美しき日本 4つの特徴
懐かしい。2015年、Huber.創業の年。
ドイツ人のクリエイターが創った、この動画にド肝を抜かれました。「日本独自の魅力に一番敏感なのは、遠くから訪れる訪日外国人旅行者たちなのかもしれない…」と、僕はこの動画をみて気づいた気がします。
■IN JAPA
それから彼これ7年以上、インバウンド事業や地方創生に関わってきて、日本らしさ、その地域らしさとは、一体なんなんだろう…と考え続けてきました。そして今一番しっくりくるのは、日本の5大秘境の1つとも言われる奈良県十津川村で、20年以上村長を続けてこられた、更谷前村長から伺った話だと思っています。
更谷前村長から「これは東京大学の名誉教授、故 多田先生が新聞に寄稿した文書を勝手に書き写したものなんだけど。大変感銘を受けてね。自分のまちづくりの指針としてきた考え方なんだ。」と教えて頂いたものです。
その内容とは…
■美しい日本 4つの特徴(要約)
①アミニズム(自然崇拝)
・八百万神様、すべてのものに神さまが宿ってるという考え方
・お天道様がみてる、悪い事をすると誰かが見ていて自分に返ってくる、といった価値観があるから、日本人はみんな品行方正にルールを守ったりする
・もったいない、物を大切に使おうという価値観も、日本独自の価値観だったりする
②伝統芸能(茶道、武道などの「道」)
・1つのことを突き詰め、極める、という美意識
・その過程の中に、自己研鑽・哲学・生き方に、価値を見出すことを美しいと感じる価値観は、日本独自のもの
③あわれの美学(侘び寂び、諸行無常)
・世に常は無いからこそ、慈悲や思いやりが大切という美意識
・晴れには晴れの、雨には雨の、その時々によって移り変わる変化も含めて、美しいと感じとる心、その価値観。
④それら全てを包括し成立する匠の技
・伝統芸能、伝統工芸、伝統建築など
・過去から現代まで含めた「匠の技」には、上記の価値観が全て内包されている
・現代アート(芸術、ダンス、音楽などなど)も、意識無意識関係なく、それらの影響を受けている
地域の個性は、日々の暮らしの中に眠っている
僕はこのお話を聴いて、大変感銘を受けました。
この考え方に出会えたお陰で、その後数年の時間をかけて、その本質を確かめ続けることができた。そして今、それは確信に変わり、しっかり自分の血肉になっていると思います。
そして上記4つの美意識・価値観から、それぞれの地域の暮らしを眺め直せば、各地域に眠っている、こと日本らしく、その地域ならではの風習・暮らし方・価値観に気づくことができると、僕は信じれるようになりました。
参考:奈良県十津川村で紡いできた体験の数々
コロナ禍の終焉、日本の開国。
これから一気に押し寄せる、外国人旅行者に向けて、様々な打ち手が打たれて行くと思う。しかし流行に流された、場当たり的なコンテンツ開発では、日本の独自性が損なわれてしまう。
だからこそ尊敬すべき先人から受け取ったこの学びを、一人でも多くの若者、地域を愛する人たちに、伝えていきたいと思っています。
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