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甲子園の教育論⑥勝利の女神はいつ微笑む?
こんばんは。
このシリーズは当面火水木・日曜日に更新することになりそうです。
◇これぞ代打の切り札
今日の試合は原口文仁選手の活躍に尽きる。
7回まではここ数試合と同様のグダグダの試合展開。
初回の2点は相手のエラー2つによる得点。
その後のヒットは近本選手の1本のみ。
西投手が悪いなりにしのいだ後に岩貞投手が打たれて同点。
こういう試合は単調で眠気を誘う。藤浪投手が168km/h(の誤表示)で日本人の限界を超えたぐらいが見どころであった。
正直に告白すると、裏番組の相席食堂のスペシャルに何度もザッピングした。GLAYのHISASHIが旅に出てる……すごい時代である。
そして、8回に試合は大きく進展する。
サンズがあわや「イッツ ゴーンヌ」なツーベースを打ち、代走植田海。そしてまさかの糸井に代打坂本。代打送りバントである。
本人も大仕事を自覚してカメラに抜かれる顔は覚悟が決まり切っていた。これは決めてくれる……そう思ってたらスリーバント失敗。
次の打者は北條。これも雰囲気は良かった。しかしあえなく三振。
そして、梅野に代わって代打原口。振り抜いて前進守備の外野の頭を超えて勝ち越しのタイムリーツーベース。
これで、ここまでの全ての選手、采配が救われた。
◇勝負事は最後の最後まで分からない
ここ数試合、終盤に試合をひっくり返されたりすることも多かったタイガースだが、今日は何とかひっくり返した。相席食堂に現を抜かすほど私も興味を失いがちな試合だったが、ここ数試合ではベストゲームというべき展開になった。
最後まで結果が分からないというのは受験も同じ。特に大学受験は然りである。
何を隠そう私自身も同じ大学を前後期と受験して、後期に合格した人間である。
また、過去に出講した予備校でも3月末日に国立大学医学部の補欠合格の報せがきた多浪生を見たことがある。
最近でも、3月入試で私大の第一志望の合格を得た教え子もいた。
自分を含めて、共通しているのは「最後まであきらめなかった」ことである。この言葉は見かけ以上に実践が難しい。
すでに入試が始まってから数か月がたち、一度は志望校からの不合格を突き付けられている。それでも、また立ち上がって入試の会場に向かうことは実はそんなに容易いことではない。
今日の原口選手も、チームの雰囲気、それまでの打線の流れは最悪だった。
しかし、彼は「与えられた仕事をこなそう、と思った」とヒーローインタビューで答えていた。この言葉の重みは死線をくぐってきた人間から発されたからこそ、感じられるのだ。
そこまでに準備がなされていれば、最後まで勝負は分からない。
受験生にそういうチャンスを与えてけるようにこちらもまた明日からがんばろう。
それでは。
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