医学生のグラム染色実習
こんにちわ。TMDU統合感染症学分野です。
当分野では今年度から医学部5年生の病院臨床実習を受け入れています。ちょうど今月で8か月目になりますが、実習期間が1週間しかないので、何を教えるべきかという点は試行錯誤しつつ、プログラムを適宜改訂しています。
スケジュールは先日の記事でご紹介した通りですが、朝はコンサルトチームのラウンドで、プレゼンテーションや身体診察を学んでもらい、microbiology roundではグラム染色を見てもらうようにしています。
今日は細菌検査室でグラム染色実習を受けてもらいました。細菌検査技師さんから直接、1時間教えてもらうという、とても贅沢(?)な実習です。
実際の患者さんの検体からとった良い検体(痰と尿)を染めてもらい、顕微鏡を見ながら評価をしてもらっています。

もともとは2年生のときに一度、グラム染色を行う機会があったそうですが、COVID-19の流行のため実技実習がなくなってしまった(!)そうで、今回が初めてのグラム染色だったとのことです。
グラム染色は簡単でかつ情報が多く、簡単な手技ではあるのですが、教わる機会がないと苦手なまま終わってしまうので、5年生のうちに一度体験できることは重要だと思っています。
学生さんのニーズにこたえることももちろんですが、5年生の実習が感染症の分野を教わる機会が最後になる方もいらっしゃるかと思うので、知識の詰め込みというよりは、勉強するモチベーションを高める方向で働きかけたいなと考えています。最終的には国家試験の勉強だけでなく、その後の初期研修などでも感染症への苦手意識が減って、日常診療に役立ててくれるようになればよいなと感じています。
引き続き、学生さんからのフィードバックなども参考にしつつ、得るものが多い実習にしたいと思っています。他の大学での学生実習をどのようにやっているかも学ぶ機会があれば勉強になりそうですね!