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他の誰でもない、あなたの人生を。


ユンジョンウン
好きに生きても大丈夫
SBクリエイティブ

生きるって何なんだろうなと思う。
ただ死に向かう長い旅路でしかないのに、
どんなに頑張っても、                        どんなに富を得ても、                        どんなにか素敵な人と一緒になっても、                   どんなに自分が満足しても、                      どうせ死んでしまうのに。
どうせ死ぬときには、すべてを手放していかないといけないのに。
どうして努力をするんだろう。                    どうして頑張るんだろう。
どうしていい人になろうとして、
どうして仕事を覚えて、身なりを整え勉強して、
自分の両手いっぱいに抱えようとするんだろう。
大切なあの人のために、一生懸命になるんだろう。
その答えは私にはまだわからない。
多分、死ぬ瞬間にだってわからないんだと思う。
ただ私は、解けなかった問題が解けたら嬉しい。
出来なかった仕事が出来たら嬉しい。
頑張った後のビールは最高だし、
バーゲンで欲しかったものが安く買えたら嬉しい。
大好きなあの人に会えたら嬉しい。
朝起きたら変わらない日常があるのが、本当に嬉しい。
今自分の周りにいる人たち、周りにある日常
それらすべて、自分が築いてきた、何気なくて些細な幸せの欠片たち。
きっとその、小さな「嬉しい」に出会いたいから、
時には、嫌なことや悲しい事、
色んなことを我慢して生きているんじゃないか。
なんてことを漠然と考えている。

女性であれば誰しもが一度は言われたことのある
「善意」という名の乱暴な言葉
今は晩婚化が進んでいるから、だいたい40歳を過ぎて独身だと、
結婚できなくて独身でふらふらしている人みたいな雰囲気。
21世紀になって多様性が叫ばれるようになってもなお、
どこかしらに、結婚して子供を作ってっていうのが普通でちゃんとしてる っていうきらいがある。

そんでもって、結婚したらしたで次は子供はいつ?
ようやく産んだら二人ぐらいはいないと!なんて言われる始末。
はっきり言って、本当に余計なお世話だ。
特に、妊娠出産に関してはデリケートな内容をはらんでいる。
そこに土足でズケズケ入っていくような行為を見ると、口からヘドロが出そうになる。

人にはそれぞれ事情がある。
それを、自分のバカでかい物差しをぶんぶん振り回してビシバシ叩いては、あなたのため と善人ヅラ
善意は押し付けた瞬間から暴力だ。
流行りの言葉で言うとモラルハラスメント

私がいいと思うからそうしないといけない!

じゃなくて、

私はいいと思うんだけど、あなたはどう?

と相手を慮ることのできる人々がいてはじめて、
多様性は成立すると私は思っているが、
いかんせん画一化、みんな一緒で前倣えを良し
とする国民性か何なのか、まわりと違う 自分と違う ものを異質と判断し、
それこそ自分と違う人をまるでウイルスであるかの如く、
排除しようとする人はまだまだ多い。

結婚は必須じゃなくて選択だってこと
(本文より抜粋)

この本の著者、ユンさんにもそんな言葉が投げつけられ、
そのたびに削られて俯いてきた。
でも、彼女はそこでは終わらなかった。
ぽつりぽつりと、本の中で彼女は呟く。
自分らしさと自由、自分の人生を、楽しく、豊かなものにするために。
自分自身を取り戻していくために。
誰に言うでもない何気ない独り言みたいなのに、
私たちの、がたがたになった心の隙間から、
静寂の夜、月の光がしんしんと降り注ぐように、
彼女の言葉は、じんわりと沁み込んでいく。

毎日朝起きて学校に行って、仕事に行って、家族のために家を守って。
それだけでもう頑張っている。
自分が選んだ道だけれど、しんどい時はしんどい。
何してんだろうなと思った時、ぶつけられた言葉が痛い時、
お風呂に入ってぼんやりしている時、
ふとした瞬間の虚無感みたいなものが顔を出した時、
この本はそっと寄り添ってくれる。

私たちみんな、初めて人間をやっている。
うまくいかないことだらけだし、そもそも何が正解かなんてわからない。
なんで生きているか、何が幸せかなんて聞かれても、簡単にわかったりしない。
でも、それでもと本を読んだり映画を観たり、
考えて考えて自分と向き合って哲学したりして、少しでも幸せにと頑張って生きている。
そんな自分を、よしよしよく頑張った。よくここまで来たねって、
初めてなのにすごいじゃんってちゃんと褒めてあげよう。
そして、せっかく人間に生まれたんだから、自分の思う幸せな人生を生きよう。
なぁに、どうせいつかは死んでしまうんだから、失敗したってOK。
恥をかいたっていい。
失敗と恥の多い人生は、頑張って生きている証拠。
たった一度だけの「あなたの人生」なんだから、
もっと、好きに生きても大丈夫だ。

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