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BtoBデジタルマーケティング支援企業の種類と気をつけるべきこと

デジタルマーケティングを軌道にのせることは、なぜ簡単ではないのか。

やることが多すぎる、各要素が入り組んで全体像が見えにくい、業務としての歴史が短くナレッジの蓄積がない等、理由はいくらでも挙げられますが、1つ見落とされがちなものがあります。

それは、支援を依頼するパートナー企業の種類がバラエティに富みすぎているということ。

あらゆる問題に対処できそうでいて、実は、どこに相談すべきかわかりにくく、ミスマッチが起きやすくなっているのです。


多種多様なデジタルマーケティング支援企業

デジタルマーケティングの支援企業は、ざっと挙げるだけでも、Web制作会社、アプリ制作会社、デジタルマーケティングコンサル、SEOコンサル、システム構築会社、パッケージベンダー、Web運用支援、ネット広告、SEO支援、SNS運用、データ解析支援と、本当にいろんな種類があります。

さらには、BtoBなのかCなのか、製造業なのかサービス業なのか、どのくらいの規模の企業・プロジェクトなのか、得意領域も異なります。

種類x得意領域で考えると、プロジェクト毎にふさわしい支援先を、きわめて多様な選択肢の中から選ばなければならない訳です。

もちろん、デジタルマーケティングに限らず、業務システム構築や建築工事など、適切なパートナー会社を選ぶのが難しいテーマは他にいくらでもありますが、デジタルマーケティングは歴史が浅い分、「どんな時にどこに支援を依頼すべきか」のナレッジが蓄積しておらず、他のテーマよりも圧倒的にの成否の振れ幅が大きいように思います。

業務システム構築なら販売管理に強い、金融に強い、中小企業に強いなどがはっきりしていますし、オフィスビル建築をハウスメーカーに頼むことはないでしょう。

しかし、デジタルマーケティングの場合、マーケティングやクリエイティブが必要な場面でシステム会社に依頼したり、逆にシステムが肝を握るプロジェクトなのにWeb制作会社に頼んでしまう、ということが珍しくないのです。

そこで質問です。みなさんは、”あなたがWebを作って”、と言われたら、どんなスキルを身に着けようとするでしょうか。

すぐに思い浮かべそうなのは、デザイン、コーディング、システム。その他に企画・戦略、設計、コンテンツ制作、Webディレクションなども聞こえてきそうですね。

私はこの、人によるWebへの着目点の違いが、プロジェクトテーマとパートナー企業のミスマッチを生み出す要因と考えています。

例えば、システムが肝のプロジェクトをWeb制作会社に相談すると、、、

では、先の例、「システムが肝を握るプロジェクトなのにWeb制作会社に相談する」と何が起きるのでしょうか。良いモノが出来ないのは言うまでもありませんが、もう一段解像度を上げて見ると、その発端は、

  • 必要なことを見落とした、不適切に安いに過ぎない見積が社内で評価され、コンペに勝ってしまう

  • もしくは、不慣れな会社ばかりの提案で、費用・内容のばらつきが極めて大きくなったり、核心部分の提案が薄くなり、コンペが不成立・仕切り直しとなる。当然、検討工数や期間を浪費する

ことにあるとわかります。

でも、デジタルマーケティングにおけるシステムとは、長期的な活動のベースとなるインフラです。今後、様々な活動や仕組みをこの上に積み重ねていくのであり、ふさわしくないパートナー企業を選んでしまうことの影響は、あまりに大きいと言わざるをえません。

オフィスビル建築は、ハウスメーカーに相談すべきではないのです。

ただし、システム比重が高いプロジェクトだとの正しい認識から出発できていたとしても、それだけでプロジェクトの成功が保証されるものでもありません。少なからず、

  • システム会社に相談をした結果、マーケ・クリエイティブの観点が抜け落ちる

  • システム会社+Web制作会社のチームに相談するのは一つの解だが、制作会社に相応のシステム関連の経験がないと協働の質は担保されない

となる事態も予想されます。

システムが重要と言っても、システムの”比重が高い”だけであり、デジタルマーケティングの取組みならば、マーケ・クリエイティブの要素もゼロにはなりません。

つまり、デジタルマーケティングのパートナー企業選定は、マーケかシステムかの二元論ではなく、バランスの見極めが極めて重要となるのです。

RFPの配布先選定の重要性

直近2回のnoteで、BtoB製造業は、日本サイト単体なら7合目まで来ているが、デジタルのフル活用となるとまだまだであり、本格活用に向けて、大物テーマである製品情報の抜本的な見直しが必要な時期に来ていることを説明しました。

今、BtoB製造業のWebリニューアルプロジェクトは、システムの見直しを伴なうことが多く、大型化する傾向にあります。

イントリックス・無料ウェビナー「RFPの書き方、作り方入門」より

もともと、1億円を超えることの珍しくない業務システムの世界ではRFP(要求事項を具体化した提案依頼書)の活用が当たり前でしたが、デジタルマーケティングにおいても、プロジェクトの大型化に伴い、普通のこととなりました。

プロジェクトが大きくなれば難易度が上がり、パートナー企業選びの成否が、簡単に数千万円単位のコスト変動を招くからです。

ただし、しっかりしたRFPが出来ても、適切な相談先に提案依頼できなければ、せっかくの努力も浮かばれません。

忘れられがちなのですが、最も相応しいパートナー企業の選定は、テーマに応じたRFPの配布先選びからということに、どうかご留意ください。

イントリックスは、数多くの大型Webリニューアルを手掛けてきた経験、コンペで評価される側にいた経験を活かし、RFP作成、適切な配布先企業の見極め、そして提案の評価・パートナー選定支援も行なっています。

戦略・クリエイティブ・システムの三位一体プロジェクトで推進で培った、プロジェクトに求められる要素のバランスの見極め力、変化し続ける業界内に身を置くゆえのパートナー候補企業に関する知識、そして、プロジェクトタイプ別に積み上げてきた企業選定のノウハウを、是非ご活用ください。


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