ターゲットパニックについて
ターゲットパニックと呼ばれるアーチェリーにおけるイップスは一度なるとなかなか大変です。
ターゲットパニックの考え方は人それぞれですが自分は『ミスの連続』であると考えています。タゲパによくあるクリッカーが切れなくなる、射つ瞬間戻る、クリッカーを切らずに射ってしまうという現象は最初は徐々に現れていくのが普通です。これらは切り取って見てみるとクリッカーが切れなかった、射った瞬間戻ってしまった、クリチョンしてしまったなどただのよくあるミスにすぎません。それが多くなっていくとターゲットパニックというなんか大層な名前が付きだします。
ではなぜこれが起きるのかということを考えて見てください。クリッカーが切れないのは押手が負ける、引き込みが甘い、顔で迎えにいくなどが主な原因です。
これらは射ち方です。タゲパはミスの連続と言いましたが72射で1射や2射だけならミスなのに30射したらタゲパになってしまいます。タゲパの根本にあるのは皆さん気持ちの問題と思う人が多いですが根本は射ち方です。射ちにくい射形をしてるからミス射が多くなりその結果怖くなりタゲパを引き起こすというパターンが一番多いです。クリッカーは切るものではなく勝手に切れる射形を作っていくのが大切です。
無理に切ろうとしていき力が入るからミスをします。
だからまずはなんかミスしやすいなって思ったらまずは射形の見直しです。原因となりうる場所を特定しそこに関わりそうなところを治していくという作業で大体はターゲットパニックに行く前になくなります。まずは射形の見直しが大事です。
次に突発的に地面を射ったり暴発したりて怖くなった場合ですが大体のアーチャーは負けん気が強いのでめげずに頑張ろうとします。それは逆効果ですのでささっと練習を切り上げて帰ってのんびりしましょう。
それか怖くない距離を射ったり近射をしましょう。無理は一番良くないです。
刷り込まれなければすぐに忘れて射てるようになります。そのまま射ち続けることで怖がりながら射ち思うように射てずまたミスをしてワケわからなくなるのが一番タゲパを誘発しやすいです。
最後に現在タゲパになっている人に向けてですが焦らないことです。
なぜ上手く射てないのか、原因はどこなのかをまずは冷静に考えましょう。
根本的に間違っているところがあるはずです。
クリッカーは射ってる最中に引っ込まないし矢が成長して伸びることもありません。押手のポジションと引手のポジションがちゃんとあるべき位置にあればクリッカーは絶対切れるはずです。なのでまずは頑張って射とうとせずにゆっくり自分を分析してみてください。
ガラッと射形を変えてしまうのもいいと思います。そうすることにより射形に集中することができ楽になるかもしれません。
自分は高校1年の時にクリッカーが切れずに射ってしまうタゲパになりました。72射で60射はクリチョンして射ってました。しかし正しい押手と引手のポジションを見つけ次の年には全国大会で優勝をしました。今は大学で長くコーチをしていますが自分が専任で教えはじめてからターゲットパニックで射てないという人は1人も出していません。
正しい射形を見つけていけば射つのは楽になっていくと思うので頑張ってください。
指導者の方も気持ちだ!!という前になにがおかしいのかをしっかり見つけてあげてください。