カスタマーのサクセスは純粋なサクセスだけではない話
普段はYouTubeに関してのnoteを書いている私、ナカウチですが、
YouTubeのマーケティングツール『kamui tracker』を提供している、
株式会社エビリーにてカスタマーサクセスをしております。
そこで、今回はカスタマーサクセス / カスタマーサポートのコミュニティ『CS HACK』での『CS HACK Advent Calendar 2021』の12月15日の記事として書かせていただきます。
『kamui tracker』とは
国内最大級のYouTubeデータベースとして、国内のYouTubeチャンネル情報を網羅しているYouTubeマーケティング支援ツールです。
国内のチャンネル登録者数1,000人以上のチャンネル及びその動画データを保有しているだけでなく、YouTuberとコラボとして投稿されるプロモーション動画、所謂YouTubeタイアップについてのデータも保有しております。
『kamui trackerのCS』とは
そんなkamui trackerのカスタマーサクセスでは何をしているかというと、
kamui trackerを導入していただいている広告主・事務所・代理店など様々なお客様のビジネスサポートが主な仕事になります。
YouTubeタイアップに係る工数削減、成果向上のための企画のアイデア出し、YouTubeチャンネルを成長させるためのノウハウ共有、運営体制整備など企業様によって内容は非常に多岐にわたります。
とにかく、YouTube施策に関わる業務・環境・成果をデータドリブンに向上させるお手伝いをしている、と認識いただければと思います。
担当企業の契約更新…?
さて、本題に入りまして、私の担当企業様のなかで、契約継続に関して印象的な2社がありましたので、そのご紹介及びこの経験から得られたことを皆さんにもご共有できればと思います。
A社:真の決裁者からのツール見直し宣告
この会社についての簡単な説明をさせていただくと、広告代理店としての機能、インフルエンサーの事務所としての機能の二つを併せ持っており、かなり勢いのある会社様ではないかと思います。
この会社様とは2週間に1度の打ち合わせを組んで、案件受注率向上のためのご活用提案や、海外のYouTube情報を含めた、トレンドの共有などを行い、
広告代理店部分での活用だけでなく、事務所としての活用も推し進め、社内の多くのメンバーに利用してもらうに至りました。
(勿論、ここはとても大変でしたが、今回は割愛します。笑)
結果として、営業としての受注率向上にもYouTubeトレンドキャッチアップにも貢献しており、利用もされていることから、年間の契約更新タイミングでの更新は確実だ、と考えておりました。
そんな折、契約更新の時期に差し掛かり、突然先方の担当者から、「代表からツールの見直し(他ツールとの比較)を考えてくれと言われているため、契約を停止させていただくことはできますか?」との一報が入りました。
ここで社内にも衝撃が走り、急遽営業の方含めて他ツールとの比較情報を共有したり、先方社内向けの説明会を実施したり、と先方の担当者にも伺いながら、現状でできることを実行していきました。
結果、先方担当者の方の協力もあり、なんとかツールに対しての成果が一定あることを再認識してもらい、今後も継続して活用方法に対してのフィードバック提案を行っていくことで、停止することなく契約継続に至りました。
B社:突然の決裁最終局面
こちらの会社についての簡単な説明をさせていただくと、こちらも広告代理店ではあるのですが、複数の営業部署・クリエイティブ部署があり、一般的にエンタープライズとされる企業様にあたります。
この会社様とは、会社全体での目標を元に、共通の活用定着目標を立て、そこから所謂サクセスプランニングを計画し、複数部署への支援をしていきました。
(勿論、細かな調整など大変ではありましたが、割愛します。※2回目)
結果として、まだまだ活用の深度や、定着を図っていくことは継続するものの、8部署での利用をしていただけるまでになりました。
しかし、ここでも突如契約に暗雲が立ち込めます。
「多分大丈夫だとは思うのですが、来期の予算に関してツール費用を捻出できない可能性があります…」との一報が入りました。
現在のステータスを確認させてもらうと、既にツールに関しての社内説明会は終了しており、残すところは来期予算の発表を待つのみという状況でした。
かなり担当者との関係値も担当者の継続意向もあり、社内アピールもやり切っていただけたことはこの上なく感謝しているものの、そこに向けての事前準備をこちらからもできたかもしれない、と少しばかりの思いが。。。
最終的には、来期何ができるかをすり合わせ、ツール費用の減額の代案として年間のYouTube施策の案件創出を行うという点で決着し、最大限の予算枠での導入継続を決めることができました。
事件発生理由とその予防策
事件とも言える、これらの緊急事態が発生した理由としては、
下記の内容が挙げられるでしょう。
チャンピオン及び決裁者をしっかりと把握できていなかった
決裁フローを事前に確認できていなかった
決裁者のペルソナを把握できていなかった
これら3つのことは一連のものかつ、当然と思われるかもしれませんが、是非カスタマーサクセスをされる皆さんには改めて本当に把握できているか、確認してもらえたらと思います。
こちらに関しては特にA社で、導入時に担当者が決裁を通せていた、という認識を持ってしまっていたため、今回も担当者が決裁を通せると考えてしまっていたことが原因です。
オンボーディング中は難しいかもしれないので、契約終了まで半分を切ったタイミングなどで、契約全体の状況整理の一環で半年時点の棚卸しと併せて、決裁は誰が行うのか?チャンピオンは誰なのか?確認すると良いかと思います。
こちらはB社で、自社の契約更新タイミングに合わせて行動してしまっていたのが原因です。
企業によって(特にエンタープライズの場合)は、契約が年間予算の期日の1ヶ月以上前に社内での決裁までのフローが始まっていることもあるため、
1つ目同様に事前に確認しておくと良いかと思います。
こちらは具体的にお伝えすると、A社では決裁者は普段ツールに直接触れる機会が少ないこともあり、会社の関係性ではなく、フラットにツールの費用対効果や他社ツールとの比較検討を考えられる方でした。
B社では、部長の方が費用が高いツールから再検討対象に掲げる方で、費用が高いものは可能であれば下げていきたいという意向を持っておられる方でした。
普段EBR(エグゼクティブビジネスレビュー)を実施していない場合、決裁者と直接話す機会は基本的にないため、もしかすると、ここの情報は意外と押さえられていない方も多いのかなと思います。
とはいえ、上記のように、決裁者によって一気に契約がひっくり返る、なんてことも皆さんも経験されているかと思うので、1や2のように決裁の確認ついでに聞くことをお勧めしますが、関係値によって聞きやすさは変わってくるかと思います。
理想はやはり、高い関係値で比較的なんでも聞ける間柄で、どんな人なんですか、と確認できることかなと思います。
そうではない場合は、EBRを実施する代わりに、顧客向けに利用レポートや、顧客社内で展開してもらうレポートを定期的に担当者に共有するフローを組むことを入り口にできるのではないかと思います。
このレポートは担当者の社内へ報告し、行動の評価ができるものにもなりますし、このレポートのブラッシュアップのために、上長及び決裁に近いレポート閲覧者がどのような人かを確認するのも問題ないかと思います。
まとめ
関係値が良好で、一定の成果も出ていると見えていても、
悲しいことに、チャーンになる可能性は突如浮上してきます…
勿論、サクセスできていれば、先方の担当者と協力して継続に行ける可能性は高くはなりますが、毎回そうとは限りません。
そのため、皆さんも通常のサクセスへの道とは別に、契約継続への決裁の道も明確に把握できるようなプレイブックの作成、情報管理体制を整えておけると良いと思います!
文章ベースの内容で申し訳ないのですが、ここまでしっかりと読んでいただけた皆さま、誠にありがとうございます。
最後に、このkamui trackerを提供しているエビリーでは上場に向けて様々な職種で採用活動を行なっております!
気になる方は是非こちらから〜!
それではまたお会いしましょう〜🙋♂️
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