秋の夜長に聴きたい3曲_2021
スキな3曲を熱く語る
noteさんがこんな面白そうな企画を出していたので、俺も参加してみようかな、と軽い気持ちで書いてます。
とは言え、ただただ3曲紹介するのも味気ないかも…と感じたので、今、この時期(2021年10月)に実際に俺が聴いている曲の並びを抜粋して紹介したいと思います。
題して、「秋の夜長に聴きたい3曲_2021」
秋の夜長というくらい、一年の中でも夜が長く感じる季節ですが、去年に引き続き家にいる時間が長いせいか、自由な時間ができた際には、どうも思考が内向きになってしまう傾向にあります。
そんな時には、明るい音楽で気分転換するというよりは、その時の気持ちに寄せたような音楽を聴いて、とことん自分と向き合う時間にする方が、今の自分には合ってるみたいです。
曲調としては、リラックスできるような耳障りのよいもの、かつ、自然な流れで次の曲に移行されている事が理想です。
また、曲同士で何かしらの共通項があればよりよく、聞き流している時には気にも留めていなかった歌詞の意味に、静かに聴いてる際に気付いてハッとする、なんてことがあれば最高だな、と。
※当たり前ですが、予め、自分でセットリストを作っている時点で、内容は大まかに把握している訳です。それでも、ふとした瞬間に新しい発見があったりするから不思議。何でもそうですが、理解するって、そんな簡単なことじゃないってことですね。
それでは、そんな3曲を紹介していきます。
1曲目 The 1975
「Sincerity Is Scary」
言わずと知れた、イギリスの超有名バンドですが、この曲に関してはバンドサウンドは皆無で、ピアノと金管楽器の鳴りがメインのメロウな雰囲気となっており、時折、リズムが崩れるようなパートがあったりするため(個人的見解です)、近年のジャズっぽい要素も感じられます。
ボーカルも終始、肩の力がぬけたような歌声をキープしているため、かなりゆったりと聴くことができます。
しかし、歌われている内容は、分かり合えないパートナーとの葛藤であるため、改めて翻訳を見た時にその音とのギャップに驚いてしまいました。
でも、過去にあった出来事を思い返しているのであれば、感情を表に出して歌うような事はないよな…と、一人で勝手に納得したものです。
右手にアルコール、左手にスマホで対訳を見ながら、今日の出来事を振り返ってみる(特にうまくいかなかった日)、なんてのもいいかもしれません。
2曲目 清水 翔太
「(I'm fine)」
こちらも誰もがご存知の、大阪が生んだR&Bシンガー。早くから活躍されているからか、最近は年齢以上にベテラン感が増しているように感じます。
この曲は、そんな彼のアルバム「WHITE」の4曲目に収録されています。
彼の持ち味と言えば、なんといってもその歌唱力ですが、この曲ではあえてそこを主張せずに、チルなトラックに寄り添うような形でリラックスした歌声を聴かせてくれます。
歌詞の内容は、何だかうまくいかない自分の現状や、(恐らくは)パートナーだった人の事が淡々と綴られており、どのパートが刺さるかは人それぞれですが、大人であれば少なからず経験したエピソードであると思われるので、耳を澄ますとほんの少しチクリとするかも。
でも、そういった内省的な歌詞というのは、自分が正に同じような境遇に陥ったタイミングで出会ったときに、「自分の為に歌ってるんじゃないだろうか」と勘違いしてしまうくらいに沁みてくるものです。
1曲目からの流れで反省や振り返りをしつつも、相手の立場を想像してみたら、実はあれはあれでよかったのかも、とか、別の視点から考えてみたら、自分にとってプラスになりそうな事が一つくらいはあったかも、なんて少し前を向けるような曲だと思います。
3曲目 ASIAN KUNG-FU GENERATION
「エンパシー」
今年の夏にリリースされた、アジカンの新曲です。
先の2曲とはかなり雰囲気が異なるように感じられるかもしれませんが、曲の入りがシンプルなギターフレーズなので、意外と違和感なく聴けてしまいます。
曲名の「エンパシー」は、個人的には今年を形づくるキーワードだと思っており、紹介した3曲をつなぐ共通項もまさに「エンパシー」にあります。
1曲目では、過去のパートナーとの出来事を思い返す。
2曲目では、過去の自分を俯瞰してみたり、当時の相手の立場を想像して、もう少し向き合ってみる。
そして3曲目で、それが「エンパシー」なんじゃないかとハッとして、その上で明日への推進力を少し分けて貰える。
といった感じです。
また、曲が進むにつれて徐々に盛り上がっていき、サビで爆発する流れは健在なので、聴き終わった時には不思議と爽快な気分になることが多いです。
「エンパシー」という言葉の意味については、ここで説明するよりも、
ブレイディみかこ「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」
を読んでいただいた方が分かりやすいと思います。
※この1、2年で話題になった名著ですよね。
気になった方は、こちらを読みながら今回の3曲を試しに聴いてみる、なんてのも知的好奇心と耳が同時に満たされそうで、秋っぽくて面白いかもしれません。
とまあ、こんな感じで3曲紹介してみました。
少しでも気になりましたら、是非一度、聴いてみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。