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糖尿病闘病記4

糖尿病宣告が下された当日、その日から早速インスリン治療を開始するということで、看護師の方から一時間ほどレクチャーを受けた。

最近のインスリン自己注射は、ペンタイプのシリンダーに注射針を装着して、決められた量(単位)を皮下脂肪に注射するというものである。

自分の場合は、朝昼夜の毎食前に「ヒューマログ」という即効性があるものを毎回最初は2単位ずつ、その後4単位に増量、寝る前に「トレシーバ」というゆっくり長く効くものを4単位打っていた。

注射の際には、シリンダーの注射針を装着する部分と、身体の注射を打つべき場所、基本的にはお腹周りであるが、この2カ所をアルコールで消毒して、注射針をお腹にぶすっと突き刺すことになる。といっても、針の長さは数センチのものであるし、脂肪をつまみあげてそこに打つので筋肉に届くということはない。針の太さも髪の毛くらい非常に細く、また素材も柔らかいものなので、ほんのちょっとチクッとするくらいの痛みである。

ただ、端から見ていると、自分のお腹に突き刺すので、少し怖く感じるかもしれない。

家や車の中で打つときは問題ないが、困るのは外出時である。さすがに人目に触れるのはちょっと憚られる。

なので、必然的にトイレで打つことになる。最近はキレイなトイレも多いし、小物が置けるスペースが設置されていることもあるが、入った店が古い店である場合に、トイレが和式とかだと結構きつい。

しかし、そこで打つのを躊躇して食事を取ろうものなら、血糖値が急上昇して血管を思いっきり痛めつけてしまう。なので、なんとか工夫して打たなければいけない。これが結構大変だった。

これまでの注射歴で一番きつかったのは競馬場に行ったときだった。府中競馬場でジャパンカップが行われていたときのこと。うっかり先に食べ物を食べてしまい、すぐにインスリンを打たねば、となったのだが、トイレは長蛇の列。仕方なく、人気の少ない階段で打つことになった。通行人に相当怪しまれてしまった。

そのときのジャパンカップの結果であるが、一番人気のキタサンブラックが敗れるという波乱。

そう

人気(ひとけ)と人気(にんき)を掛けていたりするんですわ

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