「女帝 小池百合子」 石井妙子
2020.06.27 「女帝 小池百合子」 読了。
嘘に嘘を重ねて生きて来ざるをえなかった小池百合子に哀れさを感じた。
以下引用
終章 小池百合子という深淵
彼女は宿命に抗った。そのためには「物語」が必要だったのだろう。
彼女は生涯において一度だけ、高い崖から飛び降りている、カイロ大学を卒業したと語った、その時である。
「物語」がなければ、今の社会的地位を手にすることはできず、平凡な女の一生を歩んでいたであろうか。だが、彼女に平凡な人生を歩めるような環境が、与えられていなかったこともまた、事実である。
彼女に会う機会があったなら、私は何を聞くだろう。
崖から飛び降りたことを後悔しているか、それに見合うだけの人生は手に入れられたか、自分の人生を歩んでいるという実感はあるのか、あなたは何者になったのか。そして、太陽はあなたに眩しすぎなかったか、と聞くだろう。