【漫画】『嘘喰い』20巻感想~他人の血を輸血されるゲーム~
嘘食い20巻読了しました。
賭郎がめきめき力をつけてきています。
現在、アイデアル vs 嘘喰い vs 賭郎 vs 警察という構図になっており、またまた頭の整理をするのが大変になってきました。
感想書きます。
※ネタバレ注意
○『嘘喰い』20巻 読んだ感想
今回、帝国タワーの中と外で別々のことが起こっていますので、まとめます。
まずは、帝国タワーの中で起きていることについてです。
タワーの中では、斑目貘とアイデアルの捨隈悟による勝負が行われています。
勝負内容を振り返ります。ゲーム名は「業の櫓」です。
今回のゲームは2つの要素があります。
1つ目は「業の櫓」です。
まず事前準備として、通信機器及び武器の没収が行われました。
また、500億円が入金された匿名口座のパスワードを設定する用意がされました。
そして、斑目貘、マルコ、捨隈悟、雹吾(捨隈の付き人)の4名に網膜パターンのスキャンをしました。
500億円の入金された口座にアクセスできるのはこの4名のみとなります。
目の前に2つの穴が開いた箱が用意されました。
この箱は中央が壁で仕切られており、2つの部屋が存在しています。
斑目貘と捨隈が両側からそれぞれ手を入れて、中に入っている10個の珠から好きなだけ珠を取り出しました。
2人が何個珠を取ったかは明かされません。
そして、箱に残った珠の重さから逆算されて、2人の取った珠の合計値(02~20のいずれか)が、500億円の口座のパスワードの下2桁に自動入力されて登録されました。
この珠の合計値を当て、先に口座のパスワードを屋上に設置された端末に入力した方が500億円を手に入れます。
暴力行為は、現在ルール説明が行われている1階では禁止されています。
また、入力端末を破壊するなどの行為をした場合敗北です。
このままではサバイバルゲームとなってしまいますので、もう一つ要素が追加されました。
それが「血の教誨師 ドティの部屋」です。
これがまた恐ろしいゲームです。
ドティの部屋は、業の櫓のパスワードを絞り込むための補助的なゲームです。
この部屋に入室する際には、入場料としてお互いのプレイヤーから血液600mlが採取されます。
部屋は中央が壁で仕切られており、それぞれの部屋に入室するのですが、その際に相手プレイヤーの血が入った輸血装置を装着されます。
中央に置かれている教誨師人形はパスワードを知っています。
その上で、両プレイヤーは中央の仕切り越しに向かい合って相手の珠の数を予想し、自分の持つ珠との合計値を答えます。
回答はターン制です。じゃんけんにて先攻・後攻を決定します。
先攻の答えが不正解、後攻も不正解だった場合はターン終了となり、双方ともにペナルティ無しで解放されます。
ターン数はプレイヤー同士で決めます。
ターン中は扉がロックされ、内部の情報は賭郎立会人以外にはわかりません。
正解を言い当てたプレイヤーの部屋のロックは解除され、パスワード入力に行くことが可能になります。
一方、負けてしまったプレイヤー、は相手の血液を600ml体内に注入され、それが終わるまで部屋から出られません。
…このルール怖すぎですね。
回答のために与えられる時間は各10分で、それを超えた場合輸血装置から相手の血液が100ml体内に注入されてしまいます。
輸血装置を勝手に外したり、自分の所持している珠の数ではありえない合計を答えるなどの行為は禁止です。
例えば、自分は珠を5個持っているのに、それよりも少ない03を回答するなどです。
破った場合はその時点で負けとなります。
このゲームでの勝敗は本来の勝負には加味されず、あくまで勝者は屋上に設置された入力端末に正解のパスワードを入力した者です。
私は医療の事はよくわかりませんが、自分の体内に他人の血をそのまま輸血すると命の危険にさらされるということくらいは分かります。
読んでみると、「抗体反応による赤血球の破壊」、「全身の臓器へのダメージ」など書いてあります。
想像しただけで辛そう…。
それなら普通に強い人に殴り殺される方がマシに感じてしまいます。
どっちも嫌ですが…。
同じ血液型ならギリギリ生き残れる可能性があるみたいですが、このドティの部屋では例え同じ血液型でも生き残った人物はいないそうです。
なんなら、斑目貘はB型、捨隈はA型みたいなので、そういう話も関係ないですね。
早速、ドティの部屋を使用する流れになりました。
まずは600mlの血を採取しなければいけないのですが、なにせ虚弱体質の斑目貘です。
血を抜かれた瞬間、貧血で座り込んでしまいました…。
マルコも心配そうにしています…。
斑目貘は、マルコに「雹吾が数字を入力しそうなところを観察して、数字をみておいてくれ」と頼み、ドティの部屋に入室しました。ゲームスタートです。
まずじゃんけんをしますが、まさかの斑目貘の勝利でした。
自分でも驚いていたのが面白いです。
ここからが推理フェーズです。
それぞれ10個の珠の内から任意に選んで珠を取り上げており、その合計値を探っていきます。
皆さんなら、02~20の間の数字のどれを選ぶでしょうか。
斑目貘は「11」を選びました。
これは外れていましたが、これが最初に選ぶ最適な数字らしいです。
例えば、10面体のサイコロを2個振ると考えると、2つのサイコロの出る目の組み合わせは10×10の100通りです。
その中で合計値を考えると最も多く出るのが「11」です。…なるほど。
そして、斑目貘が「11」と回答したことによって捨隈の中で候補として消えた数字は1~10のうち1つだけです。
仮に、捨隈が珠を3個持っていたとすると、候補から外れたのは11-3=7で「7」のみとなります。
例えば後攻の人間が「5」を持っており、その上で先攻の人間が「10」をコールしていたら、後攻の人間が消せる候補は、「10」と「5」の2つ、つまり、自分の回答フェーズで「10分の1」の確率から「8分の1」の確立まで絞ることができるのです。
つまり、「11」という数字は、最も出現しやすい数字であり、かつ、自分の手の内の情報を最小限しか与えない唯一の数ということなのです。
言われたらわかるんですけど、自分でそういう思考回路には自力では至らないです…。
後攻の捨隈の番ですが、捨隈は「10」を選択しました。
しかし、これも外れ。
双方、輸血されることなく1ターン目が終了しました。
そして、捨隈はここで斑目貘の数字を把握できたと言って、ドティの部屋を終了させてしまいました。
外に待っていた雹吾に入力する数字を伝えて屋上に向かわせました。
一方、マルコはというと、雹吾に騙されて一人屋上に呼び出されていました。
その間に雹吾は屋上まで行くエレベーターを故障させ、マルコと斑目貘を遠ざけてしまいました。
屋上に行く手段は階段しかありません。
体力のない上に、大量に血を抜かれた斑目貘にとっては不利でしかありません。
雹吾は階段で先に数字を入力しようと屋上に向かいますが、「エレベーターが壊れたということは、敵は階段から来る!」とちゃんと考えたマルコが階段で待ち伏せしていました。
捨隈はマルコに追われながらも屋上の入力端末にたどり着いて数字を入力しました。
これは捨隈が正解だと確信した数字でしたが、雹吾の入力した数字でのアクセスは失敗してしまいました。
この時、雹吾の後を追って階段を上る捨隈を追い越そうとする斑目貘を、捨隈は殴って足止めします。かわいそう。
そこで少し話すことになるのですが、斑目貘の表情を読み取って斑目貘の取った珠の数を予想した捨隈に対し、「読めるわけがない」と言い放ちます。
なぜなら、斑目貘は自分の手にした珠の数を最初から数えていなかったからです。
一方、屋上にて。
数字を外した雹吾を気まずそうに見つめ、その場を去ろうとするマルコを、雹吾は追いかけて殺そうとします。
自分の入力した数字を確認され、それを斑目貘に伝えられたら大きなヒントになってしまうからです。
そのあと2人は窓から飛び出して、鉄骨にぶら下がりながら戦います。
「名探偵コナン 純黒の悪夢」で観覧車の上で戦ってた2人を思い出しました。
イメージあんな感じです…。
そんな感じで戦うのですが、2人はそのまま下のビルまで落ちてしまいました。
そして、もう1つ、夜行さんと切間撻器についてです。
「斑目貘と捨隈のどちらが勝つことを望むか」という撻器の質問に、夜行さんは「嘘喰いの敗北を望む」と回答しました。
撻器もそれには納得しています。
斑目貘は、夜行さんが號奪戦によって撻器から零號を奪うことを望んでいます。
撻器からすれば、斑目貘が勝っても夜行が自分から零號をとることはできないため、負けてくれれば事が丸く収まると考えるのが普通だと言っています。
しかし、夜行さんはそんなことは関係ないと言って、撻器に対して號奪戦を申し出ました。
さて、帝国タワーの外で起きていたことについて振り返ります。
帝国タワーの外では賭郎と警察の戦いが繰り広げられていました。
帝国タワーを囲んで勝負を守る賭郎達に、警察からSATが突入してきました。
この賭郎の戦闘に立つのが泉江夕湖です。
強い女性がたくさんのムキムキ男たちの先頭に立って指揮を執るのかっこいいですね。
これから賭郎 vs 警察のバトルが始まります。
そして、カールはそれを生中継して視聴率を下げないようにハイテンションで実況します。
SATは銃器で賭郎を威嚇しますが、賭郎の持つ武器がそれを
はるかに上回っていました。
それが「Active Denial System」、通称「ADS」です。
これは非殺傷タイプの高周波電波兵器です。
これによる攻撃を受けると、体内の水分が震え、電子レンジのように体が熱されます。痛そうです。
さらに、賭郎達はアサルトライフルを取り出し、警察よりも上回る戦力を見せつけました。
SATの出動命令を出した笹岡は何としても賭郎を倒すように命令しますが、上層部から通信をジャックされて攻撃の許可が取り消されてしまいました。
SATが全滅したとなれば警察の面目がつぶれてしまうためです。
これにより、状況は賭郎と警察の睨み合いに戻ってしまいました。
ここで、笹岡の元にやってきていた切間創一によって、とある賭けが提案されます。
賭郎と警察からそれぞれ代表者を決め、1 vs 1で勝負をするというのです。警察が勝つたびにタワーへの入場が許可されます。
入場する人数は勝負の前に決めれば良く、勝負に勝てばそのままの人数が入場できます。
しかし、勝負に負けるたびに、決めた数分の警察の汚職の情報を提供しなければいけないというものです。
そして、この勝負の立会人は、その場にたまたまいたかのように思われた拾陸號立会人の南方恭次です。
南方が賭郎立会人として帰ってきた!
拾陸號は門倉の號数だったんですが、門倉はどうなったんでしょう、気になるところですね。
さて、勝負が始まります。
警察側の代表者は嵐堂公平(らんどう こうへい)です。
密葬課の人間らしいです。出た、密葬課。
なにやら虚空を見つめてブツブツと呟いてるムキムキな男です。
対して、賭郎側は泉江が出るかと思いきや、タワーのでっぱりにドカッと腰掛けるイケメンおじいちゃん夜行丈一が選出されました。
真っ黒なお洋服に身を包んで敵を睨みつける姿がかっこいいです。
見た目がかなり好みすぎます。
早速2人の勝負が始まります。
序盤は夜行さんが優勢でしたが、その後切間創一の元に届いた連絡は夜行丈一の敗北の連絡でした。
20巻終了です。
相変わらず血がたくさん流れますね。
まずドティの部屋怖すぎです。
私の身内の話ですが、過去に職場で事故があり、けがをした人の応急手当をするために他人の血に触れてしまったことがあるのですが、救急隊の方に感染症の恐れがあると検査を勧められたと言っていました。
言われたとおりに検査に行き、特に問題はなかったので良かったのですが、地肌に他人の血液がついただけで人体に影響を及ぼす可能性があるのに、違う血液型の血液を600mlも輸血されるなんて…。
あまりに怖すぎて鳥肌がたちました…。
マルコがまたまたかわいいです。
エレベーターのボタンを押す強さが強すぎです。
あとレオのこと「レオのおじさん」って呼んでるのもかわいい。
パスワード入力に失敗した雹吾と気まずくなってるのもかわいい。
タワーの側面で鉄骨につかまりながら戦うのとか優雅で素敵です。
高い所から落ちてしまって体中をぶつけてダメージを負ってしまったので、次回どうなっているかが不安です。
次回も業の櫓編の続きになります。
一体斑目貘と捨隈はいくつ珠をとったのか、そしてそれをどう探り合っていくかが楽しみです。