見出し画像

11/10水平の日常と斜めの日常 toge toge オープンハウス


■起ー水平な茶畑と同じ高さの戸建住宅

・11/9にXに偶然流れてきたオープンハウスに参加。場所は所沢。
・中央の吹き抜けが特徴の若い夫婦のための住宅。
・所沢駅から敷地に向かう途中には、水平に広がる茶畑と特に特徴のないほぼ同じ高さの戸建住宅が広がっている。
・施主は都内が職場とのことで所沢から長い水平の移動をして、仕事が終わればまた長い水平移動をして家路につき、水平に広がる風景を見ながら家に着くと思われる。

■承ー垂直の吹き抜け

・そして水平に囲まれた日常から、住宅というもう1つの日常に戻ると
 そこには垂直に伸びる吹き抜けが待っている。
・ここで上を眺めることで、住み手は水平の生活から一度少し距離をとる。

■転ー斜めの階段と窓とブレース

・しかし、高く垂直な吹き抜けだけでは息苦しくまた自分の家であるにもかかわらず緊張感を生んでしまいかねない。
・ここで、吹き抜けに絡みついているいくつかの斜め(階段や、窓や、ブレ―ス)が、住み手の視線を誘導したり、斜めの運動をしたり、斜めに伸びる力の流れを想起させることで、頭と体をニュートラルな状態に戻すとともに、程よい刺激を住み手に享受させる。

■結ー水平、垂直、斜め

・住み手は、この住宅に住むことで、仕事と郊外という水平な日常と家族と住宅という斜めと垂直の日常を交互に体験する。仕事と郊外という日常が、水平であればあるほど、家族と住宅の斜めと垂直はより得難い経験となる。またその逆に、垂直と斜めという経験は、水平な日常をより新鮮に過ごすきっかけになる。


いいなと思ったら応援しよう!