HDMIをLANに変換、NDI対応の使い勝手を聞いてみた
今回のテーマはHDMIを延長するためにLANに変換する方法について。
近年はNDI規格に対応した変換機材も出てきましたが、その使い勝手について利用している方に聞いてみました。
映像を遠くまで送りたい
配信をする上で、映像を送る方法も様々あります。その中でも、初心者に最も馴染みがあるのは「HDMI」ではないでしょうか。
慣れ親しんだ規格ですが、課題になるのは長距離の取り扱いです。巷では5mを超えると映像が乱れてくると言われており、実際に私もトラブルに遭った経験があります。
そのため、HDMIを延長する方法も様々あり、その一つがLANケーブルへの変換です。
HDMIをLANに変換する「エクステンダー」
WebでHDMIを延長する方法を検索すると、HDMIからLANに変換する「エクステンダー」なる商品が見つかります。
これはHDMIをLANに変換し、更にその先でHDMIに戻すための機材。そのため、送信機と受信機がペアになっています。
実は私も使ったことがあり、結婚式の配信では10mの距離を引き延ばしたことがありました。HDMIで送る方法もありますが、LANケーブルの方が安価で取り回しも良く、便利だった記憶があります。
変換機も安価なものだと数千円から販売されていて入手もしやすいです。
ただ、このLANへの変換は何か統一規格があるわけでは無いようです。そもそもケーブルのピンの数が違うので、HDMIとLANに直接の互換性はありません。
LANを2本組み合わせたり、データ変換をしたり、各社がうまく工夫して変換しているようです。使うなら、その商品の方法を理解して、合ったケーブルを使うなどが必要かもしれません。
色々と難しいことも書かれているのですが、個人的に参考になったページを紹介します。気になる方は覗いてみてください。
NDIの変換もある
LANケーブルで映像伝送と言えば、もちろん流行りの「NDI」を使った変換機も存在します。
NDIはネットワーク経由で映像を送るための方式です。ロイヤリティーフリーな規格なため、既に2,000社以上の企業が連携しており、これからも一層の広がりが期待されています。
ただ、NDI関連の機材はまだまだお高いです。HDMI変換機材は安くても5万〜10万円はします。そのため、気になるけれど使えていない存在でした。
例えば、よく見かけるのはこの辺りです。
ぬじーくさんのスタジオにて
すると、先日の「みんなで配信する会」のぬじーくさんのスタジオには、どちらの種類の変換機も存在しました。
NDIの方は10万円弱のなかなかに良い変換機材。もう片方はAmazonで1万円ほどの物で、LAN変換に加えて分配器にもなる便利な商品でした。
おおこれは!と思い、ぬじーくさんにそれぞれの使い勝手を聞いてみました。結論としては、NDI対応製品の方が安定感は高いそうです。
NDIではない方は、たまに不安定感を感じることもあるそうです。自分も視聴者さんから同じような報告を受けたことはあり、やはり統一規格ではない故の不安定さのリスクはあるのかなと思いました。
一方のNDIの方は、安定性に加えてネットワーク拡張のメリットがあります。IPアドレスが割り振られるので、ハブを経由しても映像を送れるのが便利だと言っていました。
安定性もそうですが、ネットワークの拡張性はスタジオなど規模のある構成では利便性が高そうですね。いずれは同じネットワーク内なら、NDIで映像を受け取れるのも将来性があります。
部分的なNDI活用もアリ
以上、実際に利用しているぬじーくさんに伺った、NDI対応HDMI・LAN変換機材の使い勝手でした。
NDIと言うとなんだか難しそうな印象もありますが、今回のように部分的に使っていくならコストも抑えながら、利便性も高いと感じています。
今回の変換機もレンタルなら安価に使うこともできます。自分も折りを見て、試してみたいなと思いました。