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イケメン世話係と偽物姫な私

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2020年4月の記事一覧

氷解するすれ違い

「良いですよ、僕は。……ですが残念ですね、昔から見てきた貴女がこんなふしだらな女性になっ…

月宮明理
4年前
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彼のそんな顔を姫香は知らない

 もうすでに日付が変わっていた。いつもなら、すでに寝ているであろう時間だ。  私は申し訳…

月宮明理
4年前

犯人の手がかりを探して

 ルカ王子に抱きしめられてひとしきり泣いた私は、ルカ王子を見送った後、厨房へと向かった。…

月宮明理
4年前
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さよならは突然に

 シグルドに思われているどこかの馬鹿について考えていると、時間は驚くほど早く過ぎていった…

月宮明理
4年前
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ヒメカの選択

 眠りに着くと、初めてこの世界に来た日の夜と同じことが起こった。 〈姫香、姫香……〉  …

月宮明理
4年前
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本心に気付く時

「こちらです」  そう言ってシグルドが立ち止ったのは、廊下の端っこ――角部屋の前だった。…

月宮明理
4年前

ルカ王子の正体

「なっ……!」  艶のある言い方と言葉にうろたえて、顔に熱が集中した。しかし、まったくそんないかがわしい覚えはない。  私は王子様の顔を見ようと横を向く。すると、思っていたよりもずっと近くに王子様のきれいな顔があって、透明感のある瞳をいたずらに細めていた。その顔は記憶の中の誰かとダブる。  そしてすぐに、思い当たる人物を記憶の引き出しから発見した。結構最近の出来事だったから、探し当てるのは非常に容易だった。  ――安らぎ草をくれた怪しい兵士。  あの時は夜だったこともあ

二つの想い

「ヒメカ様のようになりたかったからです」 「えっ?」  想像していなかった展開に、驚きの…

月宮明理
4年前

王子様の事情

 そこに立っていたのは王子様だけではなかった。いや、この表現は適切じゃなくて、立っていた…

月宮明理
4年前
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姫香と王子の顔合わせ

 三日後。  足の怪我はだいぶ良くなっていた。腫れは引き、普通にしていれば痛みも感じない…

月宮明理
4年前
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とっても甘い良薬

 お城の医務室で怪我の手当てを受けた後、自室に戻りドレスに着替えた。  魔法使いさんにお…

月宮明理
4年前
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ドキドキしてる、でも言えない

 薬品の匂いが充満した部屋には誰もいなかった。 「お医者さんは……?」 「あぁ、そう言え…

月宮明理
4年前
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お姫様の帰還

 日が高くなるころにはお城が見えてきた。行きは半日かかったというのに……。馬だと、悔しい…

月宮明理
4年前
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保護者のお迎え

 ゆら、ゆら、ゆら、と心地よく揺れる感覚。夢なのか現実なのか、はっきりしない。  重いまぶたを開くと目の端で動く茶色のなにか。なんだろう、と手を伸ばしたら、短くてやわらかい毛だった。それになんだか温かい。  不規則な動きを感じ取って、ようやくそれが生き物なのだと理解できた。 「気がつきましたか?」  突如として降ってきた声にびっくりして、振り向こうとすると、 「わ、わ、わ……」  バランスを崩してひっくり返りそうになる。 「……っと、暴れないで下さい。落ちますよ」