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Individual Workoutに関する僕の考え

Role="役割"

 僕はこのRole(役割)という考え方がバスケットボールにおいて非常に重要だと考えている人間です。
 プレイヤーたちには役割があり、与えられた仕事があります。それを明確にすることはコーチの役割であるし、それを認識することはプレイヤーにとってとても大切です。
 ある人は点を取ることが仕事の場合もあるし、ある人は味方に良いスクリーンをすること、またある人はディフェンスで特定の相手にボールを持たせないこと。その役割は様々で、人によって特別な役割があります。みんな違います。
 場合によっては40分間シュートをを打つ機会が回ってこない場合もあります。それもその人の役割であるならば全うしなければなりません。それが責任です。

 また、非常に重要なのはそれぞれのプレイヤーが、他のチームメイトの役割を認識しているということです。それなくしては良いチームワークは発揮できません。
 お互いの違いを認め、お互いを知る。シンプルですが非常に重要なことですね。

 The key to teamwork is to learn a role, accept that role, and strive to become excellent playing it.

今読んでいる本には「チームワークの鍵は、役割を学び、それを受け入れ、その役割において優秀なパフォーマーになること。」とあります。

また、NBAコーチであるDoc Riversは

You don't get to move on to another role until you master the one that you are in

「自分の役割をマスターするまで違う役割に移ろうとするな」といっています。

役割を見つけることや、受け入れることも難しい場合がありますが、それを明確にしていく過程は、素晴らしいチームワークを発揮するためにはスキップできません。

Individual workoutについて僕の考え

これは{SKILL WORKOUT BASKETBALL NBA}で検索して出てきたビデオです。この選手やトレーナーがどうということではありませんのであしからず。

おそらく、このワークアウトは選手がお金を出して雇ったスキルコーチにワークアウトをしてもらって新たなスキルを身に着けようとする動画でしょう。

見てどうでしょうか?

1人に対して1人ないしは2人のトレーナーでスキルを教えていますね。
プレイヤーがどこに所属している選手か走りませんが、そのチームのヘッドコーチやアシスタントコーチではないようです。
つまり、このワークアウトはチームで与えられている役割などは考慮せず、むしろ今与えられている役割以上のことに挑戦するためのワークアウトに見えます。
選手には役割が与えられているし、上記したようにまずは役割をまっとうするように意識するべきです。それがないとチームワークが崩れてしまうからです。
ですが、同時にそれ以上の役割に挑戦する権利は選手にあります。そのためにワークアウトに取り組むことは悪いことだとは言えません。


ただし


ここからはご批判を受けかねませんが、、、

「シーズン前のキャンプが始まる前にやってこい」

これが私の意見です。
キャンプにやってきてから
「さーて、体を動かしますか。」
「今年はこんなことに挑戦したいんですよね。」という選手に何人も出会ってきました。
「やる気があってよろしい」と思いますが、でも我々コーチの仕事は、「いいチームを作ること」です。個人を伸ばすことが全体の向上につながるとはいえ、それが逆であってはいけません。あくまでもチームが得するように個人を伸ばさなければならないのです。
キャンプが始まってしまえば、その時選手のバッグに何が入っているかでおおよその役割は決まってしまいます。
もちろんシーズン中に成長して役割が変化する場合もあります。
しかし、本当に変わりたいのならばシーズンが終わった5月、6月にかわるためのトレーニングをすべきではないでしょうか。

バスケットボールの環境はもっともっと変わっていかなければならないところだらけです。

おわり


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