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印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵

東京都美術館でタイトルの展覧会へ。
メディアの紹介では「アメリカの印象派」展という取り上げ方が多くされていた。

実際に出かけると、確かに今まで体系的に展示されてこなかった、アメリカ人作家による「印象派に影響を受けた作品」がそこそこの数、並べられていた。

しかし、全体的には、そもそもの展覧会タイトルである「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」そのままで、アメリカの印象派に限られたものではなく、モネ、ピサロ、シニャック、モリゾなどはもちろん、日本人作家の作品も5.6枚あるなど、印象派の影響がどのようにフランス以外に広がっていったのかという視点で観る必要のある展覧会だった。

そうなると、グッと私の狭義の専門にも近づく。ある「技法」というものが、地域という風土の見せ方をどう変え、地域という風土が、その「技法」どのように変化させるのかという問題意識での観覧が可能になる。

今回の展覧会では前者は明らかだろう。ただ、後者は綿密に見ていかなければ見えにくいとも考える。
筆触を残さない古典的な技法と、光を分散させる印象派の折衷や混合はいくつかの作品に見られるが、これらが、風土が技法を変化させたと観るのか、単にフランスにおける印象派を咀嚼しきれなかッタ作家の作品も展示させれていると見ればいいのか。

そのあたり、展示でもルノワール的な作品とルノワールの作品が並べられたりして、思考を支援しているようにも思われた。

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