~あらすじ~ 喜怒哀楽。各々の感情が欠けた4人の青年達。遺伝子操作によって生まれた彼らは、人並みの寿命を持っていなかった。そんな彼らの人生を描く物語。 何やら外が騒がしい。大人達の急いた声が聞こえる。バタバタと慌ただしい足音もだ。だが、それは俺にとって、どうでもいい事だ。なぜなら、俺の世界はたった6畳のこの部屋にしかないからだ。自分の世界から外れた事象に興味はない。 目の前には頑丈な扉。周りには厚い壁。天井からは監視カメラが吊るされている。カメラの向こうでは、下衆な
今回は好きな「映画」について書いていきます。「運び屋」です。2018年公開のクリント・イーストウッドが主演・監督した名作映画です。この物語は実話が元になっているのだとか。 主人公アールは名のある園芸家でしたが、時代の流れに負け、廃業してしまいます。家族を蔑ろに、仕事に打ち込んでいたアールには何も残っていませんでした。 失った時間、絆を取り戻したいアールは、孫の結婚式や卒業式の金を工面するため、麻薬の運び屋を始めるのです。 この映画は、ドキドキハラハラするクライムド
人間にとって、コミュニティーの重要性は論に及びません。ならば、友達や仲間、誰と接するかは、人生を歩むにおいて最も大切な要素の1つと言えます。 しかし、良縁かどうかは直ぐには分かりませんし、後に関係や環境が悪化する事も少なくありません。 誰とでも容易に繋がる事が出来る反面、狭い繋がりの中で生きていく事も可能な今の時代だからこそ、面白い出会いがあると、より一層ワクワクするものです。 面白い出会いは、必ずしも劇的なものではなくて、何でも無い様な、でも頭から離れない、そんな
2016年9月。 俺は自分の車の運転席で、依頼主に渡す報告書を見ていた。依頼主との待ち合わせの時間まで少し空いている。前回と同じく喫茶店で会う事になっているので、店でコーヒーでも飲んで待てばいいのだが、そうはしない。理由は単純だ。この場所の方が落ち着くからだ。 何度も読み返しているので視線が滑る。今更、誤字脱字を発見したところで修正は出来ないし、内容も覚えている。つまり、今の行動は殆ど無意味という事になる。 「はぁ」とため息を漏らし、報告書の入った茶封筒を助手席に投げた
今回は好きな「映画」について書いていきます。「最高の人生の見つけ方」です。主演がモーガン・フリーマン、ジャック・ニコルソンで監督がロブ・ライナーという名作映画ですね。 真面目なカーター、奔放なエドワード。年老いた2人は癌と診断され、入院する事となります。そこで相部屋となったのが2人の出会い。 余命宣告をされた2人は、死ぬまでにやりたい事「棺リスト」を作り、人生最後の旅に繰り出すのです。 この映画は、最高の人生には何が必要なのかという事がテーマになっているのは明白だ
今回は、好きな「漫画」について書いていきます。「魔人探偵脳噛ネウロ」です。 週刊少年ジャンプで2005年から約4年間連載した名作で、個人的好きな漫画の5指に入る作品です。 謎を食べる魔人・ネウロが普通の女子高生・桂木弥子と共に探偵として、様々な事件を解決していく物語。 作者の松井優征さんの他の作品は「暗殺教室」「逃げ上手の若君」とありますが、全部好きですね。 これらの作品に共通して、『人間』が大きなテーマになっていると思います。 現実でも先人達や同期、天才やヤ
「君に大きな仕事を頼みたい。勿論、失敗のリスクもあるが、成功すれば昇進のチャンスになる。期限は1週間だ。良い返事を期待しているよ」 昨日の話だ。上司から呼び出されて、こう言われた。上司からの依頼に、俺は二つ返事で回答する事は出来なかった。 理由は単純。俺は今の現状に満足している。リスクの大きな仕事をする必要はないからだ。 毎日を同じ様に過ごしていく。まるで歯車で造られた機械の様に、同じ動きを繰り返していく。 いつもの様に通勤のため、最寄りの駅へ向かう。途中、コンビ
この世は変わっていく物ばかりで、変わらない物は淘汰されていくのが世の常と言えます。 上京して強く感じたのは、どんどんと激流のように新しい情報が更新されていく感覚。子供の頃の様に、新しい発見を一つ一つ味わうという時間がありません。 勿論、東京という場所だけで無く、年齢や時代の流れもあるのでしょう。歳をとるにつれ、時代が進むにつれ、己自身を変化させる必要に迫られます。 新しい価値観を身に付ける。人間にはキャパシティがある以上、過去の己は捨て去るしかなくなります。そうやっ
今回は好きな『漫画』について書いていきます。「ジョジョの奇妙な冒険 第6部 ストーンオーシャン」です。 現在も続編が連載中の大人気漫画ですね。 ジョジョが愛称の主人公達と、その宿敵ディオの世代を越えた因縁の戦いの話。 第6部では、主人公である空条徐倫が冤罪でグリーン・ドルフィン・ストリート刑務所に収容される所から物語が始まります。そこに父親である空条承太郎が助けに来ますが、謎の敵に襲われ意識不明の状態に陥ってしまいます。 徐倫は父親を救う為に、刑務所で謎の敵を追う
今回は好きな『映画』について書いていきます。「レオン」です。 1994年公開の殺し屋映画の金字塔ですね。 一流の殺し屋レオンは孤独に粛々と生きていました。そんなある日、彼の隣に住む家族が惨殺される事件が発生します。唯一の生き残りである少女マチルダがレオンに助けを求め、レオンは彼女を匿います。 そして、レオンはマチルダと過ごすうちに、過去に封印した愛情を取り戻していくのです。 この映画はとても洗練されていて、無駄が無いんですよね。特に台詞がスマートだなと思ってます
今回は、10年に渡る連載を終えた、今流行りの『僕のヒーローアカデミア』について書いていきます。僕も10年間楽しませて貰ったファンの1人です。 多くの人が「個性」と呼ばれる超能力を持つようになった世界。その「個性」による犯罪は混乱を招き、対抗するように、ヒーローという職業が認知されるようになりました。そんなヒーローに憧れる「個性」を持たない少年、緑谷出久が主人公です。 出久は世界一のヒーローであるオールマイトに、ヒーローとしての心を見初められ、彼から「個性」を継承します
突然ですが、これを読んでいる皆さんは『ガイア理論』というものをご存知ですか? イギリスの環境科学者ジェームズ・ラブロック博士が提唱した、地球が1つの生命体の様に活動しているという説です。この物語の著者は、巨大な植物のようなイメージで理解しています。 しかし、解釈を広げ、地球という巨大な生命体には意思があるとしたら。好きなモノや嫌いなモノがあるとしたら。 ならばきっと寵愛を受ける人間もいるでしょう。 これは、そんな物語。 辺りを見回すと家族やカップルばかりだ。砂場
落ち着かないと。潜入において最も大切な事は、気づかれない事。私は既に敵陣の中にいるのだ。おそらく、相手に捕虜にするという選択肢は無い。つまり、見つかれば私は無惨にも殺されるだろう。 「くっ。おとなしくするのは性に合わない」 昔から騒がしい方だった。そんな私が、何故この様な危険な仕事をしているのかと言うと、偏に家族のためである。愛する旦那と子供が家で待っている。旦那の稼ぎだけでは家計が賄えないので、私が今ここにいるという訳だ。 この仕事は言わずもがなリスクが高い。敵陣に
今回は、好きな『ゲーム』について書いていきます。「モンスターハンター」です。 通称「モンハン」ですね。 映画であったり、漫画であったりとメディアミックスの多い大作ですが、今回はゲームを中心に書いていこうと思います。 因みに、記事を書いている時点で僕がプレイしたのは、2G~IBとスピンオフをそこそこといった感じです。 内容はとてもシンプルで、ハンターを生業とする主人公が、その業界で伸し上がる物語です。 主人公が所属するハンターズギルドには、モンスターに関する困り事
今回は、好きな『映画』について書いていきます。「コンスタンティン」です。 個人的にヒーロー映画でトップクラスに好きですね。キアヌ・リーブス主演の映画としても、「マトリックス」「ジョン・ウィック」と並んで名作です。 原作の「ヘルブレイザー」も絶対読もうと思ってます。 最強のエクソシストであるジョン・コンスタンティンは、人間界でヤンチャする悪魔達を地獄に送り返す仕事をしています。 ただし、悪魔や天使には人間界に直接関わる力はなく、何かに憑依したり、ハーフ・ブリードと呼
ここは何だ? 足元には自然が広がっている。かと思えば、天からはビルの摩天楼がぶら下がっている。その間で、太陽と月が仲良く隣り合っている。空は夜明けか黄昏時か。 あらゆるモノの境界が曖昧で混沌としている。自分と世界までもが溶け合って何か新たなモノへと変わっていく。そんな気がする。 「おはよう。こんにちは。こんばんは」 とりあえず、声を出してみる。世界へ向けて自分の存在を示すように。 「おはよう、世界」 少しだけ自分の輪郭を感じる。 「こんにちは、世界」 さらに強く自分