きょうのまなび #10

アンカリング効果

アンカリング効果とは、最初に印象的な情報を与えることでその後の意思決定に影響を及ぼす効果のことを指します。

人間は必要な情報が揃っていないとき、目に入った情報を頼ってしまい、それを基準としてしまうことがあります。

つまりどういうことか?

【マーケティングにおけるアンカリング効果】
例えば、A社のスニーカーの価値(価格)を知らないとします(情報が揃っていない)。

そのA社のスニーカーが店頭に並んでおり、こういった形で値段が付けられていました。

"今だけ通常価格より50%引きの4980円!"

この時、通常価格(定価)を知らないのに、人は「安い!」と感じてしまいます。

これをアンカリング効果といいます。

通常価格(定価)から、割引されているという情報を元に、「この商品は安い」と認識してしまっている状態です。

しかし、あくまでも、買い手の情報量が少ない場合の話です。

仮にA社のスニーカーについて精通した知識を持っている客なら、アンカリング効果はあまり期待できません。

なぜなら、A社のスニーカーの相場を知っているので、例え「50%割引」と書かれていても、相場より高ければ、安いと感じることは無いからです。

ここまでは、マーケティングとしての活用方法でしたが、実は日常でも使えるのがこのアンカリング効果なんです!


【日常生活でのアンカリング効果】

例えばあなたが友達との待ち合わせ時間に間に合わないとします。

駅前に12時に待ち合わせの約束だったのに、寝坊してしまって1時間遅れてしまう…。

この時、あなたなら友達に遅刻することをどう伝えますか?

A "電車だから確実に13時には到着する。だから1時間遅れると伝える。"

B "電車だから確実に13時には到着する。だけど1時間半遅れると伝える。"

どちらを選びましたか?

この場合、Bを選ぶとアンカリング効果が期待できます。

1時間の遅刻に対して、1時間遅刻します伝える。
そして予定通り1時間遅刻してきたら、相手は「1時間遅刻してきた」としか印象に残りません。

しかし、1時間の遅刻に対して、1時間半遅刻しますと伝える。
そして予定通り1時間遅刻してきたら、相手は「遅刻はしたけど、予定より早くきてくれた。急いで来てくれたんだな」という印象に変わるのです。

しかし、ピッタリ1時間では到着出来ないかもしれないから、保険で+30分するといった考え方もあります。

理由は何にしろ、ピッタリ伝えた時間遅刻するのではなく、少し多めに伝えて早く到着する方が、相手の印象が全然違います!

to be continued…

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