11月
今年も、11月が終わった。
11月は晩秋、日に日に気温が下がる季節。日照時間も短くなる。そのくせ、体の感覚はまだ秋が残っていて、暖房器具には「いや今つけると真冬を越せないかも」と謎の危機感を持ってしまい、手が伸びない。冬の寒さに慣れるまで、「寒くなった」と意識することが多い、そんな厄介な季節。
個人的には、この時期の14〜15時台の日差しの感じが苦手である。空気は澄んでいて、日差しは黄色くて、浅はかな自分の感傷が見透かされているような気持ちになる。
先週は仕事中、業務の都合で午後に時間ができることが多くなった。午後のまさに苦手な時間に暇ができてしまった。嫌でも、思考がぽっかり空く。
そういえばそんなことを詩にした。
これを投稿したのは去年の年末。つまりこの11月の辛さを対象化できるまでにそれだけ時間がかかったということか?笑
11月30日、ついに周りの友人に対して弱音を言った。「疲れた」と言うたびに貯金することにしている私は、あまり弱音を言わないようにしているのだが、今回は抑えられなかった。
何人か返事をくれる。対処の仕方を教えてくれた。その優しさが、ありがたかった。
またその後、ゆっくり風呂に入って部屋に戻り、電気を消して、詩を聞く。最果タヒさんの詩を青柳いづみさんが朗読している「こちら99等星」だ。
火照った足先から、解毒していくように熱が流れていく。その感触を楽しんだ。
12月になり、(自己暗示もあるのだろうが)ほんの少し気持ちが楽になった。
11月に溜めてしまった仕事や、やるべきことの後処理をする12月。無事に年末を迎えたい。
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