鳥の目を持つ難易度。
実は今朝こんなことがありました。
車を走らせていると、なにやら左のドアあたりにドンという音。
なにかぶつかったか。
と一瞬のことでそれが何かは確認できなかったものの、サイドミラーから見えたのは、シロサギっぽい姿。
都会ではあまりお目にかかる機会も少ないかもしれませんが、田舎では田んぼにシロサギなんてのは日常で、風物詩でもあります。
くっきりそのあとが残っていました。
飛行機などでは重大事故につながりかねない「バードストライク」
車でも起こります。以前にもトンボストライクや、カラスストライクなんかも記憶があります。
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そこから考えて見ました。
鳥って視野狭いの?というか車の動きと自分の飛び立ちたいタイミング計らないのか??
そんな疑問が出てきたわけです。
調べてみると、鳥類はだいたい全体の視野は300度くらいあるものの、その見た目は魚眼レンズのようになり、両目視野になると30度前後ということのようです。
なるほどって感じですよね。
とまあここまでは普通に知識があるかないかの話ですよね。
へ〜と思うだけです。
今日はここからさらに、草刈りをしているときにずっと考えていたんですが、じゃあなぜあいつは車にぶつかってきたのかという疑問。
さらには、鳥の目・虫の目・魚の目を持てってよく経営などで言われる言葉ってそうとう難易度高くないかという話です。
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鳥の目。または俯瞰の視点とかいう言葉を使います。
いや、言ってることはわかるんです。
ようするに空から全体を見渡した上で判断すればいいよってことでしょ。
スポーツでもよく語られることです。
じゃあ鳥の目を。
と思うわけですが、待て待て。
鳥ってそもそも空にいるだけじゃねぇだろって話なんです。
どうです。
ひねくれてるでしょう。
そう考えると、鳥の目を持つことってすごく難しい話になるなってことなんです。
たとえば今日ぶつかったシロサギは、空を飛ぼうとしたわけです。が、ぼくの車にぶつかった。
空飛べねぇじゃん。
怪我しちゃったじゃんとなるわけです。
物理的な鳥の目を持っているものの、空からの俯瞰的な視野を獲得することはできません。
ひなから成長する場面でも敵は現れるでしょう。
また、幼い頃は天敵も現れるでしょう。
物理的な目を持つものの、俯瞰して物事を捉えるまでの道のりは長いわけです。
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屁理屈をこねていることは理解していますが、もう少しお付き合いください。
晴れて成長して、一般的な飛行能力を手に入れたとしましょう。
敵から狙われることも少なくなり、全体に見渡せる視野を獲得したとしましょう。
ただどうでしょう。
その目は物事の動きのスピードについていけるかどうかは別問題だと思うんです。
たとえば、今日のシロサギ。
時速10kmまでのスピードをもつ個体であれば避けれたかもしれない。
でも、30kmで走る車をよけるのは無理だった。
自分は体も大きくて、爪も鋭い鳥だとしましょう。視野も広い。
餌となる小さな虫や、小鳥を狙ったとしても、体が重くて動けない、もしくは相手の方が早いとなれば、チャンス!と思っても獲物をゲットすることはできません。
これって「鳥の目を持つこと=俯瞰の目を持つ=万能」
という図式が成立しなくなるわけです。
つまり、俯瞰的な視野を手に入れたところで、それに対応する自身の運動能力、つまり伝達神経が発達していないと、課題解決や目標達成はできないということになるんです。
動体視力しかり、自身の運動能力しかり、もしくは健康状態しかり。
それらを同時に高めていかないと、鳥の目を持ったところで何も成果は得られないという結果になるわけです。
おおげさに例えるなら、鳥の目を持った小学生が11人いてサッカーをしても、いくら視野が広いからといって、虫の目しか持っていない24歳のサッカー選手には運動能力で勝てないんです。
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これ考えてたときに、「やっべ。難易度たけぇ。」
「鳥の目、深い」
てなったわけです。
ビジネスに例えるなら、物事全体を俯瞰して見る。これはまず大前提。
そして然るべきタイミングで動き出せるように、目を見張り、行動に備える。
お金の準備、人の準備、思考の準備、そのすべてが求められるということなんでしょう。
鳥の目難しいね。
というお話でした。
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余談ですが、いつか忘れたけど、アメトーークだったかな。
おそらく「怒らない芸人」みたいな回だったと記憶してるんですけど、その放送でずんの飯尾さんが、「なんでそんなに怒らないのか」との問いに、
「今自分の眼の前で起きたことなんて、日本規模、もっというと地球儀で見た場合、指でぴーんて弾ける程度の大きさじゃないか」といってて、まじでこの人は神の目持ってると思いましたね。
ということで、ぜひみなさんも鳥の目、さらには神の目に挑戦してみたください。
とにかくずんの飯尾さんが神。