第十一話 選食
「結局どないやねん」
私がダイエットで感じた最初の感想。
ネットで調べれば調べる程、何を選択すれば良いか分からなくなる始末。
当初、私はサラダチキンのみで生活する予定でした(今考える無謀の極みですが…)
これは病院の夜勤時に一度食べた時に美味しいと感じたのと、カロリーが抑えられていることに気づいたからだ。
加えてタンパク質も豊富。
「これしかないっしょ」
と意気込んで買いだめ、一人暮らしの初日の朝に食べようとした瞬間、手が止まった。
以前は全く問題なかったのに、匂いがどうも受け付けず、食べることができませんでした。
そこから何を思ったのか断食を開始したのです。
「意外にいけるかも」
そんな調子は1日しか持たず、翌日からは謎の吐き気に襲われ始めました。
もう限界。
そう感じた自分は桃源郷に誘われました。
家族とも来たことのあったレストランに入っていたのです。
その時食べたきつねうどんの味を、私は生涯忘れることはないでしょう。
こうして私の断食生活は3日と持たず終了しました。
出来もしないことは止めよう。
出来ることだけ頑張っていこう。
今までならダイエット自体が終了するところだったのに、そうは至らなかった。
これだけでも昔の自分と比べると大きな成長を感じた出来事でした。
次回「生存(せいぞん)」
〜生きるのに必要なもの、その名はビタミン〜