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創始者への渇望
今、システマを学ぶ者は幸いであると思う。
なぜなら創始者が健在だからだ。
これは本当に大きなことだ。
空手を習っている時、どれだけ「この型を作った人に質問したい」と思ったことか。各種の解釈が林立するのも、ひとえに創始者が没しているから。だから声高な指導者の解釈が通ってしまう。それが正しいかどうかはわからないのに。
私にとって正しい解釈とは、創始者の意図にほかならない。型の動作一つ一つの意味に創始者のどんな意図が込められているのか。それは創始者が生きていなければ、確かめようがない。
もっと苦しんだのは、野口整体を学んでいるときだ。
野口晴胤先生にかなり深いことを学んだものの、やはり晴哉先生の著作に書かれていることの意味については分からないことも多い。講習会とかに出て、質問できたらどれだけ良かっただろう。個人指導を受けて、手を置かれる感触を味わえたらどうだろう。そこには無限と言えるくらいの情報量が詰まっているに違いない。でも、触れることはできない。その感触を味わうことは出来ない。すでに他界していたから。
思い詰めるあまり、何度も夢に見るほどだった。
夢の中で晴哉先生に背中を押してもらう。顔すら知らない創始者に空手の型を教わる。電撃のような教えが体を貫き、その衝撃で目覚めて、「ああ、夢だったか」と、がっかりして二度寝する。
でもその時に、僕は確かに何かを学んでいた。夢の中でさえ、整体と武術を学んでいたのだ。
もし創始者に直に出会えたら、どれだけ素晴らしい経験になるだろう。
その夢が叶った。現在進行系で叶っている。
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