『フリーランス連盟』設立に込めた想い(前編)
2020年12月1日。フリーランス連盟はフリーランスとして活躍する実業家仲間と共に始動しました。当連盟の立ち上げまでの過程は非常に長かったですが、試行錯誤の上、設立という”挑戦”を選びました。感慨深いのは、当時2016年に私自身が独立の道を選んだ時に影響をいただいた先輩方と5年越しに同看板で創業できたこと。私は仲間・同志を支えたり、ハブとなる「サーバントリーダー」だと思っています。フリーランスという多様で柔軟な働き方の認知がもっと拡がるよう、自分なりのリーダー像で、フリーランスの皆さんが主役のオープンな組織を創っていければと考えています。
将来的には、法人向けや政府・自治体へも働きかけを行っていく予定ですが、今回の記事では個人のフリーランスに焦点を当てた想いを記述します。
▼創業直前に立ち上げメンバーと行ったキャンプ
ワーケーションでも利用できそうな素敵な場所でした(夏休みに最適!)。
#鳩ノ巣バンガロー
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創業秘話
改めて自己紹介をさせていただきます。一般社団法人フリーランス連盟 代表理事の三好です。株式会社Lifedge創業者(SES事業等の立ち上げ者)でもあります。フリーランス連盟の着想は、その経営・営業活動の5年間から得ています。「生み出すエンジニアを増やす」というミッションのもと、人材に関わるHR関連の事業の基盤を創ってきました。黎明期から”ITフリーランス”の方と協業・交渉する機会が非常に多く、フリーランスの方が抱える課題(以下)に直面するポジションにずっと居ました。客先常駐するITフリーランスの方とのカウンセリング数は延べ1,000人は超えるとは思います。
※以降、「フリーランス」と「個人事業主」という言葉が併用されますが、同義とお考え下さい。
▼フリーランスの新郎新婦の結婚式
”プランド・ハップンスタンス”は、日本語で「意図された偶然」や「計画された偶発性理論」と訳される、比較的新しいキャリア論。20世紀末にスタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授が提唱した理論で、国家資格キャリアコンサルタントでも知識として抑える重要な理論となっています。数ある理論の中でも、何だか自分と照らし合わせて感情移入してしまう理論として印象に残っています。
エンジニアの例を挙げて説明します。これまで学んできた技術が使えないプロジェクトに参加することになり、必要に迫られて新しい技術を覚えたというエンジニアは意外に多くいると思います。ところが、これがきっかけとなり、予想していなかった方向にキャリア転換でき、成功したといった例も多く存在します。めまぐるしく変化する時代において、当初計画していたキャリアステップとは異なる方向に進んだというケースは珍しくありません。これを意図的に必然だったと捉えてキャリア形成に活かしていこうとするのが、プランド・ハップンスタンス理論の考え方です。
実は私自身も社会人スタートはエンジニアです。エンジニアは、経験するプロジェクト単位で本当に人生が決まってしまう職種と言っても良いかもしれません。当時そのように感じました。その後、私は起業の道を選ぶ訳ですが、能動的に自分のコントロールで道で切り拓きながらも、どこかハップンスタンス的だとも思っています。確固たる何かを狙いに行く人生というよりは、人とのご縁や関わりの中(身を置く環境)で偶発的でもあり必然的に活路を見出してきたように思うからです。
さて、以下ではLifedgeでの経営・営業活動で感じたフリーランスの方が抱える課題を整理してみました。↓いかがでしょうか?潜在的にはもっと沢山の課題があるかもしれません。
これらの課題は、ITフリーランスのみならず、他の業種・職種のフリーランスの方々も同様に直面する課題かと思います。ずっと何とかならないか、と想いながらも、「エンジニア」を主なセグメントとするLifedgeのミッションからは全フリーランスを対象とした課題解決の実現が難しいという側面も感じ、徐々に別組織を立ち上げる構想に入っていきました。ただ、「そもそもこれらの課題はサラリーマン時代に事前に分かった上でフリーランスになるべきであって、課題でも何でも無い」という声もあるかもしれません。もちろんその通りですが、万人が計画的にフリーランスになっている訳でも無い、というのが私の持論です。上述した「ハップンスタンス」の通り、望んでフリーランスとなった訳ではなく、この形態にならざるを得なかった方も多くいるはずだと思っているからです。いつどのような状況でこれらの課題に直面するか分からない以上、当連盟としては必要な時に必要とされる存在でありたいと考えている訳です。
成長が止まれば(現状維持は)、それは衰退である
”個人事業主の成長に欠かせない存在であること”。それが当連盟のビジョンです。それはつまり、子供の成長を阻む課題を解決し続ける存在の、父や母と言ったところでしょうか。成長を阻む課題(上述した「フリーランスが抱える課題」)の大分類を情報格差、人脈格差、環境格差による課題と大きく分け、それらの格差的課題が無くなる為の施策を一つ一つ提供していくことを使命としました。既にフリーランスで活躍する方やこれから目指す方は、自己投資や自己研鑽を惜しまないで下さい。フリーランスとして自由でいるには能力が必要ですし、能力があれば選択の幅が広がります。
言い換えると、プロフェッショナルであり続けるフリーランスの為に、セーフティーネット(情報・人脈・環境)を実現していくということです。個の時代を生き抜く為には、当然ながら個々のフリーランスはプロフェッショナルでなければなりません。当連盟は父・母でありながらも、フリーランスの自走力(自立性)を重んじたいと考えています。
勝手な使命感と勢いで立ち上げた連盟ですが、今後、活動の幅も拡がっていく中で少しずつ社会的責任が増していくとも思います。セーフティーネットの「環境」とは、仕組みや制度・システムを指す要素ですが、現状はライフリスクに関する支援を重要視しています。セーフティーネットのサブテーマは「心と身体の安心・安全」。立ち上がり初期は、社会保険や健康面(健康診断の受診案内)を支え、フリーランスが成長し続けることに集中できる状態を創りたく思っています。
一方、記事の冒頭で、柔軟な働き方やフリーランスの認知を拡げていきたい、と述べましたが、フリーランスの向き・不向きがあることは当然把握しています。誰でも向いているとも思いませんし、世の中にただフリーランスが増えれば良い、と言っている訳ではありません。
私の考え方としては、人生のタイミングによって、フリーランスなのか、どこかに就職するのか、その人にとって最適なワークスタイルや雇用形態は変わるものと考えており(ハップンスタンス)、雇用形態の流動性の中で、フリーランスという道を選んだ方々にとって、「成長に欠かせない存在で在りたい」という想いなのです。
当連盟はこれからも皆さんを応援していきますし、私自身もフリーランスという働き方を推奨してこれからも活動を続けていくつもりですので、一緒に頑張っていきましょう!
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