月組『フリューゲル / 万華鏡百景色』(2023/9_2回目)
座席 : 立ち見
下手側。後ろはいなくて快適。手すりにもたれられたので何とか耐えた。今日はそこまで音響がまとまって聞こえなくて、若干ばらけて聞こえる気がした...…。センター寄りだと変わるのかな?(というか、自分のコンディションと舞台のコンディション?が合いにくい時ってあるよなあ)
フリューゲル
流れが分かっていたのでとても見やすかった。
立ち見だと全体がよく見えるからか、聞こえなかった音が視覚を通して聞こえるようになる不思議。今回は人物ごとに。
ヨナス
あの軍服の厚みはどこから(n回目)。はあ?みたいな目の動き、仕草も全部全部演技が上手いよ~~となるなど。本当にずっと顔がいいな。
上品だから堅物な雰囲気とも合うし、外してもそれはそれでギャップというね。うんざりピキピキ顔大好き人間は喜び踊る。和物より絶対的に洋物が似合うと思う。声が伸びやかに伸びて青空のよう。「ハッピーエンドに憧れていた」からの羽が美しくて、しばらくその残滓が残ってるのも良かった。母を憎むソング、角度的にお帽子の影で目が全く見えず、なんかすごく亡霊のようで良かったな。
ナイン!が恐らくnon!だと分かってからすごく楽しい。初めて反発する銀橋のシーン、「ナイン!ありえないのさ~」がめちゃくちゃミュージカルで今回も最高。曲の終わり、顔を背けるタイミングも違ってキュートでした。東ドイツの歌を踊ろうシーンの生真面目感は本当に本当に本当にありがとうございます。
車のシーン、急に私服になるから心臓に悪い。時代的にもかなりかっちりした私服だけど、シンプルさが素材の良さを活かしてて◎そりゃナディアも褒めます。煽られてアクセル踏んで、楽しそうに名所案内してるの好~~~
ナディアのことをどう思っているのかが前回から気になっていたけど、ここで「娘」という心情描写が入ったから(ナイン!ソングの時は「女」だった)、割と親愛に近いのかな~と思ったり。サーシャに対する愛よりは深くなりそうだけど、恋ではなさそうな?
東側は冷たい...…というナディアにすぐ?を返してたところ、この人はいろんなものに対する愛が広いのかもしれない。じゃあ本当の貴方は...…?となりそうだけれど。ものすごく自立してるし、利他的精神はあるし満たされてはいるんだろうか。
フラウ(miss) 呼びからナディアになるとき、ちょっと躊躇うのすごーく良かった。たしかルイスの時は間髪入れずに「ルイスさん」だったはず。
ナディアとのパープルシーン、そういうことか!
となってからの🫢🫢🫢顔がパワーアップしていて笑ってしまった。悪友感?
拷問シーンはやっぱり支部で見たやつで良かった。ライブ乱入シーン、俺が...…?!のオロオロ顔がとてもオロオロしていて満足です。
喜びの歌のシーン、ヴォルフに殴られてすぐ、後輩の動きを制するのかっけ~~~でした。あとドイツ語の勇ましさ、巻舌がすごい。おそらく発音がいい。喋るところはカタカナ寄りにして、歌はしっかり寄せてきてるような気が。強キャラ感すらある。
ラスト、「あっち!」「こっち!」からの腕組み...!!!100%結ばれるかと言われればそうとは言い切れないし、もしかして完全に立場が変わって思い出になっていても、素晴らしい記憶として残ってほしいなと思った。
月城かなとさんより、ヨナス・ハインリッヒの物語として受け止められた2回目でした。
ナディア
Break the wallの演出は本当に最高だと思う。一瞬で海外アーティストのライブに来た感が味わえるし、何より衣装がとてもお似合い。柔らかいディテールがありつつしっかりステージ衣装。「超えてゆけ!」の声の伸びよ.…..。ネプチューン姫の印象を引きずって来ていたから、正反対のはっちゃけ素直ギャルが新鮮。「大ッ嫌い!」にキャラクターがよく出てて最高です。
一回認めればすごく素直なの可愛い。し、それってとても強いと思う......というか、ラストへの行動を見ててもナディアって強い女性だよなあ。
コンサートも本当にずっとアイドルで、というかちゃんとソロアーティストで解像度の高さにびっくり。アンコールの衣装があまりにも「それ」でした。全編を通して芯の強い明るい女性だったな~自分の幸せをしっかり掴みそう。
ヴォルフ
沼~~〜〜〜〜〜~!!!!あまりにもスタイルが良い唇が薄い目つきが鋭い=とんでもなくハマってるヴィランありがとうございます。お顔立ち的にも月城さんと対照的だから映える映える。ロングコートの裾が揺れる揺れる。最初の「資本主義許さない」ソングでガッと上がった拳とザッとはためく赤がスタイリッシュすぎて痺れた。要所要所でわるーい笑みをたたえてしやなりしゃなり出てくるの何?人気キャラやん。
喜びの歌→ソ連の電報シーン、感情がしっかり出ていて明らかに怒っていてよかった。帽子をパタリと落とし、ピストルを持ち...…止められることもなく。見事でした。
ルイス
魅力がぐんぐん増しててびっくり。チャラいのは彼の一面しか見えてなくて、しっかりNATOのエージェントやってるギャップが良いです。
自己紹介でヒューーーンポチャンをやるの訳わからなくて良かった。2枚目張れるのに3枚目なの愛おしいね。
ヴォルフに注意されて「…ハイ」なのとてもぽくて良かったな〜はまり役なんじゃないかな。「あなただれだれ?」のシーン、自分でクラップしてさらに煽ってくるのでそんなんノリノリで手拍子です👏👏 ここ楽しかったな~。
壁が壊れてからもすごくいいキャラで、一回目より遥かに好きになった。
広報部若手組&エージェント
余裕ができたためここまで見られるようになった!素晴らしい。礼華さん英さん天愛さん白河さん。アメリはナディアファンだったから実際に会って幻滅してたんだな〜とか、チキン皿ごと抱えてるなとか、リンはアニメ受けしそうなクールキャラだなとか!マイクどうする?シーンとか、ハインリッヒ家のシーンとかわちゃわちゃ感がとても良かったのでスピンオフドラマがほしい。喧嘩もしたりして頑張って、にっちもさっちもいかなくなってヨナスがちょっと登場するとか最高。とか、偶然ナディアと会って背中を押してもらうとかさ~~ないですかね「事の是非はともかく、大尉は立派な人民軍人です」が何故かとても好きなセリフです。
エージェントミク&マリアも良い役どころ!彩みちるさんのエナジェティック&コケティッシュさ、そして安定感が素晴らしかったです。「じゃねーよ!」の感じも良かったな~
どこかの明るいシーンで客席の20列目ぐらいまでが明るく照らされてて、それが雰囲気としてすごく良かったのだけど忘れた。鳥?役の方が銀橋で踊ると、絞られた照明でオーガンジーの後ろが透けてすごく綺麗な影ができてた。
万華鏡百景色
体感10分。パンフ読み込んでいったのでとても楽しかった。これはシーンごとに。
江戸
魅力は前回語り尽くした通りだけど、銀橋で踊る鳳月さんを見て、肩の使い方が上手いと思った。すごい良い感じの抜け感とグルーヴ?があって…こなれ感がすごいおしゃれ。「知らざあ言って聞かせやしょう」がもう本当に……。
後ろから月城さん、ここの「来るぞ...」感が本当に好き。好き過ぎる。お衣装に花火の柄が入ってるの初めて気付いた。髪も少しラフな感じですっごくかっこいい。下重心に見える身体の作りは何なんだろう...すごいな。キラキラ反射する瞳で「絶景かな」なんて本当にこちらの台詞です。海乃花魁から「形見」と聞いたときの表情演技~!!!そこから「足抜けは死罪、分かってる!」のセリフ感とってもとっても好。一旦海乃さんを銀橋階段に隠すのかっけ~~でした。番傘がくるくる、「かごめかごめ」の妖しさに合わせて「後ろの正面だあれ?」刀の煌めきが残酷な美しさでした。嗚呼....。
鹿鳴館
美しさに気を取られて扉バンッッを見逃したの一生の不覚。次は絶対にオペラ上げる。「どうされました?」の圧倒的プリンス感よ。欄干から見下ろす表情が寂しそうなのはきっと輪廻の性だと思う。花火が上がって「我々の人生のように美しい!」でもう頭殴られた。貴方が藤原道長、いやここは真正のグレート・ギャッツビーです。似合いすぎるだろ。ここで幕が下がり、グラフィックの花火が出て菊(花火)の精が次のシーンへと繋いでいく、この構成も見事。
銀座
モガ・モボ!ここの青い傘の娘役さん可愛かった~透けたような日傘ととても合っていた。そこからカフェーのシーン、注目してると最初から異質な芥川(裸足)の血気迫る感すごいな。
地獄変
今回は全体を見ずに鳳月芥川狙い撃ち。この方本当にすっっごいわと思った。まず、着流し姿でもちゃんと綺麗に着ているのはたぶん肩幅が広いから?でも下半身が細いからだと予想。あまりにも逆三角形の骨太シルエットにひっかかるお着物が素敵すぎ。
そこから業との妖しいシーンだけど(よく聞くと良秀…とかストーリー解説あるけど視覚情報が強すぎて聞けてない)、アイラインに縁取られた白目の美しさ、そこから生み出される驚愕・苦問・狂気・恍惚の表情に目が奪われっぱなしだった。前は全体を見ていて気付けなかったけど、めちゃくちゃしっかり表情が変わってる。「見ずには書けぬ...!」からの業にそそのかされてぶわーって書いたあと、流れるように落ちた緞帳の黒さと降りしきる雨音、「これが、地獄。」から競り下がるときの白目を剥きそうな表情がこの世のものに見えなくて怖かった。
怖いという感情がこんなに真っ直ぐ引き出されたの、舞台を見ていて初めて。とんでもないシーンでした本当に……。
ボス
下手からゆっくりゆっくりと...…。もう何が起きるか知ってるけどだからこそ心臓に悪いのよ。ハットとシガーと明かりと色付きサングラスが凄すぎる。それを銀橋でやっちゃうのが本当に。月城さんの孤独な男大好き人間として最高でした。
風間さんとのブラザーシーン、「ここはいいんだよ」のドスの効かせ方?威圧感が大物っぽくてすごい。ここのハットの使い方もなんか凄かったけど忘れた....なぜなら伏し目のアイシャドウが美しすぎたから....たぶんカットクリースをガッツリ入れられてて、だからアイラインとカットクリースの間に光の部分が出来ていてそのコントラストが最高に壮絶な美しさ。いっそ塗りつぶしてたら迫力しかないのに、ちらっと直線的だと優美さが加わって困る。
チャイナ海乃さんの美しさ、この方のこういうお洋服のときのお人形さん感本当に凄い。
触れ合わない手...!!!!全部諦めて(というか最初からこの人は諦めてるけど)一歩一歩帰る後ろ姿まで美しさの権化。
中詰
ピンク衣装!きたわね。おそらく昭和の歌を歌う場面、蓮つかささんかな?銀橋の一番右の方の歌がうますぎてびっくりした。和希そらさんみたいな発声の仕方に感じる。無理に低くしたような作った声ではなくて、すっと聞きやすい低めの声が伸びやかで素晴らしかった。月城さん・鳳月さんもこのタイプの発声で聞きやすいよね。
からの風間さんのダンスそして鳳月さん!スーツを着ると酒落感が五倍増しになるなこの方。何着ても色気が溢れ出ていてすごい本当に。あと肩の使い方が以下略。そしてそしてショッキングピンクの月城様!センター分けアイメイク濃いめ……!!これは帝王です。統べてる。いやずっと統べてるけど手中におさめてぐっっと握り込んでくるような圧を感じた。
からの客降り~!!!!逆光~!!!!!!やっぱり舞台が明るいから立ち見だと逆光になってしまうのね。それでも近くで何となく動いてる様子、にこにこで歩かれてるのがすごく良かった。で、ふと下手側見てたら蓮つかささん!ちゃんとしっかり立ち見にも2回ぐらい目線を下さって、にっこにこ笑顔にエネルギーもらいました感謝。灯台下暗しだから立ち見に目が行っちゃうんだろうな。あの瞬間みんな反射的に手を振ってて、どれだけ真剣にマニアック目線で見ててもここは性なんだろうなと面白かった。
最後、22列真ん中のほうで月城さんとぎゅっっとハグされてて、勢いが結構あったのか素で月城さんが笑っちゃってる感じがすごくよかった。
そして戻って月城さんの「ガールズ!」海乃さんの「ロケット!」もぐんぐん気持ち上がってすごかった。銀橋ロケットはちょっとヒヤヒヤするけど、そんなこと気にさせないぐらいの安定感がすごい。白河りりさんがいらっしゃるようなので次は注目。
カラス
STAY TUNEからのポップスシーンからカラスのシーンへ。ここに付喪神がいるところ、本当にずっと存在する神感があってよかったです。ここはキラキラの月城さんと優美な海乃さんを楽しむシーンだと思ってる。音響のtokyoが若干怖いんだよな。月城さん、リップがすごく綺麗な紫で凝ってて良かった。すごい。そして紫ワンピの海乃さん、ソフエレ爆発で眩しすぎた。芍薬の花の擬人化か何か?万華鏡をカンッと回して晴れやかな表情なのが良かったです。あと、階段で地雷系っぽい子がいて、役作り!となった。
目抜き通り
下手側から英語歌詞、スモークで妖しさ満点。
もう分かってるので暗い大階段にオペラセット、分かってるからね分かってるけどライト付いた瞬間の最大風速凄かった。想像以上。ゴールドがまあお似合いで…赤もお似合いでスーツもお似合いなのでもう、もう、資生堂では???
「誰も知らない私が何なのか」と歌い上げるのが何とも、何とも、この輪廻を繰り返しているからこその歌詞のようで良かった。
からの月城さん。今までのいろんな要素が詰め込まれたゴールド衣装、晴れやかに、かつ威厳と落ち着きをもってゆったりした心持ちと雰囲気なの、最高に私好みでした。
「そう結果オーライ👍」の指!ウインク!からの海乃さん、上手からスカートをもっての後ろ姿、あまりにもプリンセスいや、クイーンでもう眼福でしかない。月城さんと合流して、なんかおでこコツンってしてたの幸せで溢れてた。
デュエダンは全体を見たかったからオペラ上げてないけど、次はここの空間をしっかり楽しみたい。どんな雰囲気で会話?するんだろう。落ち着いた熟年夫婦感がありそう。遠目からでもしっかり分かる多幸感。
銀橋でハグするシーン、この世の全てが2人だけのような雰囲気、最初は月城さんがこちら側、次は海乃さんがこちら側で、そこから海乃さんが片足を上げるシーンで少しバランスが崩れたけど、月城さんがぐっっっと支えていてうあ~〜〜〜となるなど。海乃さんの、銀橋で片足を回すようなスカートさばきが見事。本当にスカートさばきがお上手だと思う。ストレートなスカートからふわふわのチュールが覗いてとても良く雰囲気に合ってる。花組さんの少女漫画みたいな雰囲気ともまた違う、落ち着きのあるじんわりした幸せが心地よかったです。見させてくれてありがとうの気持ち。
フィナーレ
月城さんの羽、放射状にラインストーンが伸びてて後光だと思ったのは前回も同じだけど、これ花火だと遅ればせながら気付いた。ナチュラルボーンスターということ????大羽根の黒→白→黒が銀橋に並ぶの、壮観すぎて最高でした。
絶景かなでぐっっっと上を向いて瞳から何から何まで光で反射されてたのがとても良かったな。絶景かな~に合わせて左右に揺れる振り大好き。
もう何度目の宝塚?だけど、この感動だけは、全てが光で満たされるような感覚だけはずっと消えないし、また新しく素敵なスターさん、新しい雰囲気に出会えて本当に良かったです。月城かなとさん、本当にストライクの雰囲気なので知れて良かった。感謝感謝。
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