DJI Mic ファーストインプレッション
今回は新製品DJI Micを使ってみたので、そのファーストインプレッションをお届けしたいと思います。
後発製品だからこそ、デジタル方式のワイヤレスマイクとしては非常に完成度が高い印象を持ちました。
非常に小回りが効く一方で、配信では注意するポイントも見つかりました。今回はそんなファーストインプレッションをお届けしたいと思います。
DJI Micとは
ドローンやジンバルで有名なDJI社が、2022年5月に発売したワイヤレスマイクです。
Wi-FiやBlutoothで使われる2.4GHz帯を使った「デジタル方式」のワイヤレスマイクで、カタログスペックでは最大250mの距離でも通信が可能です。
DJIが音響専用機材を出すのは初めてだと思います。ただ、これまでもドローンやアクションカメラで音は扱ってきたので、その知見が詰まった製品なのではと想像します。
ワイヤレスマイクの市場
DJI Micと同じデジタル方式のワイヤレスマイクと言えば、定番製品として「ROAD Wireless GO Ⅱ」があります。
YouTuberの動画をはじめ、比較的手軽な配信であればこれで完結させている現場も多かった印象です。
その他の似た製品では、Hollyland社の「LARK 150」があります。
WIRELESS GO Ⅱに比べて録音やUSB出力の機能がありません。ですが金額が1万円ほど安く、更に収納ケースが同梱しています。
このケースが非常に使い勝手が良く、WIRELESS GO Ⅱに比べて使い勝手が優っている点です。
その他、より安価な価格帯ではComicaやSYNCOの名前も聞きますが、使ったことがないため割愛します。
DJI Micはそんなワイヤレスマイク市場へ真正面から勝負を挑んだ製品です。特に同価格帯のWireless GOとの比較は避けられません。
使って良かった点
では実際に使ってみて良かった点を紹介したいと思います。
ケースが便利
Wireless GOと比較した時に、何を持っても便利なのがケースです。これはかなり使い勝手に影響します。
なぜかと言えば、まず充電の手間が大きく変わります。WIRELESS GOは受信機と送信機を一つずつ充電しますが、DJI Micはケース一つを充電するだけでOKです。
そしてもちろん携帯性も格段に上がります。特にDJI MicはUSB/lightningアダプタも格納されるので、ケーブルが減るのも良いですね。
マグネットの使い勝手が○
次に印象が良かったのはマグネットの存在です。
DJI Micは装着方法がクリップに加えてマグネットも用意されています。古典的な方法ですが、これがまた使い勝手が良いです。
仕組みはシンプルで、マイクのクリップ自体が磁石になっています。そこに四角い磁石で服を挟むというものです。
何が良いって、クリップでは運用しづらい服がありますよね。例えばパーカーはクリップだと動きやすいのですが、磁石で挟めばより安定的に装着できますね。
クリップでもこんな同じように装着はできますが、服にシワが出てしまいます。マグネットならその心配もありません。
パソコン・スマホへの入力OK
DJI Micはオーディオケーブルに加えて、USBとライトニングの接続が可能です。これにより、パソコンやスマホにも音声入力ができます。
これはWIRELESS GOでも同じですが、DJI Micはアダプタが特徴です。非常にコンパクトに装着でき、ケースに収納することもできます
これはデメリットになるシーンもありそうですが、自分はコンパクトで忘れにくいDJI Micの方が好きですね。
配信で使ってみた
実際に配信で使ってみました。今回はカメラのマイク端子からオーディオケーブルで入力してみました。
実際の配信アーカイブがこちらです。いかがでしょうか。なかなか良い感じだったのではないかと思います。
この時はどちらもローカット機能をオンにしています。ただ、それが無くともデフォルトでノイズキャンセルがかかっているようです。この辺りのかかり具合は、製品によって差が出るポイントかもしれませんね。
本番中のケースの開閉に注意
一つ運用の注意点は、本番中のケース開閉です。もしマイクが入っていると自動接続されて、一瞬音声にノイズが載ります。
これはマイクの電源をOFFにしていても起きるので、避けることは出来なさそうな印象です。昨日の配信では、実際にその模様を39:04から確認ができます。
手軽な人物マイクとして良いが…
使ってみた感想としては、非常に良い印象でした。私はWIRELESS GO Ⅱよりもこちらの方が好きです。
細かい機能も見ていくと差はあるかもしれないのですが、やはりケースやアダプタの使い勝手が良すぎますね。
一方で、そもそも配信として考えると、やはり簡易的なマイクになってきます。1人なら良いのですが、2人以上だと単体では調整のしづらさが出てきます。
実際にゲスト配信で使ってみましたが、フィジカルなフェーダーや、リミッター・コンプレッサーなどが欲しくなりした。
なのでこれさえあれば大丈夫、というものではありません。ただ、とても小回り良く活躍してくれるのは間違いない製品です。自分はとても欲しくなりました。オススメの製品です。
関連note
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昨日はYouTubeでの配信を行なったため、定期購読マガジンの更新をお休みしました。
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