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コロナ禍で配偶者ビザの申請をしたよ

私は台湾で9年ほど生活をしていました。

が、

とある事情により
ビザを持っていませんでした。

詳細は『就労ビザの申請に失敗した話』を参照。

そしてこのコロナ禍で配偶者ビザを申請したのですが、
特殊な状況下ということで申請から取得までの過程が
一般の人たちとは異なります。

今回はそんな特殊なビザ申請の流れを
紹介していきますので楽しみにしてください。

ビザ申請前の状況

2020年1月、私は観光ビザで滞在していました。

そして3月にコロナの影響で
多くの飛行機がキャンセルに。

その結果、

台湾では特例として観光ビザの期限が
30日間延長されました。

その後もビザの延長は続き、
最長180日滞在できるようになったので
私は7月末まで台湾にいました。

そこからビザが切れて日本へ帰国。

本来であれば2020年の夏頃に入籍を
予定していましたが、
帰国から2ヶ月が経過しても状況は変わらず

気づけばすっかり秋。

このままではいつ戻れるかわからない
ということで、

奥さんは台湾、私は日本にいる状態で
結婚の手続きを進めて
最終的に配偶者ビザを申請して台湾に戻る
という計画を立てました。

ビザ申請では過去に散々失敗しているので、
まずは代表處に電話をして情報収集。

最初はダイレクトに

「結婚の手続きをしたいから
台湾に戻る許可をください」

と言ったんですが、
結果はノー

理由は夫婦がそれぞれ別の国にいても
書類を郵送すれば結婚手続き自体は
可能だからというものでした。

また、ビザの発給を停止している
と聞いたのですが配偶者ビザは発給できるそうです。

それならばやってやろうということで
手続きのための準備開始。

婚姻手続きのための書類集め

まずは結婚届けを提出するわけですが、

「台湾で先に手続き、日本で先に手続き」

と言われるように日本人と台湾人の結婚は
双方の国で手続きが必要です。

ただ、どちらか一方の国で手続きが完了すれば
もう一方の国への申請は
日本なら代表處、台湾なら交流協会
が代行してくれます。

しかし、代表處では夫婦が揃った状態でなければ
代行はできないとのことでした。

奥さんは台湾にいるので不可能です。

そのため、代行はあきらめて
日本と台湾双方での申請を
自らすることにしました。

ここで問題になったのは

日本と台湾の役所は配偶者不在の状態、
つまり1名だけで申請に行って受理してくれるのか

ということです。

奥さんが台北の戶籍事務所に確認したところ
台湾を先にする場合は2名が揃っていなければNG
日本が先であれば1名でもOK
という話でした。

なぜかはわかりませんが・・

私が実家のある地域の役場へ確認すると

・奥さんのパスポート
・奥さん側の戸籍謄本
・パスポートと戸籍謄本の翻訳文

があれば私1人で申請に行ってもOK
ということで日本で先に手続きをしました。

また、婚姻届は本人に書いて欲しいと言われたので
用紙を台湾で印刷してもらい
奥さん側の情報を記入したものを
戸籍謄本などと一緒に郵送してもらいました。

日本で先に手続き

実家はかなりの田舎なので、
外国人との婚姻自体が珍しいのに
さらに配偶者がいないという特例だったので
手続きには多少時間がかかりました。

ただ、親身に対応してもらったので
非常に感謝しています。田舎バンザイ

申請から3日ほど経過した時点で
役場から連絡が入り

「手続き自体は無事完了しました。
ただ、戸籍の反映には時間がかかるので
もう少しお待ち下さい」

そこからさらに4日程度で戸籍が変わりました。

奥さんの情報が記載された戸籍謄本を
取得したあとは書類を認証するために代表處へ。

台湾側の申請には

・日本側の戸籍謄本(入籍後のもの)
・取用中文姓名書

の2つが必要です。

取用中文姓名書がなんなのか
わからないままでしたが、
代表處に行ったら記入用紙をくれました。

ちなみにコロナの影響で
代表處への訪問はすべて事前予約制
ビザや認証書類の受け取りもすべて郵送対応です。

認証から4日ほどで書類が届いたので
台湾へ送って奥さんにバトンタッチしました。

台湾での申請を渋る奥さん

EMSで送ったので
3日ほどで書類は台湾へ届きました。

しかし、その後なかなか申請に行ってくれない奥さん。

台湾では婚姻届提出前に記念写真を撮る文化があるらしく
若い人たちはインスタにアップするんだとか

しかも写真撮影用のスペースもあるらしい。

そんな中メンツを気にして
一人で行くのは嫌だとゴネる始末・・

気持ちはわからなくもないが、
(いや行ったとしても写真は撮りたくないが)
ビザがないと戻れないと必死の説得。なんでだ

結局、仲のいい友達に付き添ってもらい
手続きに行ってもらうことに。

日本での婚姻手続き後、1ヶ月以内に台湾での
手続きを済ませなければいけない
というルールがあるらしいのですが、
上記のゴタゴタでかなりギリギリに申請をしました。

とはいえ、これで婚姻手続きは終了です。

所要日数は最初に奥さんから台湾の戸籍などを
送ってもらった時点から計算すると
およそ1ヶ月半ほどです。

途中ゴタゴタや書類不備で時間をロスしているので
早ければ1ヶ月ほどで終わるでしょう。

台湾に嫌われた男、ビザGETなるか?

残るはビザ申請のみです。

本来ならここまでくれば一安心
と言えるのでしょうが、
私の場合はそうはいきません。

過去に不法就労していて
まともなビザを取れたことがないからです。

今回はここまでやったのに
ビザが取れずに台湾に戻れない
ということもあるわけで・・

奥さんにもそのあたりは説明しつつ、

「取れなかったらごめんね」

と予防線を張っておきました。

配偶者ビザの申請に必要な書類ですが

・台湾側の戸籍謄本
・日本側の戸籍謄本
・犯罪経歴証明書(未開封のもの)
・健康診断書
・ビザの申請用紙
・奥さんのパスポートのコピー
・申請者のパスポート
・証明写真2枚

となっていて、台湾の戸籍以外は
日本で揃える必要があります。

犯罪経歴証明書は管轄の警察署で、
健康診断書は指定の病院やクリニックで
検査を受けて取得します。

私は婚姻手続きが無事に終わるだろう
という前提で他の書類集めも進めていたので、
奥さんから戸籍が届いた頃には
すべての書類が揃っていました。

ちなみにビザの申請用紙には

「過去に不法就労をしたことはありますか?」
「過去に台湾で就労をしたことがありますか?」

という質問事項があります。

この質問に対して私は正直に
答えることにしました。

ただ、これは諸刃の剣で
このことが原因でビザが発給されない
というリスクを孕んでいます。

が、

嘘をついても心象が悪くなるだけ
と考えて正直に解答しました。

そして再び代表處へ予約を入れて
いざ決戦の地へ。

ただでさえ良い思い出がない代表處で
息が詰まりそうな感覚を覚えながら
必要な書類を提出。

不法就労について聞かれるのではと
ビクビクしていましたが、

ビックリするくらいあっさりと申請完了。

逆に不安になりながら帰路につき
パスポートの返送を待つことに。

申請から3日が経過した日の午前中、
家に大きめの封筒が届きました。

中を空けると

日本の戸籍謄本を認証した書類が1通と
パスポートが入っていました。

この書類があることは・・・

と期待しながらパスポートのページをめくると

写真 2020-12-16 5 46 29 のコピー

キターーーーーーー!

9年台湾にいて初めてまともな
ビザをゲット

居留証も申請できることに。

不安も大きかったですが、
申請してよかったと心から思いました。

まとめ

今回やってみてわかったのは
コロナ禍でもビザの申請は可能ということ。

ただ、夫婦がどちらかの国に揃っていなければ
全て自分たちで申請が必要になるので
多少手間が増えます。

それと婚姻手続きについても私の住んでいる地域では
1人で申請できましたが、ネットの記事では
日本側も夫婦揃っていなければ手続きができない
という情報もありました。

なので、地域によっても対応は変わるかもしれません。

もし日本も台湾も夫婦揃っていなければNG
ということであれば私と同じケースの人は
手続きできないので、その辺りは事前に確認しましょう。

また、不法労働でまともなビザが得られなかった私でも
配偶者ビザは下りたというのは大きな発見です。

普通に生きていれば
こんな問題で苦しむこともないと思いますが、
私と同じような状態で苦しんでいる方は
ぜひ配偶者ビザも検討してみてください。

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