【松井の照明探求】トレーシングペーパーの照明って何が良いのか試してみたお話(前編)
今回は自分の検証結果のご報告。以前から気になっていた、トレーシングペーパーを使ったライティングに挑戦してみました。
配信の中で照明にまで拘れる機会は多くありませんが、光の基本としてトレペを使った「柔らかい光」作りに取り組みます。
初心者の方にも、照明の基礎としてノウハウが伝われば幸いです。
硬い光と柔らかい光
そもそも照明には「硬い光」「柔らかい光」と呼ばれるものがあります。
光が硬いと影が濃くハッキリした絵になり、印象的な絵に仕上がります。一方の柔らかい光は、影が薄く滑らかで自然な雰囲気に仕上がります。
配信を考えた時、私はセミナーやトークの配信が多いことを考えると、より欲しくなるのは柔らかい光の方です。
配信で照明まで拘ることはなかなか簡単ではありません。ですが光の基本を学ぶためにも、今回は柔らかい光を探求してみたいと思います。
柔らかい光を目指して
では柔らかい光はどのように作れば良いのでしょうか。
方法は色々とあり、例えば光源を大きくしたり、距離を近づけたり、光を拡散させたりするなどです。より多くの光を、拡散させながら当てるのがポイントなのかなと理解しています。
そのために、照明は様々な機材を組み合わせて使いますね。「ソフトボックス」「レフ板」「ディフューザー」etc...色々な機材がありますね。自分もあれよあれよと、色々な機材が増えています。沼です😂
光もまた深い世界なので、より気になる方はwebの情報を参照してみてください。↓は特に自分が参考になったのコンテンツです。
ソフトボックスと比較
今回はそんな柔らかい光を作るツールの一つとして、「トレーシングペーパー(トレペ)」を試してみたいと思います。
トレペと言えば絵を描き写すツールのイメージですが、照明では柔らかい光を作るためにも使われます。照明術を調べると良く名前が出てきて、巨大なトレペを設置した撮影スタジオも見たこともありました。
自分はよく小柄なソフトボックスを使っていて、折り畳めて持ち運びもしやすいのが良いところ。これはこれでとても便利なのですが、比較した時にトレペがどんな使い勝手なのかが気になりました。
今回比較したソフトボックス
と言うことで、こちらの商品を買ってみたので、実際に試してみたいと思います。
設置する
まずトレーシングペーパーの設置ですが、ある程度の機材が必要になってきます。と言うのも、長い筒を高いところに固定する必要があるからです。
自分は照明など重いものを支える「センチュリースタンド」を使いました。持ち運びには向きませんが、高い位置や重い機材も安定して支えてくれます。スタジオのような場所だと、一つあると便利な機材です。
今回はスタンドの先に、アームのついたグリップを装着しました。トレーシングペーパーよりも短いタイプですが、ひとまず事足りました。
実際にトレペも設置してみたのがこちらです。とても安定的に支えてくれており、ひとまず検証する分には問題ありませんでした。
ただ、この辺りの機材は安く済ませる工夫は色々とありそうですね。センチュリースタンドがなくても設置はできるのかなと思います。
実際に使ってみた印象
色々と試して感じたのは、ソフトボックスよりも柔らかい光ということです。トレペの方が光が拡散しやすい印象を受けました。
と言っても変化の具合は「多少」の感覚です。突き詰めて絵作りするならトレペの方が好きですが、効率重視なら設置の楽なソフトボックスでも良いかなという程度の変化でした。
あとは自分の腕の問題や、より広い口径のソフトボックスを使えば、また話も変わってくるはずです。そう考えても確かに違いはあれど、思っていたほどの違いはないのだなという感想です。
同じ照明を使い比較したのがこちら。カメラの設定は同じですが、照明の位置や距離はそれぞれに合わせて調整しています。
トレーシングペーパー
ソフトボックス
後編に続く
以上、トレペを試す検証の前編でした。
上でも書いた通り、光の柔らかさと言う点では2つの違いは思ったほどありませんでした。ですがこれは結果の話であり、ツールの使い方・運用では大きく異なります。
後編では、そういった面にフォーカスを当てて、感じた違いをまとめていきたいと思います。ぜひ併せてご覧いただければと思います。
※3/11に↑の記事を公開予定です