大嫌いな手汗
私は多汗症です。
文字通り汗がよく出ます。
特に、脇・背中・手足に汗をかきやすいです。
何もしていないのに、汗が出ます。
そんな多汗症を知ってもらいたくて文章にします。
症状が出始めたのは正直覚えていないです。
気づいたらお友達でした。
小学生の時、よくおもちゃ遊びをしていました。
赤い肩と呼んでいたおもちゃです。
デジモンのフィギュアの腕です。
赤い肩の部分を持って、腕の部分を振り回す遊びです。
これだけで、サッカーや野球のスーパープレイを再現していました。
赤い肩で遊んでいる時は決まってびちゃびちゃでした。
水滴が滴れるくらい。
それでも赤い肩で妄想を膨らますことが楽しすぎてやめられませんでした。
当時はやっていた野球マンガのメジャーで茂野吾郎が投げるジャイロボールや個人的に好きな球種のパームを駆使する投手になりきっていました。
他にも、メッシ選手やロナウジーニョ選手を凌駕するドリブラーになりきっていました。
大人になったら今、振り返ると、
こうした遊びと汗をかく行為が脳の学習によって、結びつけられてしまったのかなと思います。
つまり、緊張も興奮もしていなくとも汗が出るようプログラミングされたんだと思います。
よって、汗をかきやすい体質がより強化されてしまったのかもしれません。
タイムマシーンがあるなら、赤い肩を捨てます。
赤い肩を無くしてしまい、1年間遊ぶことが出来なかった期間があります。
その時は汗がピタリと止まりました。
うれしくてうれしくて、ずっと手をさすっていました。
ピタッと止まってほしくて、ついには赤い肩を捨てました。
えいやっとゴミ袋に入れました。何度かあさりました。
でも、決別しました。
それからピタリと止まるのかなと想像してましたが、そんなことはありませんでした。
常に湿るようになってしまいました。
中学校入学
入学式を終え、席につきました。
前の席の女の子が一言。
「うわ、手汗かいてる」
とっさに、顔の汗を拭いたとウソをつきました。
その一言が忘れられず、手汗はキモいんだと認識するようになりました。
何気ない一言が、グサッときました。
しかも入学して早々に。
それから10年以上たった今も、手汗がバレないように隠しています。
今はもうキモいとかどうでもよく、ただ個性として認められたくないからです。
受け入れる気なんてさらさらない。だって湿っていて得したことなんてビニール袋を広げるときくらい。
残りの99.9%はムカついてる。
効果的な治療方法はないのか
手術か塗り薬、イオントフォレーシス治療があります。
(医療情報なので詳しくは述べません)
手術をしても代償性発汗を発症する可能性があります。
そして、厄介なのは残りの選択肢の効き目が自分にはなかったこと。
つまり、汗とはこれからも仲良くしなきゃならない。最悪。
と、まあマイナスなことを書いてしまいました。
もし、近くに多汗症に悩む人がいましたら何も言わないでそっとしてあげてください。
本人はバレないように小細工をします。ぜひ無視してあげてください。
ああ、手汗が活きる場所さえあれば肯定できるのになあ。ビニール袋以外で。