英語、数学、プログラミングに共通する『学びの型』とは?
英語、数学、プログラミングを学習しようと思うとき、これらは全部別の分野だから全く関連がないと考えてはいませんか?
これらの分野にも共通点があります。それは、どの分野も具体的な事例の背後に「体系」という一貫した集合が存在し、この集合に基づいて具体的な事例が作られている点です。この体系は、基本的にどの分野でも同じ構造を持ち、分野を超えて共通しています。
体系は、具体的な事例を生み出す「源」のようなもので、それをもとに自由に新しい事例を作り出すことができます。したがって、何かの分野を学習する際には、この体系を作ることを目的とすると、単なる暗記に終わらず、応用の効く学びが可能になります。
今回は、英語、数学、プログラミングにおける体系の構造を具体例を挙げて説明します。
体系とは?
体系は、以下のような構造を持つ枠組みです。
・抽象レベル:全体に適用される原理やルール
・中間レベル:抽象レベルの原理を具体化したルールや方法。
・具体レベル:中間レベルのルールを適用し具体的な事例を作る。
これらのレベルは階層的に関連し合い、統合されたシステムを形成します。
英語における体系
抽象的な文法ルールから具体的な文章へと展開される体系を持っています。
1. 抽象レベル(文法の基本原理)
英語の文の基本構造やルールを定義します。
5文型: S + V(例: She sleeps.)などの文型が骨格を形成。
時制: 現在形、過去形、未来形が文の時間を決定。
主語と述語の一致: 主語の数や人称に応じた動詞の変化(例: She runs. / They run.)。
2. 中間レベル(文法規則)
抽象原理をもとにした具体的なルール。
進行形: be動詞 + 動詞-ing(例: She is reading.)
完了形: have/has + 過去分詞(例: They have visited.)
条件文: If節 + 主節(例: If it rains, I will stay home.)
3. 具体レベル(具体的な文章)
中間ルールを使って、具体的な文章を作成します。
例: She picked a beautiful flower when she arrived.
数学における体系
数学の体系は、**抽象レベル(公理・原理)→中間レベル(定理・公式)→具体レベル(問題解決)**という構造を持ち、これらが連続的につながっています。
・抽象レベル(公理・原理)
抽象レベルでは、基本的な数学の公理や原理が定義されます。これらは中間レベルや具体レベルの基盤となります。
三角形に関連する公理と原理
・ユークリッド幾何の公理
1.直線は任意の2点を通る
2.線分を無限に延長することができる。
・基本原理
1.三角形の内角の和は180°である。
2.ピタゴラスの定理(直角三角形の場合) a²+b²= c²
中間レベル(定理・公式)
中間レベルでは、抽象レベルの公理や原理を具体化し、特定の問題に適用可能な定理や公式が構築されます。
・ピタゴラスの定理:直角三角形において、
斜辺cと他の2辺a,bの関係:a²+b² = c²
・三角比の定義
直角三角形の辺の日を用いた三角比:
sinθ =対辺/斜辺 cosθ=隣辺/斜辺 tanθ=対辺/隣辺
・余弦定理(任意の三角形):
三角形の任意の辺cと角度cosCの関係:
c² = a² + b² -2ab・cosC
具体レベル(問題解決)
具体レベルでは、中間レベルの定理や公式を用いて実際の問題を解決します。
具体例1:直角三角形の斜辺を求める
問題:a=3,b=4の直角三角形において斜辺cの長さを求める。
解法:
ピタゴラスの定理を適用
c² = a² + b²
c² = 3² +4² = 9 + 16 = 25
c = √25= 5
斜辺の長さはc=5
具体例2:任意の三角形の一片を求める
問題:辺a=5,b=7,角度C=60°の三角形において、辺cの長さを求める。
解法:
余弦定理を適用
c² = a² + b² -2ab・cosC
角度C=60°の場合、cos60°=0.5を代入
c² = 5² + 7² -2*5*7*0.5
c² = 25 + 49 - 35 = 39
C = √39≒ 6.24
辺cの長さは約6.24
プログラミングにおける体系
プログラミングの体系は、抽象的な設計原理→具体的なコード構成要素→アプリケーションという流れで展開されます。
1.抽象レベル(設計原理)
プログラミングの根本的な概念や設計思想
変数と定数の概念(varとlet)
データ型(Int、String、Bool)
制御構造(if文、forループ)
オブジェクト指向の原則(カプセル化、継承、ポリモーフィズム)
2.中間レベル(コードの構成要素)
抽象的な概念を具体的なクラスや関数として構築。
関数の定義
func greet(name: String) -> String {
return "Hello, \(name)"
}
クラスの定義
class BankAccount {
private var balance: Double = 0.0
func deposit(amount: Double) {
balance += amount
}
func getBalance() -> Double {
return balance
}
}
3.具体レベル(アプリケーション開発)
中間レベルで作成したクラスや関数を組み合わせて実際のアプリケーションを開発。
ショッピングアプリの一部コード
class Product {
var name: String
var price: Double
init(name: String, price: Double) {
self.name = name
self.price = price
}
}
class Cart {
private var products: [Product] = []
func addProduct(product: Product) {
products.append(product)
}
func totalCost() -> Double {
return products.reduce(0) { $0 + $1.price }
}
}
let cart = Cart()
cart.addProduct(product: Product(name: "Apple", price: 1.2))
cart.addProduct(product: Product(name: "Banana", price: 0.8))
print(cart.totalCost()) // 出力: 2.0
まとめ
ここまで英語、数学、プログラミングの共通する性質の具体例を見てきましたが、どの分野にも「体系」という一貫した構造が存在し、抽象的な原則から具体的な事例まで連続してつながっています。分野ごとに異なるように見えても、実際には本質的に同じ構造を持っているのです。
この記事で具体例を挙げた理由は、この「体系」が分野を超えて共通する特徴を持ち、どの分野でも応用可能であることを示すためです。つまり、体系を構築する学習法は、どの分野でも有効であり、学びを本質的に深める力になります。
学習とは、ただ知識を暗記するのではなく、この体系を自分で構築し、応用できるようにすることだと考えています。この体系を構築することで、一見複雑に見えるものや異なるように思える事例も、自分の知識に照らし合わせて理解し、効率よく解決できるようになります。
具体的には、英語では文法の5文型や時制が具体的な文章にどのように応用されるかを考え、数学では公式や定理の背後にある公理を理解し、プログラミングでは設計原理がどのようにアプリケーションへ展開されるかを意識することが重要です。
こうした体系の共通性に気づき、さまざまな分野に触れながら自分だけの体系を構築していくことは、新しい視点を得る大きなきっかけとなります。だからこそ、この学び方を取り入れてみてください。自分だけの知識の体系を作り上げ、学びをさらに深めてください。
この記事はChatGPTを参考にして作成しました。