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水野学さんが「くまモン」をデザインしたみたいにキャラクターデザインできませんか?


超難解、高難度SSSな依頼がきた。


2019年秋、元講談社編集者。週刊モーニング編集部にて『バガボンド』『ドラゴン桜』『働きマン』『宇宙兄弟』などを担当していたコルク代表の佐渡島庸平さんから「水野学さんがくまモンをデザインしたみたいに、コッペくんをリニューアルできませんか?」とメールが届いた。

「ぬぁーっ!!!できんのかい!しかも水野さんってハードル高すぎるやん」と困惑したが、「どうデザインするか?」そのことばかりを考えていた。頭の中は戦闘態勢。

いや、この案件めちゃくちゃおもろしろい。

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2019年に発売された『コッペくん』単行本(弊社、株式会社NASUで装丁を担当しました。)

『コッペくん』は、ほのぼのとした世界観でクスッとした笑いや時にはハッと気づきある大人が読んでも楽しめるマンガです。


作者のやじまけんじさんはTwitterのフォロワー4万人もいるし、クラウドファンディングでもすごい人気だったし、コッペくんはすでにかわいいし、キャラクターデザインをする余地なんかあるのかな?


あらためて話を聞くと、佐渡島さんは「コッペくんを世界に通用するキャラクターにしたい」ということだった。


どうやら僕の視座が低かった。デザインはゴールと思ったところがゴール。その先に行こうとした人だけが、そこにたどり着ける。「コッペくんはこういうものだ。これでいい。」と想像力が足りなかった。

結果からお見せします。やじまけんじさんの漫画『コッペくん』のキャラクターデザインはこうなりました。

(before → after)

アートボード 64



大幅なモデルチェンジです。


どう言う理由で、
なぜ、このデザインになったか?


今回はそれを解説していきます。


ここからは、佐渡島庸平さんにプレゼンした資料をもとに、キャラクターデザインの一部を抜粋して公開しますね。

※ちなみに前田デザイン室では、プレゼンした資料を公開しており、僕の思考もすべてリアルタイムに記録してあります。(コルクさんにも了解をもらっています。)見たい人は前田デザイン室に入って見てくださいね。


キャラクターのリニューアルデザインは、僕にとってはじめてのチャレンジだった。まず、くまモンのデザインで水野学さんが何をしたか?を考察することにした。


すると、この2点が見えてきた。

完全にわかった。




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