オフライン出社の何が優れているか/職場の人とのコミュニケーションが何故必要だと言われているのか
マネーフォワード クラウド会計、マネーフォワード クラウド会社設立のPdMのtktです。
昨今巷でフルリモートかオフライン出社かという話題で盛り上がっていますが、社会学的な視点からこれらを読み解いてみたいと思います。
月並みですが、有名なホーソン実験を引用します。
これらの実験は最初、職場の灯りの明度の比較や、賃金などの労働環境を比較した際の生産性の差異を調べる実験でした。
しかし、実験を進めるうちにこれらの灯りの明度や賃金を含めた労働環境には生産性とは関係がないという実験結果が出てきました。
実験を進める前段階として、賃金改善を労働者の納得のいくように決めてもらうために、労働者同士でまずは話し合わせるというステップを踏んだのですが、この”労働者同士で話し合う”という行為が、生産性の向上に繋がっていることがたまたま発見されました。
非公式組織(インフォーマル・グループ)が大事だよって話
実験結果からの考察としては、「非公式組織(インフォーマル・グループ)が存在すること」、「非公式組織における仲間意識や集団内の規範が作業能率に影響を与えること」が挙げられています。
私はこの”非公式組織(インフォーマル・グループ)”という点が特に気に入っていて、みなさんも思い当たる節があるのではないかなと思います。
組織図で区分けされたチームよりも、たまたま飲み会で意気投合したメンバーや他部署だけど業務を通じてなんとなく気が合うといったメンバーとの関係性によって生産性が向上したり(やる気が出たり)など経験ないでしょうか?
非公式組織(インフォーマル・グループ)で固まりすぎるのも良くないんですが、週何回かの出社で仲良いメンバーで近い席で一緒に仕事するのがちょうど良さそうです。
「今日は⚪︎⚪︎さんも出社してるし、帰りに一緒に酒でも飲めるし出社するか!」みたいなマインドを持つぐらいが健康的なのかなと思います。
フルリモートによるオンラインコミュニケーションだと、気が合うメンバーという関係性まで構築するのはなかなか難易度が高いかなと思います。
このような視点だと「とにかくオフラインによるコミュニケーションが重要なんだ!」「顔を突き合わせて仕事しないとだめなんだ!」というマッチョイズムな意見よりはある程度抵抗なく耳に入るんじゃないかなぁ、と。
とはいえ現実の状況は人によって違いすぎるよね
とはいえ、私個人としては持病持ちの妻がおり未就学の子供2人育てて保育園に送り迎えしており、どうせ帰りに酒なんか飲めないし夕方には風呂にいれたりなんだりと制限があるので、フルリモートじゃないとかなりキツいなぁ。なんか良い手はないかなぁ。と考えているような感じで「絶対出社!」とか「絶対フルリモ!」とかどちらにも強い意志はない状態です。
まずは出社が楽しくなるような非公式組織(インフォーマル・グループ)を作っていくのが生産性向上及び労働が楽しくなるきっかけになるので、そういう視点でみなさんもどうでしょうか?
という記事でした。