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【漫画】『嘘喰い』31巻感想~命賭けてあっち向いてホイをやろう!~

嘘喰い31巻読了しました。
プロトポロス編が始まりました。
新しい立会人も登場しましたし、勝負も大人数になりました。
相変わらずかっこいい主人公の姿もたくさん拝めました。
感想書きます。

※ネタバレ注意

○『嘘喰い』31巻  読んだ感想

前回、斑目貘とアイデアルのボスであるビンセント・ラロが勝負をすることになりました。
時間は24日間、協力者はそれぞれ4人ずつで戦います。
戦場はとある島でした。
ここで行われてた出来事についてまとめます。

斑目貘らが連れてこられたのは、人気MMORPG「プロトポロス」の世界を再現した島でした。
この島では、ゲームのプレイヤーたちによるオフ会を称して、一つの世界が作り上げられていました。
このゲームの目的は、ゲーム内に存在する「テイパー」「アズラ」「ショウド」という3つの国を統一して皇帝(カイザー)となる事です。
そして、これが今回の斑目貘とビンセント・ラロの勝負の勝利条件となります。
しかし、このゲーム内には階級があり、「奴隷」「市民」「一般職」「上級職」「王」です。
階級を上げるには、レベルもある程度必要ですし、お金も大量に必要になります。
このお金ですが、ゲーム内ではBios(ビオス)です。
最初に、高額な料金を支払って参加すれば、それに応じた階級からスタートできますが、無料の場合は奴隷からスタートとなります。
また、ゲームを知らない、借金を抱えた人々も売られてやってきているようです。
参加者は、個人情報やゲームデータを管理するため、インナーの装着が義務付けられています。

そして、この世界で生活しており、今回登場した人物を何人か紹介します。
まずは「チャンプ」です。
この島に来る前はサラリーマンでした。
オンラインでのプロトポロス(オンプロ)でNo.1プレイヤーとなり、それによって運営から市民待遇でオフ会プロトポロス(オフプロ)に誘われ、島にやってきました。
その後、島でビオスを失い奴隷の階級に落ちていました。
自分の事は能力が高い善人と考えていますが、実際は他責志向の人物です。
それを斑目貘に指摘されて考え方を変えるようになります。

次に「りゅうせい」です。
チャンプの仲間として活動していたプレイヤーです。
俗に言う甘ちゃんで、他人に叱られるとめっちゃ逆ギレしてきます。
あと、人を平気で売ったりします。

次に「みのる」です。
りゅうせいの後ろについて回っている男です。
あんまり頭は良くなさそうですが、意外と損しないように立ち回っています。

次に「トラボルタ」です。
オンプロでチャンプに助けてもらったことがあり、チャンプの協力者となる男です。

次に「パチャンガ」です。
特に特徴はないのですが、今回、あっちむてほいを頑張ります。

次に、「メンマ」です。
最初にゲームで破産してしまった男です。

そして、「トビ太」です。
オールバックの細身な男です。
人に言われたことを真に受けて何でも従っちゃう奴です。

今回登場するモブプレイヤーは以上です。
まとめてみて、なぜ昔の私がここらへんから理解できなくなったかが、少しわかった気がします。
とにかく登場人物が多いです。
しかも同時にゲームを行うので、どれが誰だかわからなくなったのだと思います。
今回は大丈夫でした。大いに楽しめました。

それでは、経緯を振り返ります。
チャンプ、りゅうせい、みのるの3人は、チームを組んでいました。
そして、3人はとある仕組みでビオスを稼ごうとしていました。
それが「頼母子講(たのもしこう)」です。
これは相互扶助の仕組みで、集まった人が一定のお金を出し合い、抽選などで一人が集めた金額の全てを手にするというものです。
これを使って10人のプレイヤーを集めました。
くじ引きを使って、赤い印のついたくじを引いた人がビオスを総取りします。
しかし、これには仕掛けがあり、みのるが当たりくじの場所を覚えておき、それをチャンプが引くという計画でした。
しかし、みのるとりゅうせいは、チャンプを裏切っていました。
チャンプがみのるの目くばせを受けてくじを引きますが、それはハズレくじでした。
チャンプは真面目に3人で設けて市民になろうと考えていたのに、早々に裏切られてしまったのです。

チャンプが絶望の淵にいた時に、途中参加を申し出てくる男がいました。
「まだらめBK」こと、斑目貘でした。
斑目貘は、このゲームに参加してすぐに、りゅうせいの不正を暴き、それを暴露しない代わりに当たりくじを勝ち取りました。
1人10ビオス出資していたので、斑目貘は+100ビオスの勝利でした。
りゅうせいは悔しくてたまらないので、斑目貘を呼び止めて次のゲームを持ち掛けます。
これに対して、斑目貘は立会人を呼ぶことにしました。
そこでやってきたのがヰ近十蔵(いこん じゅうぞう)でした。

もうこのおじいちゃんが愉快すぎました。
まず、身長がめっちゃ高いんですが、それによって部屋に入るには身を屈めなければいけません。
しかし、ヰ近さんはそんなことしません。
入り口の壁を突き破って堂々と入出するのが決まりみたいです。
ヰ近さんは「四神包囲」というゲームを提案しました。
一人の「親」と、数人の「子」で行うゲームです。
親がプレイヤーが持ち回りでローテーションします。
子はまず、自分の好きな額のビオスを賭けます。
ただし、総額が親のビオスを超えないように立会人が調整します。
親は子に向かって指をさし、子もそれに向かいます。
立会人の掛け声に合わせて、親は上・下・左・右をさし、子は四方向のいずれかを向きます。
子は親のさした方向と同じ方向を向けば負けです。
賭けたビオスは親のものとなります。
つまり、あっち向いてほいです。

もう少し詳しいルールがあります。
まず、あっち向いてほいを1ゲームで3回行います。
子は、親の攻撃を3回防げば賭けたビオスと同額を親から受け取ります。
そして、親も子も、1ゲーム内で同じ方向に2回以上降ることはできません。
つまり、1回目は4方向、2回目は3方向、3回目は2方向で勝負することになります。
普通に難しそうです…。

斑目貘は無一文のチャンプに2ビオスを与えてゲームに誘います。
最初は6人でのゲームとなりました。
詳しい経緯は省略しますが、このゲームはやはり頭脳戦でした。
まず、子は階段に並ばされます。
賭け金が少ないほど下の段、多いほど上の段で、上の段の人は下の段の人の動きを見る事が出来ます。
ゲーム中はプレイヤー同士で会話することもできません。
このルールで男たちが本気であっち向いてほいを行います。

このゲーム、親が大変です。
子が多くのビオスを賭けてこれば、その分仕留められなかった子の賭け金分のビオスを支払わなければいけないからです。
親になった人たちは、続々と破産していきました。
ちなみに斑目貘はしっかり稼いでます…すごい。
しかし、ここでヰ近立会人がある提案をします。
なんと、ビオスが足りない人に200ビオス貸し出すというのです。
ただし、ゲーム終了までに返せない場合は命を持ってビオスを賄えと言います。
これを聞いて斑目貘はすぐさま手を上げます。
「ここでリスクを負えないのは、望んでるんだ…奴隷のままでいいってね」
と、すでに100ビオス持ってるのにさらに200ビオス借り入れました。
しかし、周りの人間は警戒してあまり借りにいこうとしません。
斑目貘は、多くのビオスを抱えて、ゲームに挑みました。

ここで、りゅうせいが動き出します。
目を付けたのは、斑目貘に賭け金を教えてもらう代わりに、自分が1回目に向く方向を伝えていたトビ太でした。
トビ太は階段の上段を取るために斑目貘から賭けるビオスを教えてもらっていました。
しかし、それが逆に斑目貘を勝たせていた要因でした。
このゲームにおいて、階段の最上段を取った人が一番親に狙われやすいため、そこに立つ人と向く方向を合わせなければ、勝てる可能性が高まるのです。

これに気づいたりゅうせいは、とある方法を思いつきます。
「このゲーム、必勝法がある」と、ライアーゲームみたいなことを言ってます。
そして、その方法を行うためには、最低4人の人間が必要なので、人を集め始めます。
しかも、「必ず勝てるぞ」「まだらめを負かしてやろう」と、希望を持たせて呼び寄せます。
そして、集まってきたメンバーにヰ近立会人からビオスを借りてくるように言いつけるのです。
しかも、裏切る可能性があるので、保険として半分の100ビオスを預かると言います。
自分はリスクを背負わず、周りの人間に命まで背負わせます。
あんまりこういうことは言いにくいですが、いますよね、こういう人。
身近にいられるとすごく嫌ですが、こういうフィクションの世界では結構好きです。
物語に刺激を与えてくれるので。

りゅうせいの作戦はこうです。
1回目は4人がそれぞれ別の方向を向きます。
2回目は親が1回目で指したほう、つまり、セーフ確定を使います。
この時点で、2人は勝ち確定です。
1回目で親が指したほうを向けばよいので。
残る1人は3回戦で五分五分の勝負をすれば、最低でも2人、最大で3人が勝利します。
これを重ねていき、賭けビオスを上げていけば親は必ず破産に持ち込まれます。
チャンプは親となり、この方法を使われてビオスを大量に失ってしまいました。
そして、親が斑目貘に回ってきたのです。

チャンプは、ヰ近から200ビオスを借りて、それを全賭けすることで大勝負に出ます。
しかし、鋭い観察能力の持ち主である斑目貘に瞬殺されてしまいました。
次のターゲットはりゅうせい達です。
逆にりゅうせいも斑目貘からビオスを搔っ攫ってやろうと考えていました。
子が賭けてきた総ビオスは200ビオスです。
斑目貘はヰ近に質問をします。
「合図にあわせて指を振らなかったらどうなるのか?」です。
そうなると、親は全敗けとなるので、子の賭け金を支払って親交代となります。
斑目貘の手持ちが約1000ビオスに対して、子の賭け金は200ビオスです。
親が損する仕組みで進んでいるゲームで、斑目貘が親のままでいるメリットがありません。
しかし、これは完全にブラフで、斑目貘は合図に合わせて勢いよく指を振りました。
これに油断していたりゅうせいがひっかかってしまい、必勝法が崩されてしまいました。

その後も、斑目貘とりゅうせいの必勝法がぶつかり合うこととなりました。
りゅうせいら4人は、必勝法を使って勝ち続けていきますが、ここでとある現象が起こっていました。
この方法は、勝つ人、負ける人がランダムになるはずなのに、なぜかりゅうせいだけが必ず負け続けていたのです。
斑目貘は、この4人組のリーダーであるりゅうせいを狙いうちすることで、子同士の結束を崩そうとしていました。
案の定、りゅうせいは自分だけが負け続けていることに気づき、ひどく動揺します。
しかも、自分は仲間にお金を借りさせたり、自分はお金の援助をしなかったりと、仲間を裏切り続けていたので、自分が助けてもらえない事にも気づいていました。
りゅうせいは、ついにこの作戦を破って自分の利益だけをもとめて行動しました。
しかし、それすらも斑目貘に読まれ、ついに破産させられてしまいました。

そして、最後のゲーム、斑目貘以外のメンバーたちは全員で手を組み、チャンプを筆頭に一丸となって斑目貘を嵌めようと画策しました。
チャンプは斑目貘と個人的に話し、次に「りゅうせいは上か下を向く」という情報を渡し、そのかわりに自分は1回目に左を向いて凌がせてもらう、と交換条件を出していました。
しかし、次のゲームで子が向いた方向は全員右、そして、斑目貘が指した方向も右でした。
斑目貘は、1回目で子を全滅させてしまったのです。

これにて31巻終了です。
うん、相変わらず主人公の余裕っぷりがかっこいいです。

ところで、なんでしょうこのオフプロというのは?
私自身、ゲームはそこそこやるのですが、こういうMMORPGなるものに手を出したことはありません。
ゲームの世界と同じ仕組みをつくって実際に暮らしてみよう!って、実現可能なんでしょうか?
もし可能ならぜひ見てみたいです!
ただ、自分は知らない人とのコミュニケーションが苦手なので、参加しないと思います。
でも参加したら友達出来ますかね?
…そこまでして欲しいとも思わないですが。

何度も言いますが、最初に読んだときは、ここら辺から気持ちが入らなくなってました。
登場人物が多いのもそうですし、状況把握に時間がかかるからだと思います。
まぁ、あとは強いて言えば、イケメンが少なめだったのもあるかもしれません。
でも今回はちゃんと理解できたと思います。
読み返してよかった。

次回も楽しみです。

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