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サラダ油がヤバいワケ
家庭でも普通に使用されるサラダ油、または同類の油を摂り過ぎた場合、体にどんな悪影響があるのでしょうか。
かなり厳しい現状と、それに対する改善策を提案します。
(記事の文末に動画を貼っています)
そもそもサラダ油とは一体何なのか
![](https://assets.st-note.com/img/1660866686837-OYUMZSHF22.jpg?width=1200)
サラダ油は、菜種、大豆、ひまわりなど、JAS日本農林規格で定められた9種類の植物油のことです。
2種類以上を使っている場合は、調合サラダ油と言います。
日本で流通しているサラダ油でもっとも多いのは、大豆油と菜種油を混合した商品です。
では、そのサラダを摂り過ぎると何がヤバいのか、本題に入っていきます。
サラダ油はn-6系(オメガ6)
油の分類をサラッと学習します。
![](https://assets.st-note.com/img/1660866757468-hQVLgoUYY3.jpg?width=1200)
飽和脂肪酸は、バターやラード、パーム油など、常温では固体の油です。
それ以外を不飽和脂肪酸と言いますが、不飽和脂肪酸はその構造から3つに分かれます。
上の図ではn-○系と表記されていますが、カッコ内のオメガ○系と呼ばれることの方が一般的です。
サラダ油はオメガ6です。
オメガ6には、サラダ油、コーン油、ゴマ油、大豆油、菜種油、ひまわり油、グレープシードオイルなどがあります。
ゴマ油はオメガ6に入っていますが、正確にはオメガ6が約半分、オメガ9が約半分です。
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オメガ6だけとか、飽和脂肪酸だけという油はなくて、上の図にあるように、実際にはいろんな油の混合です。
その中のウエイトが多いものを取って、こういう分類分けをしています。
オメガ3とオメガ6はアクセルとブレーキ
サラダ油が属するオメガ6は、血中コレステロール値を下げる、皮膚障害を予防するなど「適量は」体に必要な油です。
「適量は」という所がポイントです。
ここで重要なのは、サラダ油が属するオメガ6とその隣のオメガ3とのバランスです。
オメガ6とオメガ3は、よく車のアクセルとブレーキの関係に例えられます。
オメガ6がアクセル、オメガ3がブレーキです。
自律神経の交感神経と副交感神経のバランス、女性であればエストロゲンとプロゲステロンのホルモンバランス、何事も程よいバランスが大切です。
オメガ6とオメガ3の拮抗関係はこちらの表をご覧ください。
![](https://assets.st-note.com/img/1660866984604-MsZ8BiiJ3k.jpg?width=1200)
オメガ3はアレルギーや炎症、血栓の生成を抑制して、血管の拡張に働きます。オメガ6はアレルギーや炎症、血栓の生成を促進させ、血管を収縮させるという真逆の働きをします。
ここに書かれていること以外にも、
オメガ3は免疫力向上、ガン予防、生理が穏やかになる、うつ症状の緩和などの効果があります。
一方のオメガ6は免疫力低下、ガンの促進、生理が不調、うつ症状の促進などが挙げられます。
これを見ただけでも、オメガ6に傾いたらヤバいのは容易に想像がつきます。
では、現状を見ていきます。
オメガ3とオメガ6のバランス 現状は?
オメガ3とオメガ6の理想的なバランスは、1:2だと言われています。
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それに対して現状はというと、1:10以上であると考えられます。
![](https://assets.st-note.com/img/1660867122262-XRSJqDMfGy.jpg?width=1200)
資料によっては、1:50と書かれているものもあります。
![](https://assets.st-note.com/img/1660867186964-pumxGUA5Sb.jpg?width=1200)
個人差もありますので、ひどい場合は1:100という人もいるに違いありません。
もう絶望的な数字です。
そうなる理由は、オメガ3の摂取不足とオメガ6の摂取過剰、それしかありません。
まずはオメガ3(魚介類)を意識して摂る
オメガ3の代表的な油は、EPAとDHAです。
魚の摂取量は、この20年余り一貫して減り続けています。
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オメガ3を増やすには、とにかく魚、貝類やイクラ、タラコを含めて魚介類を毎日食べる。
![](https://assets.st-note.com/img/1660867361758-bfNqWlmDC4.jpg?width=1200)
まずは、これを実践することです。
次にオメガ6をいかにして抑えるか
ここでサラダ油が出てきます。
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右側、家庭での食用油をサラダ油やコーン油、大豆油、菜種油などオメガ6を避けることから始めてください。
その代わりは、オメガ9に属するオリーブオイルが適していると、私は思います。
オリーブオイルは、オメガ3とオメガ6のバランスには影響を与えず、熱に強く酸化しにくいために、炒めものなど加熱料理に適しています。
オリーブオイルについては2本の記事を公開しています。
サラダ油をオリーブオイルに代えることで問題が解決するかというと、まだまだです。
オメガ6の過剰摂取は、家庭での調理用油よりも、それ以外の食材や加工食品が大きな原因です。
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牛肉、豚肉、鶏肉、玉子、バターにもオメガ6はしっかりと含まれます。
その家畜の餌に使われる大豆やコーンにオメガ6が多いからです。
加工商品と揚げ物がオメガ6過剰に傾ける
そして、現代のオメガ6超過剰摂取を引き起こしている最大の原因は、加工食品です。
あらゆる加工食品にオメガ6の油が入っています。
冷凍食品、レトルト食品、インスタント食品、カレーやシチューのルー、菓子類、挙げればキリがありません。
原材料表記に「植物油」「加工油脂」「食用油脂」の表記があれば、間違いなくオメガ6です。
極めつけは揚げ物です。
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天ぷら、コロッケ、トンカツ、フライドポテト、フライドチキン、ドーナツ、スナック菓子、インスタントラーメンもすべて揚げ物です。
そこに使われる油は、オメガ6です。
加工食品や揚げ物にここまでオメガ6が使われる理由は単純で、価格が安いからです。
スーパーでサラダ油の値段を見れば、それは一目瞭然です。
このようにして、私たちの体内には知らず知らず大量のオメガ6が入り込んで、オメガ3とのバランスが1:50とか1:100になってしまいます。
とりあえず 1:4 を目指しましょう
前半で、オメガ3とオメガ6の理想的なバランスは1:2だと書きました。
が、書籍や資料によっては、1:4の表記もよく見かけます。
![](https://assets.st-note.com/img/1660867752345-leLHFlpA9N.jpg?width=1200)
これは、現状を鑑みて1:2はハッキリ言って無理だ、非現実的だと言うことです。
現実的な比率に妥協したものと思われます。
あくまでも理想値は1:2です。
もっとも、まずは1:4を目指すというのは構いません。
先ほど挙げた食品をいきなりゼロにするのは無理だとしても、意識して少しずつ減らしていく努力が大切です。
もちろん並行して魚介類からオメガ3を摂ることも忘れないでください。
まとめ
不飽和脂肪酸3種類のうち、
サラダ油
コーン油
ゴマ油
大豆油
菜種油
ひまわり油
グレープシードオイル
などはオメガ6に属します。
オメガ6の摂取が過剰になると、
アレルギーや炎症
血栓の生成促進
血管の収縮
免疫力低下
ガンの促進
生理が不調
うつ症状の促進
などが起こります。
オメガ3とオメガ6の理想的なバランスは1:2です。
しかし、現状は1:10とも1:50とも言われます。
1:2に近づけるためには、オメガ3を増やしオメガ6を抑える以外にありません。
オメガ3を増やすには、とにかく魚介類を毎日食べることです。
オメガ6を抑えるには、
①家庭での食用油をサラダ油などのオメガ6を避けて、代わりにオメガ9に属するオリーブオイルを使うこと
②何よりもオメガ6が入っている加工食品、オメガ6たっぷりの揚げ物を少しずつでも減らしていくこと
以上2つが重要です。
この記事の内容については動画もアップしています。
合わせてご覧ください。