弦楽四重奏編曲版のフォーレの歌曲が秋の空気を連れてくる
長くこの国の上にとどまっていた台風10号が消えてから季節は一気に秋に移り変わったよう。
昼間はまだまだ陽射しも強く暑いけれど、朝、新聞を取りにマンションから玄関を出ると涼しいを通り越して「寒っ…」と感じる。
あまりの酷暑からの変化に少し身体がついて行かず疲れが抜けなくて、昼食をとりソファーで本を読んでいるといつの間にか眠ってしまう…
今日は本を読みながら、フランスの若い音楽家が2012年に結成したヴァン・カイック四重奏団による《弦楽四重奏によるフランス近代音楽》(2024年発売)を聴く。
プーランク、ドビュッシー、ラヴェルらの曲を弦楽四重奏曲に編曲したこのアルバムは、選曲も演奏もとても素晴らしい。
なかでもガブリエル・フォーレの歌曲を弦楽四重奏に編曲した曲たちには微かに秋の寂寥が漂い、「いつ終わるかも知れないと思っていた夏も終わりようやく秋がきたのだ…」という感慨に襲われます。
収録された弦楽四重奏曲版のフォーレの歌曲は次の4曲。
ガブリエル・フォーレ/ジルダス・ギヨン編
・ゆりかご Op. 23-1(『3つの歌』より)
・月の光 Op. 46-2(『2つの歌曲』より)
・夢のあと Op. 7-1(『3つの歌』より)
・マンドリン Op. 58-1(『5つのヴェネツィアの歌』より)