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つい一気読みしてしまう!殺人、詐欺、謀略なんでもあり!娘を想う父親の活躍が描かれた『マイホームヒーロー』
※本記事は、「マンガ新聞」にて過去に掲載されたレビューを転載したものです。(編集部)
【レビュアー/堀江貴文】
やっと読んだ。一気読みしてしまった。
本作『マイホームヒーロー』の主人公は、ミステリー小説サイトに大して面白くない小説をアップすることが生き甲斐の、なんの変哲も無いサラリーマン。
一人っ子の娘が反抗期を迎えるものの溺愛し、ウザがられても干渉する、どこにでもいるようなうだつの上がらない男のはずだった。
しかし、実は妻の実家が資産家で、それを狙う半グレ野郎達のターゲットとなっており、娘は半グレ集団の男に口説かれていたのであった。
そんな状況に否応なしに巻き込まれる主人公は、一見すると野暮ったい中年男にしか見えないのに、持ち前のミステリーの知識で八方塞がりの状況に光明を見出していくのである。
殺人、詐欺、謀略なんでもありでストーリーは進んでいくので、リズムがめちゃくちゃ良くて飽きさせない展開だ。
これまで読んだことのあるミステリー小説の要素は、おそらく全て頭に入れた上でこのストーリーを考えているのだろう。
作中では次から次へと、本当に犯罪者が参考にしそうな新しい手口が紹介されていく。
ほんとちょっと先の世界にこんな世界が現実にあるのだろうか。事実は小説よりも奇なりというが。。
まだ単行本は6巻までしか出ていなくて、連載は続いているので、今後のヒリヒリするような展開が楽しみである。