見出し画像

朝、目が覚めてから

朝、目が覚めてから二重窓の外窓を開けて部屋に光をいれる。外窓は鉄を白く塗装したものでがっしりと重くそれを束ねるように曲げて、窓の両脇に閉まっていく。外はまだ寒いけれど建物の間から覗く空は青く、それだけで気持ちが穏やかになる。

お湯が沸く間に身支度を済まして、ミルクティーを作り蜂蜜をくわえてキッチンの小さなテーブルで飲んで身体を温める。キッチンには朝食のためにと大家さんが収納できる机を用意してくれた。使ってみると心地よかったので、今まで食べていなかった朝食もとるようになった。

林檎の皮を剥き、ヨーグルトに蜂蜜をくわえて朝食を食べる。キッチンの窓の外にはすっかりと葉を落とした木が見え、それをぼんやりと眺めながら少しの時間を過ごす。時々鳥が探しものにやってきてはどこかに飛び立っていく。

いいなと思ったら応援しよう!