Behringer Flow 8でマイナスワンをする操作イメージ
今回のテーマはBehringer Flow 8です。今回はマイナスワンをする具体的な操作イメージをご紹介します。
小規模配信のミキサーとして非常に優秀なFlow 8。以前にオフ会で操作を学びましたが、参加していない方向けに改めてその操作イメージをご紹介します。
これからミキサーを選ぶ方にはご参考になれば幸いです。
Behringer Flow 8とは
Flow 8はBehringer社が2021年に発売したデジタルオーディオミキサーです。
基本的なスペックは8入力・3出力の端子を搭載。これとは別に、USBでの音声入出力、更にはBluetooth経由での音声入力にも対応しています。
非常にコンパクトな筐体ですが、最大3系統の出力を作ることができます。もちろんマイナスワンの調整もできるため、ハイブリット配信にもオススメの製品です。
コンパクトさの代償として、フル機能を使うにはスマートフォン・タブレットとの併用が必須です。本体のみで完結しない点は人によって好みが分かれる点です。
ただ、コンプレッサーやリミッター、イコライザなど単体でもある程度の処理が可能です。尚且つこのサイズ・お値段は、コストパフォーマンスが高いと言わざるを得ないのではないかと思います。
ハイブリット配信に必須の"マイナスワン"
ハイブリット型の配信において、「マイナスワン」の考えは必須となります。遠隔からオンライン登壇する出演者には、その人自身の声は除いて音を送る必要があるからです。
多くのミキサーでこのマイナスワンの操作はできますが、サイズが小さくなると対応していない機種もあります。そんな中、Flow 8はこのコンパクトさでしっかりとマイナスワンできる機材です。
そもそもマイナスワンとはなんなのか、その考え方については別途noteでまとめています。詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
Flow 8の3系統の出力
今回なFlow 8での具体的なマイナスワンの操作イメージをご紹介します。
Flow 8 は「メイン」「MONITOR 1」「MONITOR 2」の3系統の出力を持っています。本体にはこの3つのボタンがあり、押すことで切り替えてフェーダーを操作します。
この時、系統によって音量が異なっていても、フェーダーが自動で動かないことには注意が必要です。
本体の「OFFSET」ランプが点灯していると、実際の音量とは異なっていることを意味します。
アプリとの連動
スマホ・タブレットアプリの方は、常に実際の音量と同じものが表示がされます。そのため、現状のステータスモニターとしても、やはりアプリの活用は必須です。
アプリは設定「LAYERS FOLLOW」をONにすることで、本体のメイン/MONITOR1・2のボタン切替に合わせて、アプリの画面も自動切り替えが可能です。
メインとMONITORの関係性
前提として、メインのフェーダーはMONITORに送られる音量と連動しています。
メインのフェーダーで音量をゼロにすると、MONITORも音量はゼロになります。この関係性を図に表すと以下のようになります。
この関係を「ポストフェーダー」と呼びます。メインのフェーダーで操作された後の音声が、MONITORやAUXの端子に送られるという意味です。
ポストフェーダー/プリフェーダーの切替
ポストフェーダーと対になる設定が「プリフェーダー」です。こちらはメインのフェーダー操作が、MONITORやAUXの音声に影響しません。
FLOW 8は「プリフェーダー」への設定変更も可能です。ただ、基本的に配信ではポストフェーダーでの運用なので使うことはありません。
そのため、アプリの設定が正しく「POST」になっているかは重要な確認ポイントになります。この切替はスマホ・タブレットのアプリから設定が可能です。
ちなみに、配信初心者の方はポストフェーダー・プリフェーダーの意味を知りたい方もいると思います。以前にまとめたnoteがあるのでこちらもご覧ください^^
フェーダーでの操作
ちゃんとポストフェーダーの設定になっていれば、あとは系統を切り替えながらフェーダーを操作するだけです。
例えば、チャンネル2の入力をマイナスしたいとします。この場合は、以下のようにアプリでMONITOR 1の音量をゼロにします。これでMONITOR 1への出力はチャンネル2の音声がマイナスされた状態となりました。
これと同じことをすれば、MONITOR 2の出力でも好きなチャンネルの音声をマイナスすることができます。非常に簡単ですね。
まとめ
以上、Flow 8のマイナスワンの操作イメージでした。Flow 8に興味があった方に、少しでもイメージが伝われば幸いです。
所感としては、デジタルミキサーらしくアプリをフルに活用した操作性になっています。だからこそこのコンパクトさでありますが、一方で操作が複雑になっているとも言えます。
フェーダーが実際の音量と違う位置にあるなど、デジタルミキサーは今の状況を分かりづらくするデメリットもあります。この辺りはちゃんとリスクを理解しながら、便利に使っていくことが重要になりそうです。