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【第四歩】「ムチャブリ! わたしが社長になるなんて」を観ながら、次のコメディドラマを夢想するの巻

待望の「ムチャブリ!」Blu-ray・DVDBOX発売

 2022年の8月は、「ミス・サイゴン」に明け暮れたのだが、8月31日には「ムチャブリ〜私が社長になるなんて」のDVD・ブルーレイBOXが発売された。
 ワタシは、予約して購入したのだが、予約して購入するという従順なファンとしての購買行為と取るのも今回がはじめてである。
 常に高畑充希出演の映像作品ソフトを買い求めているわけではないが、この「ムチャブリ」はワタシはドハマリしてしまったので、観るのが楽しみであった。
 とにかくワタシは「メイキング映像」フェチなので。。。

 思い起こせば、ワタシが高畑充希ファンになったのは、「忘却のサチコ」からなので、たとえば「とと姉ちゃん」はワタシのファンになる前の作品である。
 これも、最初はDVDレンタルで視聴した。
 しかし、これもBOXが発売されており、メイキングもついているので、のちにBOX(2と3)を買い求めている。
 この他、いくつもの作品をBlu-rayもしくは、DVDBOXを購入したが、これらの主な理由は、メイキング映像があるからである。
 メイキング映像は、動画配信サービスでは観られないので、これからもBOXセットは増殖の気配である。

 「ムチャブリ〜私が社長になるなんて〜」は、「高畑充希がとっても楽しそうなシーン満載」のドラマだった。
 これほど、高畑充希がニコニコ笑っているドラマ、映画はこれまでなかったと思う。
 ストーリーの細部は、いろいろとツッコミどころ満載で、オンエア中はネットで叩かれていたようだが、ファンならばそんなことは気にする必要なし。
 確かに最終話に至っては、本社の社長になってしまうわけだが、それはちょっとありえないと思われた・・・。
 浅見社長の解任劇の原因がリレーションフーズの減益が原因、また、浅見社長復活も株の過半数取得というのも違和感が残った。
 細部では、レストランの配膳で私服というのもおかしい・・・。
 そういうことは気にしないことにして、このドラマはとても楽しい!!!
 
 好きなシーンを並べてみるとこうなる。
○3話:雛子がデスクで昨晩の同窓会で再会した幼なじみとの出来事を思い出しながら笑っている・・・からの大牙とのやりとり。
 雛子「昨日、何があったか知りたい???」
 大牙「本当は、話したいんすよね・・・」
○6話:雛子の母が突然雛子の部屋を訪れ、雛子が学生時代に書いた計画表を見せるシーン。
 雛子:「おかあさん私社長だよ!!スゴくない???おかあさん、私社長になると思ってた??」
 母「思ってるわけないわよ。計画表に書いてないもん・・・。
 それで、雛子がシュンとなる・・・。
○9話
 雛子がカレーを作っているところで、浅見が手伝おうとして、レタスに包丁と突き刺すのに驚き、隠し味のインスタントコーヒーを大量に鍋にぶちまけるシーン。
浅見「おふくろの味って、コーヒーの味がするんだね」
 雛子「それは、コーヒーが隠れていないだけで。。。」
 また、遊園地から帰ってきて、大牙が手羽先持参で突然来訪からの、3人でカレーを食べるシーン。
 浅見と大牙が話している間で雛子がニヤニヤ。
 雛子「ぷふぁー、息止めてた・・・」

 ちなみに細かい話なのだが、このドラマで登場するレストランの名前は、「プチ・ボナール」。
 フランス語で「小さな幸せ」という言葉なのだが、この言葉は、「とと姉ちゃん」でも登場した。
 片桐はいりが演じるところの女学校の先生「東堂チヨ」が小橋常子(高畑充希)に言った言葉である。
 ドラマの終盤でも「小さな幸せ」という言葉は登場し、常子の書く記事と本のタイトルにもなっている。
 また、第24週のタイトルは「常子、小さな幸せを大事にする」であった。

 ということで、このドラマの脚本家、プロデューサーの頭の中には、「とと姉ちゃん」がひとつのアイデアの源泉であったことが推測できる。
 「とと姉ちゃん」でも高畑充希は、社長であったわけで・・・。

 雛子の母が登場する6話で、母が作ってくれたお弁当を「小さな幸せ」だと気づくあたりは、素直に心打たれた。
 チェーン店展開はどうなることやらと思っていたところで、お弁当のテイクアウト専門店というのは確かに目からウロコの発想で、こういう発想の転換は実際のビジネスでも必要なことのように思う。
 ツッコミどころ満載のドラマではあったが、ところどころなるほどと思わせる部分もあったのだ。

 おそらくは、このドラマでの親会社「リレーションゲート」は、実在の「ソフトバンクグループ」を想定していることが容易に想像できる。
 浅見社長が一代で築き上げ、インターネットを主軸に事業を拡大してきたという。
 現在の「ソフトバンクグループ」の子会社の「ソフトバンク」の会長は宮内という人であり、ドラマ内でも雛子の側近として登場する人物が宮内という名前だが、偶然というのも考えにくい。
 だが、現実の「ソフトバンクグループ」は投資会社であるものの、「リレーションゲート」は何の目的の会社か、よくわからない。
 
 このドラマの撮影中、浅見社長を演ずる松田翔太は、一時期コロナになってしまい、一定期間撮影に参加できなかったはずである。
 ドラマの最終話で、浅見社長はアフリカに学校を作るという話になるのだが、その伏線はそれまでのストーリー内に一切なかった(と思う)。
 推測に過ぎないが、本当のラストはもっと違う展開だったのではないか?

 ドラマとして、完成度を上げるのであれば、「リレーションゲート」の企業理念がわずかでも描かれ、その延長で、浅見のアフリカ行きがあれば、納得できた。

 また、雛子と大牙、雛子と浅見の関係についても、きちんとした「三角関係」になるのが、9話になってからで、本来ならば、もう少し早くてもよかっただろう。

カメラ目線・・・

 とまあ、書いていくといろいろあるのだが、結局、高畑充希はコメディが合っていると思うし、これからもたくさんやってほしい。
 映画、ドラマ、舞台、何でも良いので、とにかくコメディをやってほしいと思う。

 2話のラストで、「プチボナール」に浅見と桧山凛々子が訪れるシーン。
 雛子が二人をテーブルに案内したのちに、シェフと話すところ。
シェフ「浅見社長の奥さん、えらい美人だな」
雛子「違いますよ!浅見社長は独身です!」
シェフ「なら恋人か?」
雛子「違いますよ!ただのビジネスパートナーです!」
シェフ「おい、何ムキになってんだ?」
雛子「確かに・・・あたし何ムキになってんだ???」
 そして、雛子のカメラ目線・・・。
 
 昔の海外ドラマでも、女優がいきなりカメラ目線で語りかけるようなものがあったと記憶しているが、タイトルを思い出せない。
 唯一、思い出したタイトルが「奥さまは魔女」なのだけれど、このドラマの中でカメラ目線のシーンがあったかどうかは定かでない。
 往年の海外ドラマである「奥さまは魔女」なのだが、最近開局されたBS松竹東急というBSTV局にて毎日放送していることを発見。
 しばらく、観てみて「カメラ目線」があるかどうかチェックしようと考えている。

 いくつか、「奥さまは魔女」を観てみると、高畑充希でリメイクできないかな〜と思ってしまった。
 日本では2004年に米倉涼子、原田泰造のキャストでリメイクされているようなのだが、高畑充希ならば、素晴らしく面白いドラマが出来そうだ。
 勝手に期待してしまう。

村上春樹について

 話は変わるが、この記事を含むマガジンのタイトル「高畑充希をめぐる冒険」は、村上春樹の「羊をめぐる冒険」より拝借している。
 しかし、特に村上春樹に深い思いれがあるわけでもなく、80年代〜90年代作品にはのめり込んだものの、2000年代以降の作品はほとんど読んでいない。
 だから、タイトルはその名通りに「高畑充希」をきっかけにさまざまな映画、舞台、ドラマなどの作品、または人物について書きたいと思い、名付けただけだ。
 実際、いくつもあるし、これからもあるだろうし、書いている間にもあるだろう。
 基本的には、個人的な忘備録であるわけだが。
 
 ということで、最近の村上春樹にはさほど興味はないのだが、気になる本が出版される。

「村上春樹 映画の旅」

 村上作品における映画について、書かれた本のようで、展示会の開催されるようだ。
 疎遠になっている村上作品だが、この本は読んでみたいと思う。

 というわけで、高畑充希をネタにさまざまな想いを巡りながら、次回は、今年の「ミス・サイゴン」の前の「奇跡の人」について書いてみたいと思っている。

参考


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