今まで知らなかったATEM miniの「Camera Direct」機能
今回のテーマはATEM miniの「Camera Direct」機能。
ATEM miniの入力映像・音声をそのまま出力できる機能です。実は最近までこれを知らず、つい先日教えていただきました。
今回はこのCamera Direct機能を振り返るとともに、具体的な活用案も考えていきたいと思います。
今回のお話
私が初めてATEM miniに触れたのは2019年冬のこと。それからATEM mini Pro、Extremeと順当にお布施をさせられつつ、気がつけばATEM mini歴3年となりました。
「私もそこそこマスターしてきたかな」なんて思っていたのですが、まだまだ知らない機能がありました…。それが「Camera Direct」の機能です。
一言で言うと、入力された映像・音声をスルー出力してくれるこの機能。単純ながら、中々に奥深いのではないかと思います。
今回はそんな「Camera Direct」機能の、概要から活用案までを考えていきたいと思います。
Camera Directとは
これはATEM miniの管理ソフトウェア「ATEM Software Control」から使う機能です。
メニューの「Output」でHDMIから出力できる映像を選択できますが、その中に「Camera 1 Direct」の選択肢があります。
これはATEM miniのHDMI 1の映像・音声をそのまま出力する機能です。入った時と同じものが出力されます。
同じような選択肢に「Camera 1」がありますが、こちらは音声がプログラム映像(最終映像)と同じものです。映像はCamera1の入力そのままですが、音声は操作した後の最終的なものです。
Camera 1 Directは、入った時そのままの映像・音声が出力されます。
ATEM mini ExtremeならCamera 2も
↑は無印ATEM miniの場合でしたが、ATEM mini Extremeは話が変わります。2つHDMI出力があるので、もう片方は「Camera 2 Direct」になります。
そのため、ATEM miniならCamera 1が、ExtremeではCamera 1と2は特別な入力端子ということになります。
pasotakuさんの活用事例
そもそもこの機能は、本コミュニティの掲示板でpasotakuさんに教わったものでした。pasotakuさんの活用例は非常に興味深く、録画の目的でCamera Direct機能を活用しています。
Zoom配信の際、Zoom視聴者のギャラリービューは配信には使いませんが、視聴者の反応として録画しておきたいことがあるそうです。その時、ATEM mini Extreme ISOに入力さえすれば、ISO録画で残しておくことができます。
更に、Camera Direct機能を使えば、現場への返し映像としてモニターに映すことも可能です。別で分配器やレコーダーを用意する必要がなく、非常にスマートな方法だと思いました。
上の図は、pasotakuさんの活用イメージを簡略的に表したものです。元の投稿ではより具体的に説明をしてくださっています。
ぜひ元投稿もご覧いただければと思います^^
私の活用案
自分の活用案としては、オンライン配信での動画の返しに使えるのではと思っています。
例えばZoom出演者に動画の映像・音声を返したいとします。この時に動画の映像をHDMI 1に入れれば、Camera 1 Directで動画の映像・音声だけを返すことができます。
本当は最終配信の映像を返せると良いのですが、動画以外の音声は返さない機材構成が必要です。
これは地味に面倒なので、返しを動画だけに絞ればCamera Directでシンプルに返すことができそうです。最終映像は無くても問題ないことも多いので、これで済むケースはありそうです。
皆さんの投稿お待ちしております
以上、ATEM miniのCamera Direct機能のご紹介でした。ノウハウを提供してくださったpasotakuさんには改めて感謝申し上げます!
私もまだまだ知らないことばかりで、掲示板の投稿にはいつも沢山の学びをいただいています。これからも、ぜひ皆さんのノウハウを教えていただければ嬉しいです^^
他にも投稿はありますので、最近見ていなかった方は、ぜひ↓のリンクから掲示板をご覧ください!