dTV配信"Roots"が良すぎた件
dTVの新番組できゃりーちゃんと貴教の特集があるよ、というお知らせがあったのはもちろん知ってた。都合により配信予定が遅くなったのもそう言えば知ってた。
ふぅん、どんな風にまとめてくれるのかなぁ、その程度に思って、ほかの推しにかまけて日程の事などすっっかり忘れておりました(今何やってるか、情報はいつも通り日常で追ってたけども。)ごめんなさい。
当日の朝のネット記事、公式からのお知らせで
あれ、これ見逃しちゃまずいなと思ったわけです(アーカイブはあるけど)しかもなんと月額550円(税込)過去に入会してないアカウントならまるっと1ヶ月無料お試し可能。
安すぎやしませんか。
たまたま配信時間にテレビ前に陣取る事ができたので、firestickのdTVアプリを更新し、ログインして待機。
イナズマ初年度、成功を祈願した三井寺に御礼参りに行かれていないから天候悪かったりしてるんじゃないかなんて言われた今年。残念ながら昨年に引き続き中止の判断、ツアーの延期も決まりました。
でも滋賀関連のお仕事は続けている中で、今回の配信は三井寺を訪ね、なんとライブもそこでしてくれるという。(生配信ではないです。)三井寺を案内していただく所から始まり、さながらNHKの旅番組みたいだなぁ、なんて思っていたら、美しい風景と映像を合わせながらの、いわばオープニングを挟んでライブパートへ。こんなに作りこんでくれてるの!?
ライブパート
滋賀の夜景、お寺の厳かな雰囲気と、ライティングの美しさ。雨。
今回伴っていたのはギターの菰口雄矢くんと、DJのYAMATOさん。TNNKのツアーも一緒に回ってくれたふたり。
T.M.Revolutionでもなく、西川貴教本名名義の楽曲を。TNNKのライブもイベント以外では昨年の日清パワーステーションrebootの生配信以来か。
このライブがものすごく良くて、大好きな貴教がそこにいて、身体が熱くなってたまんなかった。びっくりした。
この人にね、わざわざ知事にはなりません、なんて言わせないでほしい(笑)
世の中の人のイメージは、きっと消臭力の人、喋ると面白い歌の上手い人、滋賀の人、なんか最近よくコメンテーターとかもやってる、アニソン多いよね。
うん、それも間違ってはいないんだけど、私が好きなのはこの、ライブなんだ。
たくさんの音楽の中でしみじみといいなと心に響く歌もあるし、上手いなぁと関心することもあると思う。
でも貴教の場合はそういうのは飛び越えて、エネルギーの塊みたいなこのライブパフォーマンスと声と熱量全て全身に浴びて、身体の奥から熱くてたまらなくなる感じ。初めてのライブから変わらない。それを画面越しでも感じられたことがすごく嬉しくて、たまらなくなった。
これ、もっと知らしめたいとずっと思ってるんだけどなぁ。TMRから数えてももう25年目ですけどね。
どんなにほかの活動しててもいいんだけど、歌ってる貴教が好き。でもテレビで1人で歌ってるのを観てもそれはなんか物足りないんだよなぁ、と思っていて。
(バンドを伴ってCDTVライブライブあたりに出てフルコーラスかまして欲しい…)
その場にお客さんは居ないけどYAMATOさんも菰ちゃんも手を叩いたり腕を振ってライブのように促してくれた。それも含めて好きだった。コール&レスポンスのとこも家なら声を出せる。マスクもいらない。自分のテンションも大きく違うのは前提として、正直昨年の日清の時よりズバッと刺さる何かがあった。
MCもなく全9曲、え、本当に550円(他の作品も観られる)いいんですか…?😭
インタビューパート
ライブが良すぎて初見は集中できなくなり、インタビューパートは改めて見直した。
そこで語っていた貴教の(人生2回目の)デビュー当時のことや、ブレイク当時の大きな渦への戸惑い、でもちゃんと冷静でいたこと。浮かれずに勘違いせずに自分の責任や、この先、次の事を考え続けていたこと。
用意されたものに対してもこれを逃したくない、歌う場所をなくさないために何でもやるつもりだったっていうのも知ってるけど、
そのあとに続いた言葉。
アーティストだけじゃないけど(若い人や部下など、これから育っていく人に対して)手厚くするだけがいい事じゃないと思う、と。ケアすることはいい事だけど、逆の立場からいうと、提案されたことだけじゃなくて、自分の頭で考えたアイディアをぶつけるってことを、勇気はいるけどやって行かなきゃいけないんじゃないかって。それは上司や先輩とか、育てていく上の立場の人も意識していかなきゃならないと。
ビーバーを思い出す
これ、SUPER BEAVERの最初のメジャー期に、オトナがやらかしたこともそういうことのひとつだったんじゃないかって思った。
とはいえ、先程例えて言った手厚い指導や提案、ケアというものと違い、些か酷い扱いだったのではと想像するけども、良かれと思ってだったのか、若いバンドをどうにかすることで、ぶっちゃけオトナ(たち)が良い思いをしたかったのか。わからないけど相当理不尽なことをやらされてたのであろうことは「都会のラクダ」にも書かれてる。
ただ、本人が持ち出すことなくお金をかけて盤を出させたり、ツアーの経験をさせた(のちにそれが生きることにもなる)のもまた事実で。
同時に、それらに対して疑問を持っても経験の浅さから抗うこともできず、ボロボロと消耗していくしかなかった当時の4人の気持ちが重なってしまった。その頃は4人で話をすることもしていなかった、とも言ってたっけ…
(しかも当時は同じレーベルだった。余談:TMRは今は消滅したソニー系レーベルからの移籍だけど、もう20年近く経つと言うのにいまだに自分は外様、とかつい最近も言うんだからそこも根深い色々あるんだろな…)
でもぶーやんが倒れたことをキッカケに再び同じ方向を向き、その時は「負け」て勇気ある撤退を(追記:某映画をみて「前進」と言いたくなった)決めたんだけれど、メジャーを離れる前にバンド名を掲げたアルバムを作らせてくれた大人の方々には感謝してます。私の最初の1枚もそれだったから。エンジニアの兼重さんもこの頃から欠かせない人。いつもありがとうございます。
メジャーを離れてDIYで全てをまずは4人だけで、そして4人じゃどうにもならないことを、それまで出会った支えてくれる人たちと、増えた仲間と、歩み続けて今17年目。メジャーに戻って、きっとできることは増えてるんじゃないかって思うけど、でもべースにあることはなにも変わらないし、小さいハコもアリーナも変わらない。
「地に足つけて」と良く言う通り、堅実に、毎回のライブで最高を更新していくことを目指すんだと信じられる。だから好き。
貴教の話に戻る。
貴教も、本当のところまでは私には触れられなくても、これまであったであろう挫折も、私たちが知ってるとこでだってじゅうぶんなほど、順風満帆ではない歴史を共有してきたし、これまで語ってきたことはわかっているけど改めて聴くのはくるものがあった。
推しが増えて思うのは…
推しが増えて、それぞれ違うところに惹かれていて、受け取るものも違うし、それでいて共通する芯の部分を感じたりすることがある。
MUSIC BLOOD観てもよく思うんだけど、STARTも道程もどうあれ、踏ん張って続けてその業界で生き残っている人たちは、どんなにキラキラして見えても順風満帆な人なんていないってこと。
挫折や葛藤や凄まじい努力を経てステージやカメラの前に立ってる事を思うと、無意味な批判なんてする気もなくなるよね。
要はかっこいい人が好きだ。
カッコつけてるときも、飾らない魅力を感じる瞬間も好きです。
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