あと5分、あと5分と、12個のアラームを切っていく。週の半分以上が4時半起きの私は、けっして朝に強いわけではない。1個目であり13個目でもあるめざましを、ぼうと眺め支度を始める。今日は28℃まで上がるらしい。 朝昼の弁当を作り、簡単に顔も作る。支度の短さが長所であり短所でもある。 一歩外に出ると、あれだけ格闘していた寝起きの気怠さから一気に解放された。 風の流れやら、空気の水分やら、太陽の強さやら、薄っすら見える月やらやらで、「今日」の体調を知る。 駅のホームに並ぶ人
東京駅から新幹線で2時間と少し。福島を通過し、山間のトンネルを抜けると一気にそこは雪国になる。 しかし山から町の方へ降りてくると雪はさほど残ってはいなかった。 新幹線を降り、乗り継ぎの汽車まで1時間半。駅の近くをぶらぶら歩き、やたらと駐車場の広いラーメン屋に入った。 お店おすすめの豚骨しょうゆは味は薄めで脂が沢山浮いている。麺は太縮れで地元のラーメン屋はみんなこれだなと懐かしくなった。 お会計を済ますと、「今年もありがとうございました。」と店主から箱ティッシュをもらった
土嚢〔どのう〕:袋に土を詰めたもの。敵弾や水の流入を防ぐためなどに用いられる。 水の力は強い。大量の波で迫られたらひとたまりもない。だから土嚢を積む。ある程度積んだら、少し相手との距離を縮める。そしてそこに土嚢をまた積む。この繰り返し。空気を読む。波が来る気配に鼻を、耳を、神経を、研ぎ澄ます。気配を感じたら粘らない。すぐ後退し土嚢に身を隠す。今回は守りきれたかとほっと一息。息をふぅと吐けば横から鉄砲水。陥落。そうか、前に積むだけじゃなく囲えばいいのか。屋根もつけよう。藁でも
目的や目標がないまま、ただ走っているこの時間がとても無駄に思える。しかし興味をひかれるものがない。逆か。ありすぎるのだ。すべてに興味があり、すべてをやってみたい。がしかし現実的な話、お金がない。だから、ただただお金を稼ぐというサイクルになる。朝から晩まで。映画も舞台も美術館にも行く暇がない。本も読めず、学習にも力が入らない。目的は無理やり見つけたほうがいいのだろうか。1ヶ月に1つは何か外に行くことを考えた方がいいのかもしれない。来年の抱負。いや、今年もまだ少し残っている。いけ