パチンコ文化人類学【カウンター編】

バイトを初めて半年以上経った。その結果、最近カウンターに入るようになった。

カウンターとは簡単にいうと、玉やメダルと「特殊景品」を交換する場所である。
人生で初めて特殊景品を触った。赤・青・黄色の3種類があり、素材はプラスチック、分厚いカードのような形をしており、中に小さな金属が入っている。よく見ると、景品の表示は「ペンダント」となっており、建前上、プラスチックの中にある金属を「ペンダント」として交換しているということになっている。色によって交換できる玉数が違う。

景品のカウントは、お客さんが持ってきた電子カードを読み込めば自動で計数される仕組みになっているので、思っていたより簡単な作業だと思った。

ものの30分ほどで慣れたので、次々にカードを特殊景品に変えていった。指導してくれる社員さんも主任も、最初に業務的な説明の後は、「もう少し声を出そうね」というアドバイスを受けただけで、他は隣で立っているだけである。

しかし、このカウンターの作業は私にとっては結構辛い作業だと思った。何が辛いかというと「自分が何をしてるのかわからない」ということだ。

カウンターに立ちながら、ブラックバイトのネット記事を思い出した。犯罪組織は、手順をあえて細かく分業し、犯罪に手を染める本人たちも犯罪をしているということに気付かないようにするという。(例えば、スマホを貸す、とかスマホをコインロッカーに入れるとか)しかし、報酬は異様に高い。ため、お金に困っている人が手を出してしまう。

私のパチンコ屋のバイト代は最低1350円。深夜はもっと高くなる。
「なぜかよくわからないけど報酬が高い」仕事はだいたい何か裏があるんだなぁとぼんやり思う。

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