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『フリーランス連盟』設立に込めた想い(後編)

前回の後編です。

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そもそもフリーランスとはどういう人を指す!?

 現在日本には、1,500万人以上のフリーランス(副業・兼業を含む)が存在すると言われており、フリーランスが担う経済活動は非常に大きなものとなっています。今後の人生を100年時代と捉えるならば、1億総活躍で定年退職後のセカンドキャリアも充実した働き方が出来ることが理想ですし、女性も長く働き続ける社会ですから、なおさら多様で柔軟な働き方が求められています。
 また、企業側も、人材不足が深刻になり、人・モノ・金の中で人が一番の希少資産になっていく中、「人」の部分を皆でどうやってシェアして最大限使っていくのか。その時に、いわゆる囲い込む形の雇用にこだわらない、業務委託でのプロジェクト型の人材活用を本当に意識していかなければならないでしょう。
 しかし、そのような働き方には、まだ社会保障や契約ルール整備などの課題もあり、フリーランスの成長を妨げる課題にまずは目を向けつつも、企業側の想いとのハレーションが起きないような働きかけも将来的には行っていければと思っています。シンプルに、プロフェッショナルとして成長意欲の高いフリーランス集団でありたいです。企業側からはどこかコントロールしにくい存在と思われているフリーランスへの考え方が変わるような、秩序を保った組織として活動をし続ける所存です。

【💡フリーランスの定義】
 当連盟では、「フリーランス」を以下のように定義しています。
『特定の企業や団体、組織に専従しない独立した形態で、自身の専門知識やスキルを顧客に提供して対価を得る人』

 つまり、会社の看板ではなく自分の名前で仕事をしている方、雇用ではなく自営や業務委託で働くスペシャリストです。ただ、末尾の”対価を得る人”という点に補足を加えると、顧客への価値提供に応じて対価を得ることは当然ですが、当連盟ではバリューで「私利私欲に走らない」を提唱しています。利他性を重んじています。ですので、『正当な評価のもと、顧客の発展を第一に考え、慎んで対価を得る人』という考え方が近いかと思います。その道のプロフェッショナルであるフリーランスは”自己中心的”でありながらも(自分の知識やスキルを存分に披露するという意味で)、顧客への利他性をより意識して持つべきだと考えています。その利他性によって、顧客もフリーランスを正当評価する意識がより働くと確信しています。

【💡フリーランスの代表的な職種】
SE、デザイナー、コンサルタント、セミナー講師、整体師、トレーナー、税理士、会計士、弁護士、看護師、美容師、配送業、オーダースーツ、飲食店、農家、漁業、独立する人 など


”連盟”という表現に込めた想い

 そもそもフリーランスの語源は傭兵から来ていると言われます。王や国に属さず、腕1本で馳せ参じて、専門のプロフェッショナルな力を発揮して自由に渡り歩く。また、「連盟」とは盟い(ちかい)を表現しており、中世ヨーロッパの騎士道をイメージしたいと思っています。創設者と会員とで差を生むことなく、皆がフラットな”同志”であり、誓い合ってる状態で拡がりを作っていきたいという想いです。

 自分の強みだと思っていたことが意外と他の組織では通用しなかったり、反対に「みんなできるから当たり前」と思っていたことが、実は市場価値があったことに気づいたり。そういう経験ができるという点でも、フリーランスの特徴の一つだと思っていますが、当連盟内では「情報共有やフィードバック」を意識したいと考えています。協調性、利他性、自立性を重んじるメンバーで、気づいていない点を気づかせてあげる作業は細かく実施していく予定です。”フィードバックの環境が無い”というのは実はフリーランスの大きな課題なのです(【フリーランス(予備軍も含む)が抱える課題】(前編)にも記載)

 自分に対するシビアな視線というのが何より大事なのです。会社員であれば上司や同僚がダメ出しをしてくれますが、フリーランスの場合は仮に問題があってもクライアントは笑顔で静かに去っていくだけなのです。そのクライアントが友人・知人を介した紹介であれば、なおさら心が痛いものです。一つ一つの案件において相手の期待値を超えていくこと、かつそれができているかどうかを謙虚に客観視し続けることが必要不可欠だと考えます。


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どんな組織にしていきたいか。「個人事業主の成長に欠かせない存在である」というのはどういう状態をイメージしているか。

 これは、NYにある小さなベンチャー企業(HOLSTEE社)の社訓です。世界的にも有名で、インテリアとして画にもなるので、実は家の壁に飾っています。

自分の人生は自分で創るもの。

 このポスターでも冒頭で書かれています。確かにそう思います。大半は皆そう言うでしょう。ただ、「出会った人達によって人生が創られるもの」というのが私の考えに近いのです。主語は自分ですから、自立して走りながらも、協調性と利他性も掛け合わせて、組織を創っていきたいと思い、当連盟のバリューを定義しました。

👫バリュー
●皆で集まることが好き(協調性)
●私利私欲に走らず、慎ましく(利他性)
●自走力(自立性)

 いつになるか分かりませんが、将来的には、プロフェッショナルなフリーランスの為の認証制度や資格のようなものを作りたいと思っています。その認定制度を独自で設けるか、政府や自治体へのうまく働きかけながらは検討しながら、進めていきたいと思っています。多くのプロフェッショナルなフリーランスはどこのプラットフォームに属していなかったりするので、職種毎のプロの皆さんにとって納得できる認定制度を作り、認定者は名刺などにロゴを入れられるようにする、といったことを構想しています。
 また、節目節目で文献となる書籍出版なども検討して参ります(具体的には未定ですが)。フリーランスの方にとって大規模案件受注でハードルとなる、「瑕疵担保責任」をカバーするような保険関連も将来的に視野に入れたいとも思っています。挙げていくと沢山ありますが、一つ一つ前進していく予定です。

 今後、複業がもっと当たり前になっていく時代の中で、代表理事である自分自身ですら、様々な組織に身を置いて、生きていく生き方を継続していくと思います。1つだけの組織にいると、そこの価値基準がすべてのように思ってしまいがちですが、場所が違えば価値基準が違う。客観性やバランス感覚を保つ上でも多様性の中に身を置くことは意味があると思っています。帰属意識は掛け持ちできるので、個の時代の中で多様な経験を積むことは自己投資にもなると考えます。
 そうすることで、組織の壁が融解し、会社員やフリーランス等、様々な働き方をする人々とプロジェクト型で仕事をするような状態がもっと拡がると思います。例えば、社内のプロジェクトに業務委託等で外部の人が入ってきて、一緒にチームを組む機会が増え、会社の名前よりも“個”が際立つ時代になるわけです。会社員の働き方はリモートやフレックスで柔軟になり、フリーランスは社会保障が改善されていく等、双方を隔てていた差違はどんどん小さくなっています。
 そして、一方通行だった雇用と非雇用の行き来が、今よりずっと多くなるでしょう。人生のある時期は非雇用で、また雇用に戻り、ライフステージの先でまた非雇用に…というような流動化はいっそう進むでしょう。当連盟での活動でも、その働き方は実感できると思います。働き方の選択肢が広がるのと比例して、やりがいや達成感等、仕事への愛着が強く、幸福を感じられる人が増えていくのではないかと期待していますし、その中でフリーランスという道を選んだ人の成長をサポートする存在として、この連盟が機能できればと願っています。

(前編はこちら)

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【一般社団法人フリーランス連盟】
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