ロングホームルーム

 学校の先生をしています。

 今日のホームルームの時間は、自分が関わっているクラスで「フォトコンテスト」を行った。
 校舎内を歩いて写真を撮り、それを持ち寄って投票しようというもの。はじめに少しだけ写真を撮るコツを伝え、あとはそれぞれ良い写真が撮れるよう色々試みているのを見守った。出来上がった写真はどれも良く、天気には恵まれなかったものの、やってよかったと思った。
 今日の記事は、そのコンテストを受けての所感である。生徒に向けては明日公開する文章だが、フライングでここに載せておく。

(では、以下、所感です。)

 フォトコンテスト、ありがとうございました。皆さんと一緒に写真が撮れて楽しかったです。写真を撮るのは得てして孤独な作業になりがちですが、ああいうのも良いですね。出来上がった写真も力作が多くて、純粋にすごいなと思いました。私には撮れないな・・・と思うものばかりでした。私は高校生の頃からなんとなく写真を撮るのが好きでしたが、こんなに上手く撮れていたかな?と思うほど。

 さて、写真ってなんで皆撮るのでしょうか。何か目的があって写真を趣味にしている人や、特に何も理由はなく「楽しいから撮る」「なんとなく撮る」という人もいると思います。それぞれのモチベーション(この言い方も適していないかもしれない)で付き合えるのが、写真の良いところです。
 私も写真を撮るのは好きです。ただ、モチベーションはその時々で変わります。「何か撮りたい!」という時、なんとなーく撮る時、全く撮らずにカメラが放置されている時、色々です。
 今回のフォトコンテストで、写真を撮る理由をまた一つ新たに思いつきました。それは、「日常を異化」するために写真を撮っている、ということです。異化というのは、「慣れ親しんだ日常を別の視点から捉えなおす」というような意味です。
 毎日の生活は、ぼーっとしていると、あっという間に過ぎてしまいます。すると、退屈な日常の中で見過ごしてしまう物の多いこと多いこと…。きっと、それを食い止めるための一つの方法が、「写真に収める」ということなのだと思います。
 今回、皆さんが写真を撮っている姿や、実際に撮れた写真を見ていて、「この学校ってこんな良い場所あったっけ?」ということに気づかされました。くだらないと思っていた毎日が、違ったように見えてくる。毎日通り過ぎる昇降口に、ほんの少しだけの思い出が宿る。それって、とても良いことだと思うのです。

 改めて、ありがとうございました。優勝は誰の写真になるかな?

(以上所感終わり。)

 趣味の写真を通して、色々なつながりが出来ていく。それを、嬉しく思います。

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