久しぶりに小説を読もうか【伊坂幸太郎】
フロイニ(INIのラジオ番組「From INI」の略)を聴いて、誰かと自分に何かしらの共通点があると気づいたときは嬉しいです。
INIメンバーとは、価値観やものの考え方などの共通点はあったりします。ただ、好きな曲や漫画、映画になると、残念なことにあまり見つかりません。
年齢差がネックになっていると言わざるを得ません…あ、安全地帯やドリカムの曲を歌っていたから、そこらへんは私も大好きなので共通点でいいのかな?
9月14日のフロイニは、リスナーさんの好きな映画の投稿の紹介があり、そこで「ゴールデンスランバー」という文言が出てきて思わずニヤッとしてしまいました。
リスナー同士でINI以外の好きの共通点を知ることもなかなか楽しいものですね。
伊坂幸太郎作品は面白い
伊坂幸太郎さんの小説はほんと面白いです。しかも映画化されたものも多数あるから両方で楽しめます。
書店で何気に手に取った「グラスホッパー」を購入したことがきっかけで伊坂さんの作品にハマって、読み漁っていた時期がありました。
今は長いこと読めていないのがあれなんですけどね。
ちなみにこのグラスホッパー、出版からだいぶ経ってから映画化が実現しています。残念なことにまだ観てはいません。
彼の作品は、読んだり観たりした後に何とも言えない充実感があるんですよね。何ていうか、伏線の回収が見事すぎるというんでしょうか。
例えば、最初はそれぞれの登場人物の個々のお話が少しずつぶつ切りに淡々と語られて、特に彼らの繋がりもなさげに思うのに、クライマックスで「あー、そういう風に繋がっていたのね」と気づかされたり。
そんな伊坂作品の映画で特に印象に残っているのは「フィッシュストーリー」かもなぁと。
出演されている俳優さんたちが好みであることも相まって、余計に引き込まれました。
詳しい内容や分かりやすいレビューを書くのは苦手なので、興味がある方は色々と検索をかけて調べてみてくださいね。皆さん熱く語っていらっしゃいます。
作品に音楽が出てくる
あと、フィッシュストーリーもそうですが、伊坂さんの作品には音楽が関連しているものがわりとあって興味深いです。
伊坂幸太郎といえば、ミュージシャン斉藤和義がくっついてくる、そんな感覚が強いですね。それだけこの二人の絆は深すぎるものがあります。
書き物の中でも映画の中にも、彼のエッセンスが欠かせないものになっているようです。
ボブ・ディラン 「風に吹かれて」
「アヒルと鴨のコインロッカー」に出てくる曲で、映画ではストーリーの雰囲気の土台になっているような、存在感のある使われ方をしています。小説では音楽が聞こえてこない分、映画での印象が強く感じられました。
伊坂小説がハリウッド映画に?
何冊か彼の小説を読みましたが、最後に読んだのは小説「マリアビートル」。そして話をだいぶ忘れてしまったかなくらいの頃に「ブレット・トレイン」として映画公開されました。
殺し屋のお話なので現実味がないてすし、現実味がない分想像の中を浮遊しているような感覚に陥ることもありますが、人間臭い登場人物が多く親近感が沸くこともあり、読んでいて愛しく思えたりします。
特にレモンとミカンの存在がどこか面白く、二人の掛け合いが小気味よくて気に入っていました。彼らのやり取りの中に出てくる機関車トーマスの話もやけに印象深かったったです。
そんなマリアビートルがハリウッド映画になるということ、更にはブラッド・ピットが出演するということでかなり期待していました。
観ると映像的な迫力が凄まじく、「こ、これは…思っていたよりも何倍もぶっ飛んでるわ…」というのがまず感じられました。
日本人の感覚ではこうはならないよなぁ、何だか凄いものを見させられているなぁ…と。
なんてことを思いながらも、流れてくるBGMに心躍らされてしまうという、このよく分からない妙な感覚が面白かったです。
この映画は色々な場面がテンポよく切り替わっていくんですけど、そこでうまく使われているのがBGMで、知っている有名どころの曲などもバシバシ使ってくるんですよね。
どんな曲があったか確かめるためにもう一度観てみたいなとさえ思いました。
ストーリーは、所々で「あ、そうそう、そんな話だったね」と思い出せたことから、わりと忠実に描かれていたような気がします。トーマスのくだりも盛り込まれていたのが小さな感動です。
ただ、終盤の新幹線の使われようが、もう、ね、これぞアメリカだわ!と逆の意味で感動の域に達しました笑
それからブラッド・ピット。不運な殺し屋のてんとう虫を演じるとは、ちょっとイメージがつきませんでしたが、ブラッド・ピットの演技の良さは、こういう役でも活かされるんだなと。
情けなくちょっと惨めなのに何故か強い。不運なのにそれが幸運のような、その微妙な線を行ったり来たりで難しい役柄を見事に表現していました。
[追記]
この記事を公開した後に、真田広之さんがエミー賞を受賞したという報道を見ました。
日本人俳優が世界で評価されるのは誇らしいです。
この映画にも出演しているので、まだ観ていない方には観てもらいたいですね!
ブレット・トレイン。観に行ったときにもらったポスターを今でも玄関ドアに貼ってあります。
新幹線と松の和風で渋いポスターだなぁくらいしか思わなかったのですが、半月くらい経ったときにじっと見つめた松の形がふわーっとブラッド・ピットの横顔に変わりました。騙し絵だったとは…。
家族も誰もその日まで気づかず。鈍感家族です。
その日から松はブラッド・ピットにしか見えなくなり、家を出るときにちらっと見ることが増えました。
ブラッド・ピットは映画館で観た初めての洋画に出ていた俳優さんということもあり、印象深い人です。
「セブン」。子どもながら、慣れない字幕とエグい内容に必死に食らいついたあの頃…懐かしや。
インサイド・ヘッド2を観てから余計に懐かしむ心が表に出てきていかんですね。
INIはインサイド・ヘッド2の応援サポーターに就任していました。
こんなものまで描いてもらって、凄いなぁ!
りーくん、素敵なお仕事もらってて、大感動していました。
これ、続編出ますね、きっと。
(追記)なんか出ていましたよ。
1と2の間の話ですって。
へぇー、観たいな。あ、ディズニープラスかぁ、うむむ。(追記終わり)
あぁ、どんどん話がずれていく…
いつからかクリスマスや誕生日の度に伊坂小説を渡されるようになり、まるでミッションを課されているような切迫感を感じながらも見事に放置。
フロイニでゴールデンスランバーの投稿を紹介してくれたおかげで、やっぱり読もうと思わされました。
暑すぎるけど読書の秋だ!よーし読もう!