東京都採用試験論文対策その1
こんにちは、トロンです。
まず、採用試験論文対策の一つ目、型についてです。
1 型とは
型とは、論文を書く形式です。試験問題には書かれておらず、公務員予備校も教えてくれませんが、東京都の論文試験では、受かりやすい『型』というものが存在します。
2 論文試験の形式
改めまして、まず、論文試験の形式をおさらいしてみましょう。
【論文試験の形式】
論文字数:1,000字以上、1,500字程度
(1)の字数:200字程度
【論文問題(R5A)】
(1)別添の資料から、強靭で持続可能な社会の実現に向けた取組として、サーキュラーエコノミー(循環社会)への転換を図るために、あなたが重要であると考える課題を200字程度で簡潔に述べよ。
(2)(1)で述べた課題に対して、都を含む行政は具体的にどのような取組を進めるべきか、都の現行の施策に言及した上で、あなたの考えを明記すること。
原稿用紙は1行20字ですので、(1)の課題は10〜11行、(2)は65行程度となります。
じゃあ(2)は自由にだらだら書くものなのか⁇答えはNOです。
論文試験でみられているものは、
・都政に関する知識
・論理的説明力
の2つだと推測できるからです。
小説のようにだらだら論文を書いたのでは、論理的説明になりません。
3 型の基本的な考え方
先に、公務員の仕事について少し紹介します。
一口に公務員と言っても色々ありますが、中心となるのは本庁、特に企画部門です。
この部隊は、都政における様々な課題に対して、どういう施策を講じていくべきかを常々考えており、講じるべき施策を資料にして提案したりします。
何かと似てると思いませんか⁇
そう、論文課題はこれと同じです。
では、内部資料はどういう作りとしているかと言いますと、色々細く説明が入ることはありますが、基本は、
1背景(問題点)
2課題
3対応策
これだけです。
これを踏まえ、論文の型を考えましょう。
論文試験の形式を改めて見ると、
(1)で課題を述べなければならないとされていますね。
論文問題にはいくつかの資料がついてきます。
基本的には、一つの資料には、なにか一つ問題作成者が意図した課題があります。
一つしか答えないのでは芸もないので、とりあえず3つあげるとします。
(余談ですが、仕事でも同じです。なんでも3つです。)
課題に対応する背景(問題点)についてですが、課題が3つあれば、当然その背景も3つあると書くべきです。
実際には様々な背景が入り混じっていることが世の常ですが、ただの試験なので。受かることだけを考えましょう。
次にそれらの背景(問題点)を解消する対応策を書きます。課題、背景を3つ書けば、当然対応策も3つ必要です。
ここまでで、とりあえず背景、課題、対応策が揃ったわけですが、3つの話を並行してるとどこで始まり、どこで終わったのか、締まりがないですよね
この始まりと終わりを締める一文を入れます。
例えばR5Aで言えば、そもそも問題文で「サーキュラーエコノミー(循環社会)への転換」について述べろと言われているわけですから、これについて述べますよ、という重要性を語るパートで始めることで、論文に重みが出ます。
本来論文の冒頭にあるとわかりやすいですが、(1)には字数の余裕がないですので、(2)の冒頭に入れます。
そして最後には、論文に書いた取組で、この重要なことをクリアしますよ、R5Aでいえば「強靭で持続可能な社会の実現」に繋がる、と締めることでカッコがつきます。
さらに、簡潔に、「自分は都職員として、こうした施策に全力で臨みますよ」という決意表明があると印象がいいです。
4 まとめ(理想の型)
3で書いたことをまとめます。
(1)
課題(3つ)
(2)
1 大課題を解決することの重要性
2 課題に対する背景(3つ)
3 問題点を解消する取組(3つ)
4 締め+決意表明
これが、論理的に説明をするための論文の基本の型です。
『論理的説明をするためには別にこの型にこだわる必要はないでしょ、都オリジナルでしょ⁇』と思う型も居るかもしれません。
でも考えてみてください、採点するのは都職員ですよ。
都庁の文化を知ってる人と、知らない人、どっちを採用しますかね⁇
5 終わりに
今回はとりあえず型の考え方を紹介しました。
要領の良い方であれば、この考え方を元に論文を書けるかも知らないですが、いまいちイメージがつきにくい方もいると思います。
今後、反響次第で、模範回答や各項目についての詳細な書き方のコツなどを紹介したいと思います。
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