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リアル&オンラインのハイブリッド形式でセミナーや授業はできるのかを考える。
9月になり夏休みが終わって、各地で小学校にもオンライン授業導入の話が聞こえてきましたね。
そこで、本日は、リアルとオンラインを混ぜた、ハイブリッド形式でセミナーや授業ができるのか?について、考えてみたいと思います。
つまり、リアルで受講者や生徒がいて、それを同時中継してオンラインの人々にも届ける、というような形式のセミナーや授業です。
まず、僕が言うセミナーという言葉の定義は、
「講師と受講者の双方向のやり取りがあり、講師が喋り続けるわけではなく、受講者からの発表やワークショップの側面があるセミナー」です。
結論は、場合によっちゃできるかもね。でも、相互のやりとりをしようと思うと、実際はかなり厳しいよね。
オンラインを使うのなら、全員オンライン。が今のところの僕の結論です。
でも、みんなよくも簡単に、
「今回はハイブリッド形式でお願いしたいんです!」
って言ってくるよなと。笑
思っているほど簡単なもんじゃないのに・・・。
そんなわけで、僕が経験したケースを含め、よくあるケースで考えてみたいと思います。
講師がリアル✕受講者がリアル+オンラインの場合
例えば主催者がリアルセミナーをやりたいと思っているのに、感染症への価値観の相違から、どうしてもオンラインで参加したいという人がいた場合のケースです。
これは、やりにくいですが、なんとかできると思います。
まず、思った以上に会場の空気がオンライン参加者に伝わらない、というのがあります。だから、うまくやらないと、オンラインの人が時間を追うごとに落ちていくという・・・笑
そのあたりの懸念をしっかりと主催者に伝えて、オンライン参加者にもしっかり内容が伝わるように、テレビカメラで講師を追ってもらうようなイメージでオンライン参加者に映像を送ってください。
オンライン参加者は映像が遠くからの定点カメラだけ、だと絶対うまくいきません。
また、プレゼン資料を画面共有しながら進行するケースならまだしも、講師がホワイトボードに記入したりするケースでは、これまた定点カメラからの映像では「文字が見えにくい」となり、オンライン側が置き去りになります。
そして、重要なのは音声です。オンライン参加者へ講師の音声が届くようにオンライン向けの専用マイクをしっかりセッティングすること、また、オンライン参加者の声がきちんと講師に届くようにすることが必要です。少なくとも、会場の発言はきちんと専用のマイクで拾う必要があります。なんとなく会場の音声全体をエアーでオンラインに届けようと思っても、音としては伝わっても、音声になっておらず、聞き取るだけで疲れます。
また、オンライン参加側の音声も、きちんと会場のスピーカーから出すようにすることも必要です。
オンライン参加がどの程度の割合かもポイントで、リアル参加がほとんであれば良いんですが、オンライン参加のほうが50%超えてると、本当に大変です。
オンラインの人へ、本気で学びを届けるんだ、という会場準備がキモです。映像と双方向の音声に気をつければ、うまく実施できるかもしれません!
ちなみに、この会場設営とか映像とか音声がどうにもならないから、別ツール(別のチャットとか、Googleスプレッドシートとか)を使ってなんとかしようとするケースもあると思いますが、リテラシーが人によってバラバラなので、たいてい狙った感じにはなりません。ツールはきちんとした準備が必要。
もちろん、現地の受講者に対してセミナーを行い、オンライン側からはそれを見ているだけ(オンライン側からは双方向の要素を少なくする)、というハイブリッド開催であれば問題は無いと思います。
講師がオンライン✕受講者がリアルの場合
例えば講師が東京在住で、受講者が東京以外など、何らかの理由で主催者に「講師は現場に来ないでください。私達は感染対策をしながら集まります!」と言われてしまったケースです。
これが、かなりやりにくい!
過去、僕も何度も挑戦したのですが、いくら事前に調整と準備をいただいてもうまくいった試しがありません。もちろん、お金をかけてプロの力を借りたり、主催者でもリテラシーの高い人がきちんとした準備をしてくれれば大丈夫かもしれませんが、、、そんなケースは稀で、まずうまくいかない!
とにかく、講師側から現場の空気が掴めない。というのが致命的なんですが、うまくいかない具体的理由を列記します。。。
・ミュート機能の調整がうまくいかず、発言しようとするとハウリングがひどくて会場の音声がこちらに届かない。
・個々の受講者には主催者の想いなんてまったく伝わってないので、発言を求めたときにオンライン向けのマイクに向かって喋ってくれないのでオンライン側にだけ音声が届かない。もちろん会場にいる人にはその発言は聞こえているから、講師がわからないところで笑いが起きたりする。
・会場スピーカーの音声をそのままオンライン用のマイクで拾うケースでは、辛うじて講師側に音は聞こえても、声として認識することが難解。
・カメラの位置と画質が微妙で、一部見切れていたり、現場で何が行われているか把握できない。
・せっかくのオンラインミーティングシステムの機能(チャットやホワイトボード機能など)が使えない・使いにくい。
・オンラインミーティングシステムの機能を使うとなると、1人1デバイスでオンラインにも参加してもらう必要があるが、たいてい現地のWi-Fiが輻輳してまともに繋がらなかったり、個々のマシントラブル等でうまくいかない笑
というようなことが何かしら現場で発生します。
もちろん、セミナーと言えども、一方的な講義とか、講演会なら良いんですが、双方向でのワークショップの側面があるセミナーは、まず失敗します。
もちろん、主催者側でしっかりと準備をすればハイブリッド開催でも効果が高いセミナーも可能かと思います。
いくら主催者側の担当者に意気込みがあっても、結局は当日うまくいかないというケースを何度も経験している為、現状では、講師のみオンラインというハイブリッドセミナーはかなり難しいと判断してます。