【勝因】『選手交代で流れを引き寄せた大分が逆転勝利』~第24節大分トリニータVSジェフユナイテッド千葉~
試合結果
スタメン
選んだ理由
ファジアーノが次節にアウェイで対戦する大分と、7月30日にホームに迎え撃つ千葉を偵察する意味を込めて、この試合を選びました。
流れを引き寄せた選手交代
前半、ホームの大分は7試合負けなしの千葉に主導権を握られました。千葉が[4-4-2]の形で守備ブロックを形成し、2トップとダブルボランチでCBからボランチへのパスルートを完全に消してきたため、大分はボールを保持できません。ボランチを使って左右に揺さぶるビルドアップができない大分は192㎝のFW長沢にロングボールを蹴り込みます。しかし、こぼれ球を千葉に拾われてしまい、なかなか決定機を作ることができません。
15分、右サイドからのFK。MF田口が蹴り込んだボールをDFミンギュが押し込んで千葉が先制。その後もボランチを経由したビルドアップができない大分は、33分に自陣でMF保田のパスが相手にカットされ、FW櫻川にヘディングシュートを許しました。
後半、大分がMF保田に代わってMF弓場がボランチに入ってスタートすると、MF下田が斜めに下りてCBと横並びのポジションを取ることで、千葉のプレシャーをいなしてビルドアップに参加します。背番号11から前方へのパスが出るようになり、敵陣への進入も安定感が増しました。55分にはMF野村とMF増山を投入して、さらにボール保持を高めて反発していきますが、53分、千葉に痛恨の追加点を許します。
MF弓場のヘディングパスをMF田口に自陣でカットされると、MF見木の浮き球パスに抜け出したFW櫻川にPA右から流し込んだ。
しかし、流れは依然として大分ペース。MF下田、MF弓場が前向きなパスを選択する中で、MF野村が相手DFラインとMFラインにポジション取り、相手の守備ブロックに潜っていきます。サイドからのクロスも増えていった62分に1点を返しました。
カウンターの局面で自陣からMF弓場がPA手前まで持ち運ぶ。これは相手に止められるも、MF下田がこぼれ球を拾い、MF渡邉、MF藤本を経由してボールは左サイドを駆け上がったDF三竿に渡ると、背番号3はクロス。これにFW長沢が頭で合わせた。
背番号20のゴールで反撃の狼煙が上がった大分は、76分にも決定機を作ります。MF下田がPA左に抜け出して折り返したボールに、MF増山が右足で合わせたシュートは、惜しくもゴールライン上でGKにストップされる。
78分にはFW呉屋を投入して、前線がFW呉屋と長沢の2トップになると、[5-3-2]に変更した千葉を完全に押し込みます。80分にはDF三竿のアーリークロスにFW長沢がヘディングシュートを放ち、ゴールに向かう勢いをどんどん強く出していき、ついに同点ゴールを決めました。
82分、MF下田のパスに抜け出した藤本がPA左の深い位置からゴール前に折り返す。これはゴール前の味方に合わなかったが、ボールはクロスバーに当たってゴール前に跳ね返り、FW呉屋が頭で押し込んだ。
大分の勢いは止まらず、後ろを固めた千葉には3点目を取りに行くパワーは残っていませんでした。
86分にピッチ中央でFW長沢が相手のパスミスを拾い、FW呉屋にパス。左に膨らむようにしてパスを受けた背番号33はPA左で相手をブラインドにしながら、右足をコンパクトに振った。ゴールマウスの右スミにコントロールされたシュートは、GKの手をかわしてゴールネットを揺らした。
大分が昭和電工ドーム大分を熱狂の渦に巻き込む試合終盤の逆転勝利を飾りました。後半からMF弓場のMF下田のボランチになったことで、MF下田が前を向いた状態で多くボールにかかわることができるようになりました。安定してボールを敵陣に運べるようになって相手を押し込むと、両サイドの突破力も生きるし、ダブルボランチもゴール前に飛び出して攻撃が厚くなりました。選手交代で流れを引き寄せていき、FW呉屋がラストピースとなって見事な逆転勝利を達成しました。