土田真巳という女
弊社、株式会社NASUに新しいメンバーを迎えることになった。
土田真巳(ツチダマミ)という女性だ。自分でも驚いている。まさかNASU新メンバーに、40歳、業界経験半年ほど、元パン屋さん(パン屋10年勤務)という人が入社することになるとは…。
しかし、土田真巳にはそれだけの価値がある。
彼女とは前田デザイン室(オンラインコミュニティ)のメンバーとして知り合った。設立当初の焼印パーティの時に初めて会ったから、かなり初期メンバーだ。その頃の彼女は今よりもおとなしかったからか、ほとんど印象がない。たしか劇団のデザインに関わっているというのはその時に聞いた。だからフリーランスなのかな?って思っていたが、パン屋で勤めながら劇団の裏方をやっていた。前田デザイン室2回目の定例会でウェルカムボード描いてくれている。なんと、このためにじゃみい(前田デザイン室のマスコット)の「絵を練習してきた」と言っていて驚いた。
2018年11月に銀座 蔦屋書店のトークイベントの後、前田デザイン室のみんなで居酒屋に行った。その時「デザインの仕事をする」と聞いた。非常に申し訳ないが、新しい職場の仕事内容を聞いて正直「もったいないな」と思った。彼女にも言った「勤めても1年やな…もったいないよ。」。土田真巳のよさが生きないから。
僕がデザイナーで最も重要としていることが「わかっている感」だ。これまで、前田デザイン室で彼女を動き見てきて、実際一緒にプロジェクトをやってきてこの人すごくないか?と気づいた。「本質の汲み取り」「人の気持ちの察知」「それをどう解決するか」が直感的にわかっている。これが「わかっている感」だ。僕はこれを「センスがいい人」としている。実はこれはなかなか養えない。20年の劇団経験で培ったのかもしれないし、もともとそういう人なのかもしれない。
レイアウト、タイポグラフィ、色彩感覚などグラフィックの造形センスを身につけるのは簡単。いくらでもどうとでもなる。そんなものはすぐに身につくのだ。
入社がほぼ決まってから、内心ドキドキしながらポートフォリオを見せてもらった。さすが僕の目はたしかでするどい。劇団でやった仕事をみせてもらったが、やはり大事なツボを押さえていてわかっている感があった。土田真巳はセンスがいい。もちろん、細かいところはまだ全然ダメだけど。劇団に20年間いたという経験はとてつもなく大きい。NASUは今後、エンタメコンテンツの魅力を伝えるのデザインの案件が多くなるし、そこもぴったり合致した。
デザインも(将来出来にマンガもいっしょにやるかも)これからが楽しみな人なのです。NASUの大型新人「土田真巳」です。10月から大阪で一緒に働きます。よろしくお願いします。
前田高志
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〇〇という男(女)シリーズ
vol . 1 浜田綾という女
vol . 2 細川剛という男