障害とは何か?

ここでは、理学療法士の立場から、障害について考えてみたいと思います。

Wikipediaより、
障害とは、ものごとの達成や進行のさまたげとなること。また、さまたげとなるもののことである。もともとは、「さわり、妨げ」のことである。ただ現在は「身体の器官や能力に不十分な点があること」という特定の意味合いもあり、理学療法士には、こっちの方がピンとくるかもしれません。

理学療法の教科書には、このようにも書いています。「障害とは、疾患などにより身体的・精神的にもたらされた不自由が長い間継続し、日常生活上に困難をきたしている状態」

こうなると、より具体的になってきます。疾患により。日常生活上で。のように。

疾患といっても様々ですが、障害はどんな障害があるのでしょうか。それを知るには、法律による定義が一つ参考になります。

障害者基本法では、障害者の定義を「身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)その他の心身の機能障害(以下「障害」と総称する)がある者であって、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるもの」としています。

上肢や下肢、視覚、聴覚、内臓機能、知的機能、精神機能などが障害される。
疾患も様々と言いましたが、障害の部位や機能、能力も様々なのです。

そして障害者基本法で、継続的という言葉が出ましたが、つまり、病気が完治していない、不完全治癒の状態といえます。

理学療法士は、「障害のある者」を対象とします。今まで、話した通り、障害はさまざまなので、理学療法士には、様々な障害について、その対象者のADL、QOLを改善する必要があるのです。

そして、障害とは何かということを明らかにし、その問題を解決する道筋を示そうとするものが、障害モデルであり、モデルとは、ある事象について、諸要素とそれら相互の関係を定式化して表したもので、障害モデルにおいては、疾患という事象について、心身機能・構造や運動、動作、社会参加などの関係性を示した概念図のことを言います。



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